ヨシノという男がいた。
成金だのリッチだの準上級国民だの、
もてはやされていた。
が、
たったひとつの泣きどことは、
息子が、
全く自室に馴染めないことやった。
高校生にもなっても、
両親の部屋で、
寝起きする息子に、
独立心持たせようと、
自部屋を与えようとするも、
息子は、
部屋の構造が気に入らないと、
ツンツン対応するんやった。
ヨシノは何度も息子の部屋をリフォームしたが、
評価はすべて⭐️⭐️で、
五つ星には程遠かった。
それで、
奥さんの勧めで、
家相検のオンナ、もっかどこんすい(木火土金水)こと、
呼称どこんすいを呼んで、
部屋を視てもらった。
どこんすいは、
「東西南北の光しか息子を救える術は無し」と言い残して、
立ち去った。
この訳のわからない言い方に触発されて、
ヨシノは、
台所の出刃で切腹したくなったが、
再び奥さんは、
ヨシノに、
「あの方がいます」と言って、
勇気付けた!
翌日、
よん親方(2020年11月27日記事『職人列伝~ヨン親方』、2020年12月17日記事『職人魂は火と燃えて🔥』詳細)が、
呼ばれることとなった。
よん親方の元で修行して、
成長した、
マサルが、
交渉人となった。
よん親方は、
四拍子建築という天才的(🤔❓)技法をもって、
素早く仕事をこなす!
やけど、
生まれながらの重度の顔面麻痺故に、
永遠に変わることのない固まった笑顔に加え、
慢性的な口の痺れからの発音障害が、
ハンディやった。
それで、
茶髪七三分けにしめ縄巻いた弟のヨイヨイが、
常々、
兄のよん親方を支えるんやった。
よん親方は、
息子の部屋を見回し、
家相検のオンナどこんすいの視点の鋭さを認めた。
その上で、
懐からオバマ元大統領のシール写真を出して、
頬に貼った。
息子は不思議そうに、
「ナンでサンコンの写真貼ってんやろ❓」と訝ったので、
マサルは、
「サンコンじゃありません!オバマ大統領です」と言った。
ヨシノも不思議そうに、
「オバマ大統領にナンの意味があるんですか?」と問うた。
マサルは、
「Yes we canですよ。わたしたちは出来ますという意味です」と説明すると、
息子は、
「知るか😡そんなモン‼️」と罵って来た。
ヨシノも、
「失礼ですが、そんなネタ覚えておられる方は希少だと思います」と相槌した。
早速、
よん親方は、
扇子を出して、
四拍子の舞を踊りはじめた。
ヨシノ一家があ然とする中、
弟のヨイヨイが、
その踊りをじっと眺めながら、
「お部屋は床以外、全部ガラス張りにするマァしい~っ❗️」と言った。
こうしたよん親方側のやり取りに不慣れなヨシノ一家は、
コトの一部始終を、
非現実的に受け止める他なかった。
その日から、
ガラス部屋への改修工事が行われ、
40日40夜を経て完成した。
ヨシノ一家は、
降り注ぐ陽の光に堪能し、
風景美に感動した。
マジックミラー方式(😳❓)やから、
外からは見えないということやった。
このガラス部屋にいたヨシノ一家は、
人間が、
自然の歯車のひとつであることを知らされた。
自然は、
あまりにも雄大で、
そして身近やった。
ヨシノは、
物心ついた頃から今に至る回想をもって、
人生は光に等しいことを、
認識した。
息子は感動に感動して、
「プレステ3以上だぜ」と呟いた。
家相検のオンナどこんすいの、
東西南北の光は、
ここに実現することとなった。
よん親方は満足そうに言った。
「これで安心して過ごせるヨォ~ん!」、
と!
ところが、
新たな問題が発生した。
ナンと、
息子の部屋に、
ヨシノ夫婦が寝起きすることになってしまった。
ナンの為のリフォームやったのか🤔❓と考える前に、
ケイジロウ、レフティ、
ここにひとつの教訓を覚えよ!!
すなわち、
自然は大きく、
人は小さいものであることを----