2015年1月20日付の東京新聞朝刊「社説」より、引用します。
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赤いファッションで国会議事堂を囲んだ女性は七千人にも及んだ。一人がまた一人、声をかけて参加者を増やした。「戦争のできる国」はいやだという、平和を求める運動を広げたい。
「女たちの鎖」 赤は平和を求めた怒り
17日に行われた「『女の平和』 1.17国会ヒューマンチェーン」。約2キロの国会周辺を取り囲むために必要な数は、二千数百人。赤いコートやマフラー、帽子、手袋をつけた人が二重、三重にもなった。
国会包囲のきっかけは昨年夏、集団的自衛権の行使容認が閣議決定され、危機感を持った女性が企画を立てた。途中、衆院選も行われた。大勝して改憲への意欲を燃やす安倍首相に対する異議申し立てでもある。
平和を求める女たちの怒りは、池に投げられた小石が水の輪を描くように広がった。呼び掛け人は三百人を超える。新聞報道のほか、フェイスブック、個人ブログなどで参加が呼び掛けられた。動員もなく、七千もの人が集まったのは、強い危機感の表れだ。
赤いファッションで参加を呼び掛けた「女の平和」は、北欧のアイスランドで1970年代、地位向上を求めた女性の運動「レッドストッキング」にヒントを得たもの だ。赤いストッキングをはいて訴えた当時の女性たちに、「赤は怒り、女たちの情熱」と行動の統一カラーにされた。
「女性の活躍」をアピールする安倍首相に女性たちが訴える。女性の活躍は、戦争のない国、人権が守られる国であってこそ、と。
戦争を憎む心に女も男もない。女たちが主導した行動に、男性も参加した。つなぎ合う手に力が込められ、「女たちは人を殺しあうのはイヤです」「安倍政権にレッドカード」をと声を合わせて手が振り上げられた。国会包囲にあわせ、一週間前に徳島で、東京と同じ時刻に札幌や長崎で、さらに米ハワイやシカゴで、赤い服を着た人々の集会などが開かれた。
米軍普天間飛行場の返還で、名護市辺野古への新基地建設反対の闘いを抱える沖縄からも参加者が駆けつけた。翁長雄志(おながたけし)県知事は「辺野古に基地は造らせない」との民意を背負って当選した。
衆院選でも建設反対派が全小選挙区で勝ったが、安倍首相は辺野古への移転を変えず、翁長知事との面会を拒み続ける。
25日も再び、人間の鎖が国会を囲む。政権への抗議を込め、沖縄の海を想起させる青色のファッションでつなぐ。
(※文中の太字化・色づけ・段落のブロック分けは、ブログ管理人によります。)
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翌18日付同新聞朝刊に掲載されたこの件に関する記事で、参加者の思いが紹介されていました。その中から、印象に残った言葉、同意する言葉を紹介します。
▼米軍普天間飛行場の返還は、辺野古に新たな基地を造るのが実態だった。沖縄県民は米軍と戦ってきたが、今の敵は日本政府だ。(那覇市 宮城晴美さん ノンフィクション作家 (65) )
▼一人の百歩より百人の一歩の方が大事。(横浜市港南区 木村佐保子さん 主婦 (66) )
▼今、戦争を美化する風潮がある。肉親を奪われた悲しみを知る人間として、今日は「戦争は絶対に嫌だ」と心から叫んだ。(東京都板橋区 中尾栄代さん 無職 (71) )
▼軍事予算に五兆円もつける一方で、福祉を切り捨てる政権はおかしい。(東京都東村山市 佐藤直子さん NPO理事 (57) )
▼反戦や平和など、言いたいことが言いづらくなっている今だからこそ、「戦争反対」の強い気持ちを赤色に託して訴えた。(東京都板橋区 松本久美子さん 無職 (66) )
「1.25 国会包囲ヒューマンチェーン」については、こちらをご覧ください。
今、私が読んでいる著書を紹介します。一人でも多くの方に読んでいただきたい著作です。
『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』 矢部宏治 集英社インターナショナル刊(2014年)
つぶやき:タイトルの各文字に、暗号めいた記号が隠されているように感じるのは私だけ???
横棒と縦棒が巧みに隠されている気がするのですが、深読みし過ぎ???
25日に再び行われる予定の「ヒューマンチェーン」...気持ちは参加ですが、実際にはむずかしいかなぁ。今体調を崩すわけにはいかないので...。心臓の既往症・切迫早産のリスク・連れ合い不在での引っ越しの準備というトリプルリスクを抱えながら、もうすぐ臨月を迎える娘のために...。事情があり、娘は上の子を連れて毎日通院しており、私もときどき孫守りに行っています。
そんな状況なので、“参加の気持ち”をこの記事に込め&代えさせていただきます。足を運ばれる方々、どうぞ私や娘の分までよろしくお願いしますm(__)m