
先日、度々紹介している東京都町田市の小野路地区の里山を歩きました。冬枯れの景色の中にも少しずつ色が入ってきており、春の気配が漂っていました。ウグイスも♪ケキョ♪程度でしたが啼き始めていました。春はすぐそこまで来ていますね。
なお、同地域の昨春の様子をこちらの過去記事で、昨秋の様子をこちらの過去記事で見ることができます。併せてご参照ください。
コラージュ画像で紹介します。
(★これより下の画像をクリックすると、大きい画像や別の画像が見られます。)
早春の里山 ~町田市小野路 春の気配~
<奈良ばい谷戸>
NPO法人「まちだ結の里」の人たちが管理している畑。稲わらで作ったタヌキの親子は今回初めてお目にかかりました(^^)v
鳥はアオジ。黄色が目立つのになぜアオジ? AIさんによると...
copy-------------------------------------------------
オスの頭の色が緑色であることに由来しています。
【由来の理由】
ホオジロの仲間を「シトド」と呼び、緑を「あお」と呼ぶことがあるため、かつてアオシトドと呼ばれ、短縮されてアオジとなりました。
江戸時代までは緑色が青と呼ばれていたため、それでアオジという名前になったという説があります。
古語ではさらに広く、寒色系の色全体を「あお」と呼んでいたそうで、灰色も青も緑も、「あお」となります。
-------------------------------------------------copy
<小野路城址周辺>
下段四枠の左下は「小町井戸」。リンクの解説によると、小野小町がこの山に千日こもり、目を洗ったところ治ったという伝説があるそうです。昨年の3月に訪れたときは、大きな枯れ枝が覆いかぶさっていてよく見えませんでしたが、今回は取り除かれていました(^^)v
「小町井戸」の上の画像は、誤解されて「二葉より芳し」と言われるセンダン(栴檀)の実(センダン科)。そう言われるのはビャクダン科のビャクダン(白檀 アロマ名はサンダルウッド)のことです(詳しくは後述↓します)。
右下隅はセイタカアワダチソウの冬枯れの姿。確かに泡立っていますね(^^;
<万松寺谷戸>
右上隅は萬松寺(ばんしょうじ)の松の大木。縦画像の上半分なので、大きさが表せなくて残念です(^^;
ここの谷戸を管理している92歳のおばぁちゃまが、ジャガイモの種芋を植える作業の手を止め、いろいろな話を聞かせてくれました。山形から萬松寺に嫁ぎ、それまで農作業などしたことがなかったので体を壊してしまいましたが、知人のお蔭で就職できた地元の農協に長年勤め上げたそうで...預金してもらうために回った先々で、いろいろな縁ができた由。でも、退職金の代わりに「あそこにある倉庫や庭に植えてある木やなんかをもらったんだよ」と。「そういう時代だったんだ」そうです(^^;
お連れ合いを亡くしてからは手が回らず、竹藪が増えてしまったとのこと。でも、訪れた人に「私はここの景色が大好きなんです。だからおばぁちゃん、絶対にここを売らないで、この景色を残してくださいね」と言われたと、嬉しそうに3回繰り返していました。その度に「私たちも同じ気持ちです」と伝えました。本当なんですもの(^^)v
「6月、7月にはゲンジとヘイケの蛍が順番に出るよ~。ここに車停めていいから、見においで~」と言ってくれました。苦労人のおばぁちゃまのお蔭で、この美しい景色やホタルが見られるのですね。ありがたや、ありがたや...(^^)v
栴檀といえば、国文学者の吉海(よしかい) 直人氏が同志社女子大学在籍中の2023年に執筆した文章「誤解された『栴檀は二葉より芳し』」が興味深いです。それによると、インドの栴檀は白檀のことで、日本の栴檀とは異なる由。最後のパラグラフのみ引用します:
copy-------------------------------------------------
インドの「栴檀」と日本の「栴檀」が違っていること(同名異物)、おわかりいただけたでしょうか。それが根底にあるからこそ、インドの「栴檀」を想定してはじめて「栴檀は二葉より芳し」が成り立つわけです。決して身近な日本の「栴檀」と混同してはいけません。
-------------------------------------------------copy
つまり、日本のセンダン科の栴檀は決して香らないのですね。
そして、この栴檀はAIによると...
copy-------------------------------------------------
秋に黄熟した果実を生薬「苦楝子(クレンシ)」と呼び、整腸の目的で腹痛や疝痛に煎じて服用します。
樹皮は「苦楝皮(クレンピ)」と称して駆虫剤(虫下し)として煎じて内服します。
-------------------------------------------------copy
こちらはおまけ...
町田市の「薬師池公園」にある福祉作業所のミニショップで求めた縮緬(ちりめん)のミニ地蔵(5cm丈)。あまりに可愛くてついつい持ち帰ってしまいました(^^; お稽古している己書でも、お地蔵さんは大切なモチーフです(^^)v
何度も紹介していますが、ここの春はことのほか美しい...春にまた訪れるのが楽しみです(^^)v
緑のタヌキのことだと思っちゃいました。
頭の回転が速いんですぐ早とちりしちゃうんですねぇf(^^;;;;;
アオジ辺りはまだ難易度の高い鳥ですねぇ。
でも由来を聞くと覚えやすくなりますね。
> 絶対にここを売らないで
俺も言ってたって伝えてください(^^)
今ちょっと心配なのは日本に田んぼのある風景が何時まであるのかなってことです。
佐久辺りだと後継者がもうやらないと言ってどんどん減ってます。
畑として生き残るところもありますが、
絵的にちょっとって感じです。
ソーラーパネルになるよりは遥かにマシなんですが。
頭の回転が速いんですぐ早とちりしちゃうんですねぇf(^^;;;;;
笑った、笑った(^^)v
由来を聞くと覚えやすくなるのは何でもそうですよね。ただただ機械的に覚えるのには限界があるし、楽しくなくて...(^^;
>> 絶対にここを売らないで
> 俺も言ってたって伝えてください(^^)
ふふふ、今度おばぁちゃまに会ったら伝えておきますわ(^^)v
> 今ちょっと心配なのは日本に田んぼのある風景が何時まであるのかなってことです。
そうなんですよ、私も同じ。
里山の美しさを享受する度に、「いつまで楽しめるかなぁ」という気持ちが湧き起こります。
町田のこの地区は町田市が「歴史環境保全地域」に指定しているので、それが解けない限りはこのまま残るのではないかと思います。
残念ながら、稲城市にはそういう姿勢は皆無です(^^;
後継者不足問題は、個人の問題ではないですよね。
本質的には、農業を産業としてどう位置付けるのかという政治の問題だと思います。
「稼業を継いでもやっていけそう」「自分が継いでいこう」という気にはならない産業構造自体に問題があるように思います。
少子化問題と本質は似ているかも?!