隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第592回は、『大河ドラマ 「光る君へ」』をお送りします。
「大河ドラマ」は、NHKで、昭和38年(1963)から始まった、日曜夜に一年間かけて放送されている、歴史ドラマシリーズです。
第1作の『花の生涯』から、2024年度『光る君へ』まで、63作品が放送されています。
現在の放送時間は、「総合テレビ」が、毎週日曜日の 20:00~20:45(本放送)。「BS・BSP4K」では、毎週日曜日 18:00~18:45(先行放送)です。隊長は、画質が良く、奥行きを感じさせる「BSプレミアム4K」で、観ています。
尚、「隊長のブログ」では、大河ドラマを、これで14作品を紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい 。
1月7日にスタートした『光る君へ』は、 平安時代に、千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を書き上げた紫式部が、変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に、懸命に生きた女性の物語です。
タイトルの "光る君” とは、「源氏物語」の主人公・光源氏と、そのモデルのひとりといわれる藤原道長を指しています。
脚本は、2006年度『功名が辻』に続いて、二度目の大河ドラマとなる大石静(しずか)。
大石静さん脚本のドラマを、これで七本を取り上げたことになります。詳細は、こちらの記事一覧をご参照下さい 。
音楽:冬野ユミ。
主人公のまひろ、のちの紫式部を演じるのは、吉高由里子。
吉高 由里子さんが主演する作品・番組を、これで16本を紹介したことになります。詳細は、こちらをご覧下さい 。
共演者:柄本佑、黒木華(はる) 、井浦新、吉田羊、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則、ほか。
語りは、NHKアナウンサーの伊東敏恵。
第一話のあらすじ:平安中期、京に生を受けた少女まひろ(落井実結子・子役)、のちの紫式部。父・藤原為時(岸谷五朗)の政治的な立場は低く、母・ちやは(国仲涼子)と弟・太郎らとつつましい暮らしをしていました。
ある日、まひろは、三郎(木村皐誠・子役)、のちの藤原道長(柄本佑)という少年と出会い、互いに素性を隠しながらも打ち解けあいます。再び会う約束を交わす二人でしたが、まひろの目の前で、母が三郎の次兄・藤原道兼(玉置玲央)に殺されてしまいました。
こうして、まひろの激動の運命が始まるのでした。。。
第九話までの感想:「大河ドラマ」としては、異例の平安時代の物語。そして、主人公も、大河ドラマの王道・武士ではなく、女性の小説家。と言っても、その当時、小説家という概念はなかったでしょうが。
まひろは、父の漢学者・藤原為時(岸谷五朗)の影響を受け、幼い頃から学問が好きで、漢詩や和歌を諳(そら)んじることも出来て、書にも才能が現れています。
その書道ですが、吉高さんは、知る人ぞ知る"左利き” 。平安時代の貴族の女性が、左利きはあり得ません。ドラマ放送開始前の番宣に出演した吉高さんは、右手に筆を持ち書くのに苦労したと語っていました。
同じく、番宣でまひろたち一家が暮らす家のセットが話題になりました。下級貴族の暮らしは貧しく、家のセットも薄汚れて作られていて、収録が終わると雑巾で足を拭いているとのエピソードが披露されました。
その他、時代考証、風俗考証、芸能考証、漢詩考証、和歌考証、などもしっかりとして、ドラマを作り込んでいる様子が窺えます。
ただ、残念なのは、まひろが参加した源倫子(黒木華)らの和歌の会で交わされる貴族の娘の会話が、現代語に近く、貴族らしからぬことです。
もちろん、当時の貴族言葉をセリフにしろとは言いませんが、言葉を生業(なりわい)としている大石静さんらしくありません。何か意図があるのか聞いてみたいものです。
一方、男たちの権力闘争も、ドラマでは重要な位置づけとなっているのですが、”恋愛ドラマの名手” 大石さんですが、権力闘争を見事に描き切っています。
尚、次回『光る君へ』第十話「月夜の陰謀」は、総合テレビでは、3月10日(日)夜8時からの放送予定です。
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