
佐渡島にデッカイ神社がある。
一宮(いちのみや)系列のこの神社の宮司に、
一宮和也と言う男がいた。
一宮和也は、
大いに不満やった。
自分の本神社⛩はないがしろにされて、
どこの馬とも知れぬ男が、
廃神社を島民と建て直している。
廃神社をハイ神社に変えた男と子供たちが冷やかし尊敬する。
あんな神社、灰にしたい。火を着けて。
一宮和也の心は、
すさみにすさみまくった。
一宮和也は、
先森の素性を調べ、
本土から、
コロミと専務を呼び付けた。
車海老の煮物をご馳走すると言う条件付きで。
佐渡島に、コロミと専務が着くや否や、
一宮和也は、
二人を引き連れて、
地元民で賑わう神社にいる先森のところにやってきた。
そして、
本神社差し置いて、
勝手に拝みまくるな!と、インネン付けた。
コロミは空を見上げ、
「セイ君。セイ君って!コロミちゃん、先森嫌いよ!!」と叫んだ!
先森も空を見上げて、
「セイ君!セイ君!俺をクビにしろ!!」と叫んだ!
コロミは怒って、
「こら❗️コロミちゃんのマネするな❗️」と怒鳴った!
地元の人々は、
一宮和也に向き合って、
「この神社に来るなと言えば、本神社にも行かない!」と言った。
一宮和也は顔色変えて、
「ここで拝んでもいいんですよ。賽銭入れてくれたら」と言った。
続いて、
地元民は、
コロミと専務に向かい、
「先森をクビにしたら、支店の商品買わない!」と言った。
コロミは空を見上げて、
「セイ君。セイ君。コロミちゃん、先森を許すからね!」と叫んだ。
専務は先森をほめまくり、
本社に戻って部長になるように促した。
けど、
先森は断った。
支店に残り、
地元民や社員と、
島の風土の中で生きていくことを選んだ。
一宮和也と専務は、
非常に感心して、
地元のイケメンに言い寄っていたコロミを連れて、
帰っていった。
そして、
社員たちと地元の人々も、
かたい握手を先森と交わして、
帰っていった。
先森は、
ひとり、
神社を見つめた。
本殿の背後に、
雲間の太陽が、
微かな日差しを投げかける。
先森は、
心に思う。
「大地を母として、太陽を父とする。風土と人々が溶け合ったところに、神がいる」
ケイジロウ。
確信を失うな!
確信はお前を照らし、
お前が向き合う世界も照らす。