新聞記事より ～原発復旧現場の声～

　記事を更新できないまま数日が過ぎてしまいました。ブログ仲間の記事で被災者の一人から入ったコメントを読んだからです。「被災者以外の人は普通に生活していてほしいが、記事の内容や言葉使いに気をつけてほしい。まだ被災地を元気づけるには時期が早すぎる。もう少し待って」という主旨でした。それ以来、この状況での自分のブログの公的役割、というのも大げさですが、そんなことを考え始めたら、筆？が止まってしまったのです。
　
　そして一昨日...朝日の朝刊の社会欄にこんな見出しの記事を見つけました：「原発復旧の現場 悲痛　『両親不明・過酷労働...もう限界』『地震は天災、でも放射能汚染は 』」　福島の第２原発で働く女性社員が東電本社の幹部に現場の状況を伝えてきたメールを紹介する記事です。
　これを読み、このブログにも載せたいと思いました。朝日新聞を読んでいない方も大勢いるでしょうし、一人でも多くの人に読んでもらいたいと思ったからです。以下そのまま転載します。

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　メールを受けた幹部はかつて女性の上司として第２原発で働いていた。幹部からメール転送された東電関係者が、社員の名と所属を伏せて記者に見せた。関係者は「いまの状況で見せることが適切なのか迷ったが、社員の希望でもあり、現場の様子を知る参考にしてほしい」と話す。

　メールの送信日時は23日正午過ぎ。送り主は46歳の事務職の女性社員だ。次のような内容でつづられている。
　「１F（福島第１原発）、２F（福島第２原発）に働く社員の大半は地元の住民で、みんな被災者です。家を流された社員も大勢います。私自身、地震発生以来、緊急時対策本部に缶詰めになっています。個人的には、実家が（福島県）浪江町の海沿いにあるため、津波で町全体が流されました」
　「実家の両親は津波に流され未だ行方がわかりません。本当なら、すぐにでも飛んでいきたい。でも、退避指示が出ている区域で立ち入ることすらできません。自衛隊も捜索活動に行ってくれません。こんな精神状態の中での過酷な労働。もう限界です」

　福島第１、第２原発では、2010年7月時点で東電の社員約1,850人、関連会社や協力企業の社員約9,500人が働いている。東電によると、９割が福島県内在住で、うち７～８割は原発周辺の双葉地区の住民。事故後は東電、協力企業の地元社員だけでなく、全国から集められた社員らが交代で作業している。

　「被災者である前に、東電社員としてみんな職務を全うしようと頑張ってます。特に２Fは、自分たちのプラントの安全性の確保の他に、１F復旧のサポートも同時にやっていた状況で、現場はまるで戦場のようでした。社員みんな心身共に極限まできています。どうかご理解下さい」

　「今回の地震は天災です。でも、原発による放射性物質の汚染は東電がこの地にあるせいです。みんな故郷を離れ、いつ戻れるかどうかもわからない状況で不安を抱え怒りを誰にぶつけてよいのか分からない！　それが今の現実です」

　社員は「この現実を社内外に届けてください」と伝え、本社の支援を求めている。　
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　次回は、福島県須賀川市の有機農業家が政府の摂取制限指示を受けて自殺したという、とても残念な内容の記事を載せます。


　「韓国の支援物資の中に『チョコパイ1万2,000袋』というのを見つけて思わず破顔一笑した」takuetsu＠管理人でした。