理学療法士の歩き方が抜群に美しいわけでないように
作業療法士の箸の使い方が完璧でないように
言語聴覚士の話し方が人よりもうまいわけではありません。
でも 言語聴覚士なのだから話し方が上手いや、呂律がよく回ると勘違いされています。
上手く理解できない方と話す時は知識と経験がある分、少しは伝え上手かもしれません。
上手く話すことができない方と話す時は少しは聞き上手かもしれません。
最近、“人と上手く話すことができない人の増加”、“コミュニケーション能力の低下”などの言葉をよく目にしたり聞いたりします。
会話とは、話し手と聞き手が存在します。
話すことが苦手な人は話す技術の向上を目指すより、聞き上手になる方が簡単です。
以前、ブログにも書きましたが、
失語症などで上手く話せない方と会話する場合は
「好きな食べ物は何ですか?」
とオープン・クエスチョンで質問すると具体的な名詞を表出する必要があるので返答が難しい場合があります。
表出が難しい方と会話する場面では
「カレーライスは好きですか?」
とクローズド・クエスチョンで質問します。
すると、相手はうなずくだけで返答が可能です。
会話を長く続けたい場合はオープン・クエスチョンを多用します。
「好きな食べ物は何ですか?」
「カレーライス」
「それはいつからですか?」
「小学生の頃、給食のカレーがとても美味しくて、それ以降」
「カレー以外にも美味しいメニューはありましたか?」
このように、自分はあまり話をしなくてもオープン・クエスチョンを使うことで会話は展開されていきます。
そして、自分も話せる話題になったら自分の話も少しはした方が、相手も楽しく会話ができます。
質問ばかりでは警察の尋問みたいになってしまうので😅
会話が苦手と思う方はオープン・クエスチョンを使って聞き上手になってみて下さい😊