隊長が、体験や観戦した「スポーツ」を紹介するシリーズの第247回は、『プロ野球新用語辞典 Vol.2』をお送りします。
2023年のプロ野球は、3月に行われた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での 「侍ジャパン」の世界一 から始まり、11月の日本シリーズでの 阪神タイガースの38年ぶりの日本一 で、幕を閉じました。
そんなプロ野球の世界で、ここ数年、テレビのプロ野球中継を観ていると、隊長の聞き慣れない用語を、アナウンサーや解説者が使っていることが多くなりました。
以前、『プロ野球新用語辞典 Vol.1』 で、新用語を記事にしましたが、今回は Vol.2 として、一覧にしてみました。(アイウエオ順)
オーディナリー・エフォート(Ordinary Effort)
「オーディナリー・エフォート」とは、各ポジションの平均的な能力を持った選手が行ったプレーのことを言う。主に、失策(エラー)か安打(ヒット)か記録を判断する際の基準になります。
以前から存在していた野球用語ですが、今年は特に阪神を38年ぶりの日本一に導いた、岡田彰布(あきのぶ)監督の「守備重視の選手起用」とか、「当たり前のことを当たり前にやる」とかの発言で、注目されました。
オプト・アウト(Opt Out)
元々は、マーケティング用語の「オプト・アウト」ですが、プロ野球では、「選手が複数年契約の途中でも、一定の年数・成績を満たせば契約内容を見直すことができる権利」のことです。
今年は、元読売ジャイアンツの中田翔選手がオプト・アウトを使用し、中日ドラゴンズに移籍した際に、多く聞かれました。
クオリティ・スタート(Quality Start)
先発投手が6イニング以上投げ、3点以内に抑えたときの記録のことを「クオリティ・スタート」と呼びます。本用語も以前からありましたが、今年度のタイガース投手陣の充実ぶりを表す証明ともなった用語です。
今年度セリーグのチーム別投手QS率では、阪神はもちろんトップ。個人別でも、上位10人に、阪神から2位に村上頌樹が、3位に伊藤将司が、ランク入りしています。
グリーン・ライト(Green Light)
「青信号」の意味から転じて、野球界では、「走者が、ノーサインで、盗塁を試みてOK」という意味で、使われています。
この言葉も、阪神・岡田監督のシーズン前の発言で、注目されました。前年までの、基本的に走者は、グリーン・ライトのチーム方針から、「どんなに足の速いランナーでも、盗塁はサイン。グリーン・ライトは、近本光司選手のみ」に変わりました。
この方針も、38年ぶりの日本一の要因の一つと言えるでしょう。
守備シフトの禁止(Ban on shifts)
今年度のMLB(米大リーグ)ルール改定で、行われるようになりました。
前年までは、日米を問わず、左の強打者が打席に入ると、3人の内野手が2塁ベースより左に移動するシフトを、よく見かけました。今年のMLBの新ルールでは、内野手は2塁ベースを境に左右2人ずつに分かれなくてはならず、試合中にその位置を変更することは出来なくなりました。
日本では、まだ導入されていませんが、個人的にはこのルールは賛成です。
ピッチ・クロック(Pitch Clock)
こちらも、MLBの新ルールです。試合時間短縮の為、新ルールでは、投手は走者がいる場面は20秒以内、走者がいない場面では15秒以内に投球しなくてはいけなくなりました。
隊長は、投手と打者の駆け引きも、野球の醍醐味だと思っているので、このルールの日本への導入には、反対です。
ベースの拡大(Larger Bases)
同様に、MLBに今年度導入されました。ベースのサイズが、ここ最近の15インチ(約38センチ)四方から18インチ(約46センチ)四方にまで、拡大されました。
目的のひとつは、選手の安全を図るため。もうひとつは、攻撃の機会を増やすためです。
日本でも、ベースの拡大を実施して欲しいと思います。これも、今年の阪神タイガースに関してですが、8月188日の対・横浜DeNAベイスターズ戦での事です。ランナーの阪神・熊谷敬宥(たかひろ)選手が、セカンドへの盗塁を試みた時、横浜・京田陽太遊撃手が、二塁ベースを足で塞ぎ、スライディングもブロックする形でタッチした事がありました。
この危険行為に対して、岡田監督があわや退場になるかの勢いで、猛攻撃。監督の抗議がきっかけになり、ルール改正に繋がりました。
ベースが拡大されれば、さらに危険な接触プレーが減るので、歓迎です。
==「スポーツ」バックナンバー 一覧 ==
No.1~235 省略
No.236 2022/5/3 『新国立競技場 初観戦 FC東京 vs ガンバ大阪』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/6b08ed0a415481be75c8b7bf5f9719a5
No.237 2022/8/1 『東京2020大会1周年記念セレモニー』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9e1579d25d122193d03c06c3026dd270
番外編 2022/10/6 『訃報:アントニオ猪木さん』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/81ac97fa1d36c73c0975306f62612951
No.238 2022/12/7 『W杯日本 またも“ベスト16の壁”を越えられず』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0052657f9653c5c88886dad486dd6e52
No.239 2022/12/20 『メッシは、マラドーナを超えたか?』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bb5380d371e5b304644b7faafe68923d
No.240 2023/3/20 『「侍ジャパン」決戦の地 マイアミへ』
No.241 2023/3/23 『WBC 14年ぶり世界一の「侍ジャパン」が帰国会見』
No.242 2023/5/19 『ラグビーリーグワンプレーオフ 準決勝』
No.243 2023/8/25 『高校野球 慶応 107年ぶり優勝』
No.244 2023/9/4 『バスケ男子 48年ぶり自力でパリ五輪へ』
No.245 2023/9/13 『ラグビーW杯 日本代表 白星発進』
No.246 2023/11/2 『南ア、ノートライで四度目の優勝』
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