82歳からの旅

私の記録

小学校に入学の頃の思い出

2012年11月26日 17時05分34秒 | 生活
             11月26日月曜日   

             お返事の出来ない一年生    
 小学校に入学する頃、今から75年も前のことです。入学式が近づくと伯父や伯母父母姉たちから、学校でのお返事の練習をさせられました。「田 武義さん」と呼ばれたら、「ハイ」と返事をするのです。と教えられ、何回も練習しました。

 それが出来ないのです、日頃の返事は「アイ」と言うのです。それで名前を呼ばれたら、反射的に「アイ」と答えるのです。何回も何回も練習し、伯父伯母に父母も「これなら大丈夫」としました。
 
 いよいよ入学式の当日,「田 武義さん」呼ばれるや大きな声で「アイ」と言ってしまいました。言った後は如何することもできません、バツの悪い事が暫らくは気になって仕方がありませんでした。

 村の後ろにはUの字型に山が囲み、其処に300戸余りの民家がありました。清流が流れ鮒や鮎ハエ等が泳ぎ、周りには緑がいっぱいのとても長閑で静かな村です。帰りには小川に入って魚取りもしました。
 
 担任の先生は「杉下先生」と言って色の白い細顔の、優しい先生でした。休み時間に私が「流行り唄ならおいらののどよ、上方下りは瓦版…」流行りの唄を唄っていると、先生が傍に来て「田さん唄がとっても上手ね」でもそんな歌は「学校では唄ってはいけないのよ」と言ってやめさせました。

 そうして先生は「勉強がすんだら先生にも聞かせてね」、と言った事を覚えています。でも其の先生は途中で変わりました。二年の先生の組に先生の子供がいた為に、変えられたのですとても残念でした。

 三学期に学芸会がありましたが、題は「桃太郎の鬼退治の劇でした」。私は桃太郎の家来の犬でした、桃太郎が出てくると、私(いぬ)が「ワンワン」と出てきて「お腰に付けたキビダンゴ一つ下さいと言うと」「家来に成るならあげますよ」と桃太郎が言うのです・・・それから私の「アダナは犬」と付けられて、しばらく犬犬と上級生から言われました。それがとても悔しかったです。
















コメント (2)
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