キサラキ!
ハルの三分の二を迎え、日中は暑い程の陽射しを感じます。
いよいよ春本番です♪
キザス(兆す・萌す)働きが溢れてくる季節。
ウグイスの鳴き声に梅の花が香ります。
キサラキ(二月)になると、温かさと冷たさの及ぼしがほぼ同じくらいになります。
ヲメ並び立つ春分に向かいます。
◎ムママツリ(馬の祭り):キサラキ初旬
固まる力と生えゆく力の拮抗のお祭り。ノリユミ(後のヤブサメ)を行います。
きさらきや こりゑこころみ
むままつり よろぎひいつる
かみかたち トシウチニナスコトのアヤ
きさらぎは メヲほぼやわし
きざしおふ たねかしまつる
いなるかみ のりゆみひらき
もちまてに そこにふきたつ
はつひかせ これかみかたち ミカサフミナメコトのアヤ
「たねかしまつる イナルカミ」とは、
現在の「祈年祭」・「鍬山神事」に通じると考えられます!
『宇治山田市史』宇治山田市役所編 年中行事より
「神宮諸祭典」
◎祈年祭【キサラキ四日】※旧暦二月四日。改暦後西暦二月十七日。
祈年は「トシゴヒ」と読む。年は古語で穀物のこと。
農本の國として農事の初に本年の五穀豊穣を両宮の大前に祈り奉る祭儀。
この日神宮には祭主宮を始め奉り、大少宮司以下が神前に奉仕し、
宮中からは勅使が立ち、儀仗兵の堵列もあって、荘厳に祭典が施行さるる。
※現在の伊勢神宮ホームページによると、、
「祈年祭」は春の耕作始めにあたり、五穀豊穣を祈るお祭りで、
「としごいのまつり」とも呼ばれます。
「とし」とは稲の美称であり、「こい」は祈りや願いで、
お米を始めとする五穀の豊かな稔りを祈ることを意味します。
稲の育成周期が日本人の一年、農耕が生活のすべてであった時代、
豊作を祈ることは国家の安泰、国民の繁栄を祈ることに他なりませんでした。
そのため祈年祭は国家規模で執り行われ、奈良時代の『延喜神名式』によると、
神宮を始め全国二八六一社の神々に幣帛が奉られていました。
特に神宮には天皇が勅使を差遣されてお祭りが行われており、
朝廷の崇敬の念が窺われます。
◎紀元節祭大御饌【キサラキ十一日】
◎祈年祭奉幣【キサラキ十七日】
「宮中神事」
◎鍬山神事【二月朔】
神田に下種するについての鍬山神事は、内宮は二月朔日、外宮は同月上亥日に行われ、
内宮では禰宜・内人・物忌等、當年「歳徳神」の在る方を鍬山として之に登り、
山口の神を祭り、木本祭を為し、木を伐って忌鍬を作り、之を持って山を下り、
神田に臨んで耕田の型をするのである。
また神官の一人が桶に小石を入れて種と称へ、之を蒔く型をする事もあった。
この時田舞といふ舞を為し、折敷を鼓の様に打って歌をうたふ。
その歌の一つに
あなたのし 今日の楽しさ
いにしへも かくやありけむ
今日の楽しさ
外宮では、役人が榊枝を伐って忌鍬を作り、歳徳神の方に祭場を設け、
役人が多賀山下に至って山入りの行事をなし、
禰宜以下本宮に参拝して祭場に列座すれば、
役人が修祓した後も忌鍬で耕田の状をなし、
禰宜もまた其の鍬をとり、神歌を唱えて耕田のまねをして豊年を祈り、
役人又祓を修し、各員八度拝して退坐するのである。
是より諸所の神田も耕作せられ、民間のも耕作せらるる事となったのであるが、
明治五年二月にこの神事は廃せられた。
◎弓の事【正月中】
弓を射て遊ぶことは古くよりあった事で、
宇治地方でも正月中、不動明王院の門内に射場を設け、
町の人々が素襖(すおう)・鳥帽子で之を競射したが、
維新後絶え、明治十年頃より町民の協議によって「弓の事」と称し、
神事に擬して形のみを再興した場所は中之切町、山神社の下川辺であった。
宇治神社:https://blog.goshuin.net/uji-ise/
◎初午【二月初午】
毎年旧暦2月の最初の午の日には初午が開かれます。
※平成三十年の初午は三月二十七日(火)に行われます。
男は二十五歳・四十二歳、女は十九歳・三十三歳の厄年に稲荷神社又は観音堂に詣で、
厄を除ける祈願をする風は、当地に限らぬ風習であるが、
当地では古市東なる末の尾の厄除十一面観世音、西裏にある桃山の稲荷には詣でる人多く、
ただ景色を好む人は八幡山・宮川堤・二見浦などにも出で、
或いは遠く松阪中町なる岡寺に参る人もあった。※五十鈴の落葉
今でも松阪の岡寺と松尾の観音とが賑わうのみならず、
妙見山なる高源寺の七観音にも参詣する人が少なくない。
参考文献・参考資料
◎『ホツマ辞典』池田満著・展望社
◎ヲシテ文献の世界へようこそ-日本ヲシテ研究所「ヲシテ文献・大意」
http://www.zb.ztv.ne.jp/woshite/index.html
◎『記紀原書ヲシテ』上・下巻 池田満著・展望社
◎『縄文カレンダー』冨山喜子編
◎『宇治山田市史』宇治山田市役所編 国書刊行会
◎『志摩の民俗』三重県郷土史料刊行会 著者:鈴木敏雄
◎『伊勢神宮』ホームページhttp://www.isejingu.or.jp/index.html
※ヲシテフォントの商標権、意匠権は、日本ヲシテ研究所にあります。
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『縄文カレンダー』
ヲシテ文献の記述をもとに縄文時代の季節感や行事を、
現代のグレゴリオ暦と太陰太陽暦(旧暦)に表しています。
今に伝わる「ヒナマツリ」や「タナハタ」、「豆まき」等、祭りの発祥や謂れも、
たいへんに興味深く、古来日本の慣わしや精神、思想が覗え、
縄文の宇宙的概念や死生観をも読み取れる「コヨミ」です。
縄文カレンダーの一年は、冬の至りの満月から月の巡りの十二カ月です。
A4判カラー・竹紙20頁冊子形。
1冊1500円でお分けしています。
ご希望の方は、
送り先のご住所、お名前、希望冊数を下記までメールにてお知らせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
冨山喜子
【メール】yoshico1018@yahoo.co.jp
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