えつこのマンマダイアリー

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平和百人一首(54) ~継がれる平和への想い~

2015年01月24日 | 平和百人一首

 「平和百人一首」とこのシリーズについての解説は、初回記事2回目の記事をご参照ください。前回記事はこちらで見られます。

 なお、かなづかいや句読点は原文のままとするので、読みづらい点はご了承ください。

 

      平和百人一首        

地の上に永遠の平和を祈るかな 戦に病みし命生きつつ

                                      千葉市江戸名町 林 房雄

 幼少から立身出世と忠君愛国をつぎこまれ希望と夢に胸ふくらまし、漸く成長雄飛せんと希う頃、支配階級の徴兵に希望も夢も諦め強制下にすべての自由を奪はれ戦争に送られて「海征かば水づく屍、山征かば草むす屍」と幾春秋富める青年の尊い生命を奪つたあの憎い戦争。
 そして生命かけた大陸の戦野からそもつぶさになめた戦場の苦をこの身に受け、再び還らじと誓はされた故国に、身は病む故に還り来て、不治の病のベッドに敗戦の放送を聞く、尊とまれ幸福であるべき青春を、病苦生活苦の我が身の不幸に泣きながら、再びかかる人生の大不幸をなからしめん切なる願ひ、心の叫びが、私の貧しい作歌歴にもかかわらず光栄ある平和百人一首に入選というこの歌をよみ得たのである。
   (重症の床に臥せるまま記す)
                                                         (房雄)                                                                                                                           

                


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