農民連 農水省に緊急要請
紙議員が同席
農民運動全国連合会(農民連)は24日、輸入飼料や生産資材の高騰により酪農・畜産が危機に陥る中、参院議員会館で、農水省に危機打開のための緊急要請を行いました。全国の酪農家が1万戸を割り、赤字経営が6割、離農を検討している人も5割にのぼる中、参加者は「営農継続のための国による直接支援が必要だ」と迫りました。
要請では▽経営実態をつかみ緊急支援を行う。離農した経営の家畜や施設を継承できるよう支援する▽配合飼料について高騰前の価格を基準に、現在の価格との差額を補填(ほてん)する▽政府が生乳の需給調整に責任を持つ▽国産飼料増産へ施策を拡充する。そのために水田活用直接支払交付金を拡充する―ことなどを求めました。
長谷川敏郎会長は、年末を越せるかどうかというところも多く、事態は切迫していると強調。「このままでは日本から酪農・畜産の灯が消える。緊急の対策をしてほしい」と述べました。
全国の酪農家がオンラインで現状を訴え。北海道士幌町で乳牛約380頭を飼育するAさんは「周辺農家の多くは貯金を取り崩してやっている状態だ。全国的な実態調査を国としてもやってほしい」と要求。千葉市花見川区で乳牛約35頭を飼育するBさんは、今後1~2年で相当数の離農が進む懸念を指摘。「努力していない生産者はおらず、土地や建物、機械を売ってしのいでいる」と話しました。
同席した日本共産党の紙智子参院議員は「働き盛りでも離農する人が出る状況だ。現場の要望を受け止めてほしい」と述べました。
農水省の担当者は、国産飼料の活用は推進しているとしつつ、農水予算の上限は決まっているなどと答えました。
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