ケイシロウとトークアバウト

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

先森の詩(さきもりのうた)Part3

2020-01-01 18:47:00 | 日記




佐渡島にデッカイ神社がある。
一宮(いちのみや)系列のこの神社の宮司に、
一宮和也と言う男がいた。
一宮和也は、
大いに不満やった。
自分の本神社⛩はないがしろにされて、
どこの馬とも知れぬ男が、
廃神社を島民と建て直している。
廃神社をハイ神社に変えた男と子供たちが冷やかし尊敬する。
あんな神社、灰にしたい。火を着けて。
一宮和也の心は、
すさみにすさみまくった。

一宮和也は、
先森の素性を調べ、
本土から、
コロミと専務を呼び付けた。
車海老の煮物をご馳走すると言う条件付きで。

佐渡島に、コロミと専務が着くや否や、
一宮和也は、
二人を引き連れて、
地元民で賑わう神社にいる先森のところにやってきた。
そして、
本神社差し置いて、
勝手に拝みまくるな!と、インネン付けた。
コロミは空を見上げ、
「セイ君。セイ君って!コロミちゃん、先森嫌いよ!!」と叫んだ!
先森も空を見上げて、
「セイ君!セイ君!俺をクビにしろ!!」と叫んだ!
コロミは怒って、
「こら❗️コロミちゃんのマネするな❗️」と怒鳴った!

地元の人々は、
一宮和也に向き合って、
「この神社に来るなと言えば、本神社にも行かない!」と言った。
一宮和也は顔色変えて、
「ここで拝んでもいいんですよ。賽銭入れてくれたら」と言った。
続いて、
地元民は、
コロミと専務に向かい、
「先森をクビにしたら、支店の商品買わない!」と言った。
コロミは空を見上げて、
「セイ君。セイ君。コロミちゃん、先森を許すからね!」と叫んだ。
専務は先森をほめまくり、
本社に戻って部長になるように促した。

けど、
先森は断った。
支店に残り、
地元民や社員と、
島の風土の中で生きていくことを選んだ。
一宮和也と専務は、
非常に感心して、
地元のイケメンに言い寄っていたコロミを連れて、
帰っていった。
そして、
社員たちと地元の人々も、
かたい握手を先森と交わして、
帰っていった。

先森は、
ひとり、
神社を見つめた。
本殿の背後に、
雲間の太陽が、
微かな日差しを投げかける。
先森は、
心に思う。
「大地を母として、太陽を父とする。風土と人々が溶け合ったところに、神がいる」

ケイジロウ。
確信を失うな!
確信はお前を照らし、
お前が向き合う世界も照らす。



先森の詩(さきもりのうた)Part2

2020-01-01 17:54:00 | 日記




佐渡島😠
ほとんど原初とも言うべき地(27年くらい前は?)。
支店と称するプレハブ事務所で、
先森は支店長の地位を与えられた。
が、
社員は、
5人しかいない😳😳😳😳😳

しかも、
この支店では、
豊富な海産物にあふれている当地にあって、
新鮮な魚と言うキャッチフレーズで、
韓国産の海産物の冷凍パックの高額売りをしていた。
やから、
佐渡島支店は、
赤字以前の問題を抱え込んでいた。

先森は、
全くヤル気無く、
毎日を無気力に過ごした。

ある日、
先森は、
仕事ほったらかしにして、
デカ石だらけの道を歩いて、
海岸に向かった。
「戦いは美しい」と言う、営業部長の言葉が蘇る。
でも、
美しいはずの戦いで黒字決済をもたらしてやったご褒美が、
佐渡島😡
言葉は空しいと自分の心に呟いた。

浜辺に到着した。
岩場に行って、
腹ばいになって、
海面に手を入れる。
「掴めない海水---掴めない人生」と心に呟いた。
と、
いきなり、
海底からウツボが現れて、
先森の手を噛んだ!
先森の絶叫が、
海辺に響き渡った。

腫れた手を押さえながら、
先森は、
山の方へと上がっていく。
そこで、
ボロくて小さな神社を見つけた。
先森は、
せっかくやから、
と、
本殿の前に行き、
ぶら下がっていた紐を引いて鈴を鳴らし、
手を二拍子鳴らした。
同時に、
鈴が先森の頭に落下した❗️

