えもりという初老の男性がいた。
バラの栽培に手をかけて、
見事なまでのバラを咲かせた。
そんなえもりの功労を讃え、
花愛好家たちが、
祝いの晩餐を催すこととなった。
えもりは気難しい性格で、
人前で褒められる為に、
バラを栽培してるんやないと、
ネガティヴ対応をした。
けど、
国内はもとより、
広く海外からも、
えもりを称賛したいと、
たくさんのゲストが来る手前、
えもりの友人達は、
必死にえもりを説得して、
晩餐会への出席へと漕ぎつけた。
えもりを有名な花愛好家たちが囲み、
市長まで来ていた。
えもりも、
仏頂面の表情が和らぎ、
にこやかに対応してきた。
晩餐会の司会者が、
えもりさんにひと言と言うと、
多くの出席者の拍手👏の中、
えもりは、
うれしそうに、
立ち上がって、
深々と一礼した。
そしたら、
別席の見知らぬハゲおやじが立ち上がって、
拍手👏に送られながら、
千鳥足で、
司会者のもとに来た。
そして、
マイク🎤を持って、
「この度は私の為にありがとうございました😊」と言った。
これを見たえもりは、
超ギレ🤬して、
会場を後にした。
司会者は困って、
ハゲおやじに、
「あなたどなたですか?」と問うと、
ハゲおやじは、
「エモリです」と答えた。
司会者は、
「エモリはエモリでも、バラを栽培されてるえもりさんじゃないでしょう😡⁉️」と、
不機嫌に言った。
ハゲおやじは軽く笑って、
「薔薇(バラ)の栽培とか回りくどいことを言われる。私は、薔薇ことゲイたちを立派に育てあげ、3号店まで出してるのです」と、
答えるので、
司会者は、
よくよくハゲおやじの素性を問うた。
すると、
このハゲおやじことエモリは、
ゲイバーの経営者で、
その道の敏腕家やった。
こうして、
えもりのバラ栽培の祝いの晩餐会は、
エモリの薔薇育成の勘違いな祝いの晩餐会となった。
一方、
えもりの方は、
二度とバラを育てないと宣言して、
現在は、
百合を栽培している。