Leica M2
「このごろ感じるんだけど・・・時間のたつのがやけに早いんだよ」
「お前もそうか ほんとにもうビュンビュン時がすぎていくんだ」
(中略)
「人生の折り返し点を三十五とするか 三十五歳から今日までの三十五年間を考えてみろ 実感としてはほんの数年にしか思えないんだよ」
「つまりさ こういうことだ 現体験中の時間は常に過去の時間の総和と比較されるから・・・」
「そんなことじゃない!!」
(藤子不二雄著「光陰」より)
理屈では理解できる。だが、確かに年齢とともに時間のスピードが速くなる。リスボンの広場でこの時計を眺めていたのが、つい何日か前のことのようだ。記憶の中で永遠に針を止めた、リスボンの4時20分。