隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

演劇 49幕 『めんたいぴりり 未来永劫編』

2019年09月25日 | 演劇

隊長が観た芝居・ミュージカル・古典芸能を紹介する「演劇」の第49回は、『めんたいぴりり 未来永劫編』をお送りします。


現在公演中の『めんたいぴりり 未来永劫(みらいえいごう)編』を観に行ってきました。


博多土産の定番・辛子明太子の誕生を描いた『明太子をつくった男』(川原健・著)を原作に、2013年にテレビ西日本(フジテレビ系列)がドラマを制作・放映した「めんたいぴりり」は、各地で大反響を呼び、2015年3月に博多座で初舞台化されました。今年1月には映画が全国公開され、新たなエピソードを加え「未来永劫編」として、舞台上演されています。


脚本・演出は、東 憲司。


主演は、博多華丸と酒井美紀。


他のキャストは、小松政夫、大空ゆうひ、川原和久、藤吉久美子、原西孝幸(FUJIWARA)、斉藤優(パラシュート部隊)、ゴリけん、など。

 

会場は、東京日本橋浜町の「明治座」。

 


「明治座」で観劇するのは、2014年1月の 『コンダーさんの恋』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b9490a5a9185b1fd876b7fe5c05c121e 以来です。


あらすじ:昭和55年(1980)。病床に伏す海野俊之(博多華丸)は、これまでの人生を振り返っていました。「明太子」に情熱を注いだ日々の思い出が、走馬灯のように甦ります。

昭和34年(1959)。日韓併合後の韓国・釜山の街で生まれ育ち、第二次世界大戦後に日本に引き揚げた俊之と妻の千代子(酒井美紀)は、博多で食料品店「ふくのや」を営んでいました。

俊之は、青春時代に釜山の市場で食べた思い出の味を博多で再現しようと、明太子作りに奮闘します。「うまか明太子を作ってみんなを幸せにしたい」そんな気持ちを込めて作る俊之の「魔法の明太子」が、必死に生きる周囲の人々の背中を少しずつ押していくのでした。


感想:最初のシーンが、昭和55年の病床に伏す俊之の姿。それから、昭和34年(1959)に戻ったり、戦時中や戦前に戻ったりし、そして最後のシーンが再び昭和55年の病室、俊之の死でエンディングと、物語が時系列で進むのではなく、行ったり来たりするので、その度に芝居の流れが止まってしまう感じがしました。その為、“涙のシーン”に感情移入するのが難しかった。


開演前に、「明治座の緞帳は、デジタルテクノロジーによって、“刻々と移り変わる緞帳”として生まれ変わりました」とアナウンスがありました。しかし、緞帳と言うより“デジタルスクリーン”ですね。実際、“刻々と移り変わる緞帳”の後ろには、もう一幕、従来の緞帳(『コンダーさんの恋』記事中の写真参照)がありました。


その“デジタルスクリーン”を使用して、辛子明太子の材料・スケトウダラのメスに扮した博多大吉が映像出演し、華丸と掛け合い漫才風のやり取りをするのですが、これが面白くない。大吉のメイクが醜悪で、笑えませんでした。


ストーリーが行ったり来たりし、戦争シーンのある一幕より、「クリスマスのど自慢大会」や、元宝塚の大空ゆうひが、“ケ・セラ・セラ”を歌って踊るシーンがある、二幕の方が楽しめました。“ケ・セラ・セラ”、最近では、GalaxyのCMでも使われていますが、聴いていると元気になる曲ですね。


キャストの中で、光っていたのは、戦争未亡人役の藤吉久美子さん。唯一和服姿で最初から最後まで舞台に出ていましたが、立ち振る舞いが綺麗でした。それがカーテンコールでは、着物姿で踊り出すチャーミングな姿も魅せてくれました。


それと、小松政夫さん。登場するだけで、全て笑いを持って行ってしまう程の存在感です。


キャストに芸人さんが多いのですが、華丸さんは別格ですが、舞台俳優さんと比べると、セリフが聞きずらいところがある芸人さんもいました。普段、芸人として出演したいる劇場と、明治座の様な大劇場では、マイクを付けていても、発声法が違うとセリフが通らないのでしょうね。


あと、意外だったのは、休日の夜の部だったからかも知れませんが、男性の観客が多かったこと。明治座でのお芝居だと、ご婦人が圧倒的に多いと思ったいたので。。。


尚、『めんたいぴりり 未来永劫編』の「明治座」での公演は、9月29日(日)迄です。

 

===「演劇」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/e1e335843a7bf9f47fc197f5958cfbd8

1~35幕 省略

36幕 2017/5/8  『ミュージカル「白雪姫 2017』川崎ノクティホール http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b69d191f26dee9e518178c1d9332b03d

37幕 2017/7/22 『Faber&Ludens「家族のSHIN話」』荻窪小劇場 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6a58c84cd654364c3280273926bd30f5

38幕 2017/10/1 『劇団匂組「ミロンガ」』SPACE梟門 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1577d024734ec57a1090c651011b1f09

39幕 2018/1/11 『三遊亭楽天 初笑い落語会』Brighton Studio Daikanyama http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/256841631762d6a3926a023363e684cd

40幕 2018/4/18 『上手に伝えられなくて』花まる学習会王子小劇場 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/68d832a7cfb6aba04325b06121e6ab44

41幕 2018/6/23 『紙屋悦子の青春』キンダースペースアトリエ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ef794773d8d2833bf20afca9b61afc1b

番外編 2018/7/5『訃報:桂歌丸さん』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/25d9f7362c786d8095c0f5dd5c0f92df

42幕 2018/7/29 『B.ブレヒト作「アンティーゴネ」』新生館スタジオ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/25116b31a75f2804170fc4ec865d29e4

43幕 2018/8/19 『お笑い浅草21世紀「ホラーなほら話」』浅草木馬亭 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/253c53e6d3ff28dcbd6df292a6bafbf7

44幕 2018/9/1  『Faber&Ludens「錬金術師」』新生館シアター https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/38f8727026d850d4f4694436d53f884a

45幕 2018/11/6 『劇団匂組「律女立つ」』中野劇場MOMO https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1fe131de085415099bd86d147ae58410

46幕 2018/11/10『普通の女♪就活とダイエットと』赤坂明日にかける橋 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d257db7e913a92e72c93f1d6050ae5d4

47幕 2018/11/26『ミュージカル「しあわせのタネ」』座・高円寺 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/cc6c31e45c24b08eb40f63aedf967adf

48幕 2019/6/24 『ウーマン・イン・マインド』北とぴあペガサスホール https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/452bd4d762444de1889353879a056c39

 


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