セルフ・メディケーション

　セルフ・メディケーション...最近は日本でもよく使われるようになった言葉ですね。自分の健康を自分で管理するという、太古の昔から人間がしてきた当たり前の行為ですが、近代医学、特に西洋医学に頼るようになってからは、とかく忘れられがちだったのではないかと思います。

　医学が発達する前は、ちょっとした病気が大事に至る場合が多かったでしょうから、自ずと自ら健康管理し、自分の体の声を聞きながら、病気の予防に極力努めたことでしょう。止むなく病気になったときは、身近な生薬などで試行錯誤しながら、自分で治すしかなかったことでしょう。
　ところが、医学が発達した現代、特に医療費が安く、やたらと薬が作られる日本においては、少々無理をして病気になっても医者と薬がすぐ助けてくれるので、忙しさにかまけて自分の健康管理をおざなりにしがち、予防より対症に傾きがちですよね。私もかつてはそうでした。

　話が飛びますが、実は、今日５年ぶりに骨密度を測ったら劇的に減っていて、ちょっと落ち込みました。前回は手首で測り、今回は腰椎で測ったので、精度の違いがあって一概には比べられないようですが、５年前同年代の１０６％＆若年成人の１００％だった骨量が、今回はそれぞれ７２％＆６５％に落ちていて、明らかに骨粗しょう症の値だと言われてしまったのです(^_^;;;;;

　尤も、これには理由があります。私は５年前に患った乳がんの治療のため、女性ホルモンを抑える治療を受けたので、人工的に更年期を起こした形になっているからです。自然に閉経して更年期に入った人より、更年期の症状が強く出ているわけです。今日の整形外科医にも、この因果関係をはっきり肯定されました。
　ホルモン治療の副作用として覚悟はしていましたが、通常５年受ける治療を３年で打ち切ったので、ここまでになっているとは自分でも思っていず...やはりショックでした。こういうことを恐れて打ち切りに踏み切ったのに...。しかも、主治医が血液検査による骨密度の推移を観てくれており、ずっと問題ないと言われてきていたので、なおさらでした。

　でも、いつかきちんと調べようと思いつつ調べていなかった骨量を今日測ることにしたのは、ここ一月ほど悩まされている股関節痛のために整形外科に通っていたからであり、もし通っていなかったら、まだ先延ばしにしていたかもしれません。もしかしたら股関節が骨の危機を知らせてくれたのかもしれない...そう前向きに考えることにしました(^_^;
　しかも、ホルモン治療の副作用がこれだけ出ているということは、裏を返せばホルモン治療が効いているということでもあります。そう考えることにしました(^_^;

　閑話休題...
　ホルモン治療の副作用に悩み、治療打ち切りを決断するまで、対症療法中心の西洋医学と予防医学である東洋医学との狭間であれこれ逡巡しながら、セルフ・メディケーションの意味を考えさせられ、その必要性や重要性を認識しました。紆余曲折の挙句、セルフ・メディケーションを貫き、しぶる主治医を尻目に治療打ち切りを実行しました。「これでがんが再発したり、転移したりしても、私の責任ですから...」と言って。その後も、主治医や西洋医学の考え方と折り合いをつけながら今日に至っています。

　そして今日、セルフ・メディケーションの大切さを改めて実感しました。５年前の骨密度検査の数値を聞いた先生は、「いいじゃないですか...」と言いつつ、「それじゃ、検査の必要はないのでは？」という表情を見せました。私にがんの既往歴があり、ホルモン治療を受けたことも知らせてあるのに、です。「ホルモン治療を受けているので、やはり調べておきたいのです」という私の言葉に、「それならしておきましょう」と腰を上げてくれたのです。「先生、体の部分だけ診るんじゃなくて、全体を診てくださいよ～」と心の中で叫びつつ、「いやいや、自分でそうしなくちゃいけないのね」とすぐに思い直しました(#^.^#)
　
　ということで、蛇足ながら、西洋医学では「特に問題はありませんが、痛みがあるなら、変形性股関節症が始まりつつあると言えるかもしれません。上手につき合うしかありません」と言われた股関節も、東洋医学的にセルフ・メディケーションで治していきたいと思っています(*^▽^*)v

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　
　文字ばっかりベタベタの文章は読みづらいですよね。ここまで読んでくださり、ありがとうございました　私の記事としては珍しく、写真が１枚もない無味乾燥な記事になってしまったので、タイトルには無関係ですが、今日撮った近所の里山の写真を入れてみますね。徒歩１５分ほどのところにある橋の上から撮った棚田風景と親水公園です。
　　　　　　　　　　　
　稲がだいぶ生長していますね。夜は虫の声が聞かれるようになりました。まだまだ猛暑が続いていますが、少しずつ秋の気配が感じられるようになるといいですね。