
サダミと言う30代オンナがいた。
乳ガンのステージ2Bで、
長時間手術した。
その為、
体力がガタガタになり、
おまけに、
ガンの再発を恐れるあまり、
精神的にもガタガタになった。
それで、
セラピスト(精神科医)のお世話になろうと、
いろいろな病院を探した。
そんな時、
タイチ君と呼ばれている、
子供のように純粋なセラピストがいて、
とても癒されると言う話しを聞いた。
それで、
サダミは、
タイチ君のいるクリニックに行くことにした。
初診の為、
しばらく待合室で待たされた。
でも、
変な理屈付けて薬を出すオヤジセラピストよりは、
サダミは、
絶対タイチ君がいいと思い込んでいた。
それで、
自分の名前が呼ばれた時、
ワクワク感覚えて、
診察室に入り、
タイチ君見て、
ガク(愕)が入った🙀
サダミに向き合っているセラピストは、
サッカーユニフォーム着て、
サッカースパイク履いた足で、
ボール⚽️をコロコロさせている、
12歳くらいの子供やった。
この場合、
子供のように純粋と言うより、
そのまま子供と言った方がわかりやすいと思うけど---。
看護師たちは、
うやうやしくタイチ君に、
「先生、初診です」と言った。
タイチ君はサダミを見つめ、
「どうしちゃったんさ⁉️」と尋ねた。
声まで甲高い子供やった😳
後で、
サダミが聞いたことによると、
タイチ君は、
低身長症とあらゆる成長障害によって、
肉体の成長がストップしたとのことやった。
そんなタイチ君に、
サダミは、
死ぬことの恐ろしさで、
心が千にちぎれたことを告げた。
タイチ君は、
「ふぅーん。大変なんだね」と言った。
そして、
コロコロさせていたサッカーボール⚽️をいきなり踏みしめて、
「でもな、死ぬってこと、決まってねぇんだろ⁉️クヨクヨすんなよ。それよか、再発しねぇように生活していくことの方が大事じゃねぇのか⁉︎」言うて、
ドイツ語でカルテに書き込んだ。
タイチ君の言うとおりやった。
死ぬとは決まってないことを、
決まったかのように、
悩み続けていた。
そんな自分に対して、
タイチ君は45歳なのに、
その姿かたちから、
おおやけに、
酒🍶やタバコ🚬は飲めない。
性欲解消の為のにゃんにゃん系風俗店にも入れない。
いつもスマホゲームか、
近所の少年サッカーチームでプレーするしかない。
そしてチームのダチどもが、
成長して、
カノジョ作って、
車持って、
酒🍶とタバコ🚬しても、
タイチ君は無縁。
タイチ君は、
彼らを見守るだけ。
おそらく、
ダチ達の息子たちとスタメンはることになるやろう。
サダミは思った。
タイチ君の人生は死んでるも同然。
それなのに、
自分の悩みのいかに小さいことやろか😢
サダミは、
ありがとうタイチ君と、
心で何度も呟き、
抗うつ薬もらって帰った。