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拡声器デモで安倍氏罵倒 静かな鎮魂、今年もかなわず
広島に原爆が投下されてから77回目の「原爆の日」を迎えた6日、広島市中区の平和記念公園では、反戦・反核を叫ぶ団体がデモ集会を開き、拡声器を使ってシュプレヒコールを上げた。慰霊の日にふさわしい環境とは言い難く、平和の希求に名を借りた一方的な政治的主張が繰り広げられた。
原爆ドーム前で午前6時ごろから始まった毎年恒例の集会には、若者から高齢者まで、幅広い年齢層の男女200人以上が参加。
「人間の鎖」ともいえる人垣の中でマイクを手にした男性は、「安倍(晋三元首相)は殺されて当然だ!」と叫んだ。周囲には「国民の戦争動員への道 アベの国葬反対!」と書かれたカードを掲げる若者らの姿も見られた。
デモの主催者「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」は、過激派の強い影響下にあるとされる労働組合などで構成。集会のそばでは、そのデモに対する抗議として民族派団体が「8月6日は過激派の晴れの日ではない」と、デモ主催者と同様に拡声器で批判し、現場は騒然としていた。
デモの主催者「8・6ヒロシマ大行動実行委員会」は、過激派の強い影響下にあるとされる労働組合などで構成。集会のそばでは、そのデモに対する抗議として民族派団体が「8月6日は過激派の晴れの日ではない」と、デモ主催者と同様に拡声器で批判し、現場は騒然としていた。
原爆の投下時刻に合わせた同8時15分の黙禱(もくとう)の瞬間だけは静寂に包まれたが、その後、集会の参加者は岸田文雄首相を「弾劾する」として、デモ行進へ出発。式典に参列した岸田氏のあいさつ中にも「岸田は帰れ」などと連呼し、式典会場にまでその声を届かせた。
これに対し、「静かな8月6日を願う広島市民の会(市民の会)」は、趣旨に賛同する約150人が行進ルートの沿道で待ち受けながら、「静かに」と書いたカードを掲げ、無言の抗議を貫いた。初めて参加したという市内の女性(29)は「(デモは)あまりに攻撃的。鎮魂の日がおとしめられた」と漏らした。
一方、デモ参加者の埼玉県蓮田(はすだ)市の男性(57)は現政権が米国に追従して戦争準備を進めていると主張。「祈るだけで平和は訪れない」と、デモは正当だとの持論を述べた。
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