「永年勤続ご褒美海外旅行」の16回目は、コッツウォルズ地方(Cotswolds)北部の町、チッピング・カムデン(Chipping Campden)で4日目に訪れた2つ目の庭園、キフツゲート・コート・ガーデンズ(Kiftsgate Court Gardens)をご紹介します。(★この記事は現地時間での6月9日のことです。★画像をクリックすると、大きい画像や別の画像が見られます。)
なお、コッツウォルズ地方の地図は宇藤カザン氏のHP内「コッツウォルズ地方の地図」をご参照ください。
この庭園は、午前中に見たヒドコート・マナーガーデン(Hidcote Manor Garden)と隣接しており、徒歩5分ほどの距離です。
ヒドコート・マナーガーデンが現在はナショナル・トラストによって管理され、平坦で広大な敷地であるのとは対照的に、このキフツゲート・コート・ガーデンズは現在もプライベート庭園で、広くはないながらも敷地の高低差を活かした設計になっています。
女性親子三代に渡って受け継がれてきたのが特徴で、19世紀末に建てられた建物を初代オウナーが1918年に購入、建物も庭も改修が繰り返され、現在は3代目が管理しています。
庭園全体の構図をこちらでご覧になれます。入園料は大人£6.00也。
Entrance ティールームでは軽食ランチ(5~7月のみ)やお茶(通年)をいただくことができます。
庭園は高低差を活かして“Upper Gardens”と“Lower Gardens”と大きく2つに分けられています。
<Upper Gardens>
(左)門から建物までのDriveに並行して茂みの中に走る小径と、Bluebell Wood
5月にはbluebell(シラー・カンパニュラータ)で一面がブルーに染まるようです(その様子はこちらで。) 今咲いているのはミツバツツジ???
(右)Portico(玄関に続くポーチ、または柱に支えられた屋根つきの玄関)
(左)White Sunk Garden(sunk/sunken garden:周囲より低い庭)
(右)見事なボタン?シャクヤク?です。
White Sunk Garden Wide Border
ボーダーを彩る植栽は実に品良くかつキメ細やかにデザイン&手入れされています。
(左)樹木の特性を活かしたNorth Border (右)Simon Verity's statue@Rose Border突き当たり
(中央)Rose Border 残念ながらまだ咲いていませんでした。このボーダーの入口(statueのある反対側の端)には“the Kiftsgate Rose”と呼ばれるイギリス最大の白バラ(60フィートの高さ)があり、この庭園のシンボルになっているようですが、7月でないと見られません。残念!
Water Garden
(左)Rose Borderとの間の垣根に窓が空いています。
(中央)オブジェから水が落ちる趣向が施されています。
写真ではわかりにくいのですが、池の水が意図的に黒くされており、オブジェが映えるように工夫されています。他のナチュラルガーデンとは対照的なシャープな雰囲気です。
Upper Gardensから見た周辺の景色
<Lower Gardens>
Upper Gardensから見下ろしたLower Gardens Lower Gardensから見たMiddle Banks(裏画像はあずまや)
Lower Garden Swimming Pool
石で丸く区切られたLower Gardenのさらに下には、羊が放牧されています。
ここから見下ろし、また望む景色(右)の雄大なこと! 開放的でゆったりと落ち着けるこの空間が、この庭園の中で私は一番気に入りました。
次回はこの庭園を彩っていた花々をご紹介します。