頭を押さえて、
そばの木を背にして座る。
そして、
改めて、
境内を眺めた。
意外と広い場で、
草花が咲き乱れている。
先森の心は、
幼少の時代を思い起こした。
毎日を、
自然の中で、
遊んでいた、
しあわせ感じた日々に---。

先森には、
大好きな祖母がいた。
祖母はよく言っていた。
「裸足になって、土を踏んで、手をお日さまに伸ばしなさい。生き物として、呼吸しなさい」
先森は靴を脱ぐ。
裸足で土を感じて、手を太陽に伸ばした。
そして、
大きく深呼吸する。
大地を母として太陽を父とする。
祖母の人生訓が、
先森の心に蘇る。

その日以来、
先森は、
仕事片付けて、
この神社に来た。
そして、
お供えして、
雑草抜いたり、
建物の傷みを直したりする。
次第に、
この神社に参もうする島民の人々と仲良くなる。
また、
地元の人々は、
先森を手伝って、
神社は、
次第に、
綺麗になった。
支店の社員まで手伝ったらしい。

その為、
地元の人々が、
支店の品物を求めて来たので、
加工食品にして、
安く、
提供した。
故に、
支店は儲け出した。

が、
先森の心はそこには有らず、
地元民と自然との交わりの中に、
喜びを感じた。
(続く😊😊)


先森の詩(さきもりのうた)Part1

2020-01-01 16:42:00 | 日記




ケイジロウ、
正月🎍やから、
長カキコや。

俺のずっと前の先輩に、
先森と言う男がいた。
海産物販売の会社の営業課長やった。
凄まじく、
やり手やった。
しかしこの会社は、
社長と、
専務と常務に当たる二人の息子たちによる、
三ちゃん系中小企業(重役を身内で固めた独裁に近い会社)やった。
けど、
先森の営業手腕によって、
中小企業の同業では、
トップに登り詰めた。

時は1985年。ケイジロウ1歳👶
この年から約5年間、
日本🇯🇵は未曾有の経済大発展を遂げる。
この現象を、
世間では、
バブルと呼んだ。

時は、
1990年代となる。
札束で頬をあおいでいた会社員たちは、
バブル経済の終焉で、
借用書の束で頬をあおぐことになる。
驚天動地な前代未聞の大不景気が、
日本🇯🇵を蹂躙した。

モチ、
先森の会社も苦しんだ。
同時に、
社長が心労から体調不良となり、
寝たっきりとなった。
それを契機に、
二人の息子による権力争いが、
社内で顕著になる。
先森は、
長男の常務の方を支持し、
あらん限りのゴマをすった。

寝たっきりの社長は、
息子たちの権力争いに不愉快さを感じて、
姪にあたる、
馬鹿ムスメのコロミを社長に任命して、
蓮の咲いているところへと旅立った。

新社長コロミは、
乾ワカメで作られた帽子をかぶって出社😳
そして、
先森たち、中間管理職に、
「これからは、このコロミちゃんが社長よ。コロミちゃんに逆らったら、加工するよ!」と言った。
コロミのそばで、専務が、
「社長、加工ではなく降格です」と訂正した。
コロミは、上を見上げ、
「セイ君!セイ君!コロミちゃん、人事するからね!!」と叫んだ。
愕然としている中間管理職たちに、
特に、先森に、
専務は、
冷ややかな視線を投げた。
常務をヨイショしたツケを払う時が迫ってるんやないか?と、
先森は、
心臓バクバクやった。

あんじょう、
先森は、
社長室に呼ばれた。
コロミは、
先森の新しいデスクが佐渡島にあることを告げた。
先森が不愉快な顔を浮かべると、
コロミは、怒って、
「何ニヤニヤしてるの❓逆らったら、清掃社員に降格よ❗️」と凄んだ!
先森は、凄まじく黙ギレした。
コロミは、上を見上げて、
「セイ君。セイ君って!人事したから、コロミちゃん、おうちに帰るね!!」と叫んだ!

こうして、
死にものぐるいで築き上げた、
先森の社内の実績は、
終わりを告げ、
先森の人生は、
遠い遠い、
佐渡島へと、
流れて行くことになる。
(続く😊)