えつこのマンマダイアリー

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平和百人一首(36) ~継がれる平和への想い~

2014年06月30日 | 平和百人一首

 「平和百人一首」とこのシリーズについての解説は、初回記事2回目の記事をご参照ください。前回記事はこちらで見られます。 

 なお、かなづかいや句読点は原文のままとするので、読みづらい点はご了承ください。

 

      平和百人一首        

たなそこをあゆむ蛍のやはらかさ 光は妻の顔に映えつつ

                                   山梨県東山梨郡玉宮村 雨宮 蕾圃

 夕飯後の一と時一家たのしく快い初夏の宵闇を河原に蛍見に出ました。暗い川辺の露草はところどころ蛍が光つて居ます。
 すぐ近くのやぶかげにとまつて居る美しい光を見つけた妻は闇の中に消えて行きました。
 捕えて来た蛍は開いて見せた掌を這いながらきれいに光つて居ます。強く光る度に妻の眉がほのかに浮かびます。新緑の宵の楽しい一ときの実感でした。
 一人の男の子を南方の戦場に失ひ、残る一人の娘を伴い傷心を抱いて郷里に疎開している私達一家が平和を希うの情は切なるものがあります。そして淋しいながら円満に再起の実業にいそしんで居ります。此の様な境遇になりましてからは私は殊に一家の円満な生活によつて慰安を求むるようになりました。
 そしてまた、平和なる心もここに育まれてゆくのでしょう。
 一家の平和もまた、国家平和の基ではないでしょうか。

                                                               (蕾圃)

                

 


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