徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

卒業制作展にて

2009-03-13 | 写真に関するお話

久しぶりの更新です。
ブログネタは常に用意しているのですが、なかなか手がまわりませんでした。
・・・が、
いろいろと気になっていた事が一段落したので
今後、コンスタントにブログを更新していきます。
お付き合いの程、よろしくお願いします。

(このように宣言するとマメに更新するだろうと、自分に対してプレッシャーを掛けてみました。)


***


さて、今日の話題は卒業制作展。

授業を担当している大学の卒業制作展に行きました。
授業で関わった皆さんの作品を見る事が一番の楽しみですが、この場では割愛。



会場を一通り廻って気になった事、

「 賞が重なりすぎている。」

 

各賞、選者が異なり、賞の意味も違うので、こんなに偏らなくてもいいのにと思うのですが・・・。
「あなたの将来に期待しています!」と、賞の札が大学の期待値を表すように添えられていました。
一般の人には、この種類の多い賞の意味がわかりませんよね。
まるで大相撲においての懸賞の垂れ幕状態です。

私もこの学校の出身ですが、
おおむかし「瓜生山賞」というお札が一枚付きました。




別会場での大学院の修了制作展にも行きました。
この展示空間は「さすが大学院!」と思う、とてもレベルの高い作品が並んでいました。

作品を見ていると、2ブロックくらい先で話している人の会話が気になりました。

「いいね、これ、いけるよ。記録撮っといて。」
「これも欲しいね。いける、いける。」
「来た甲斐があったね。大収穫だよ。」

作品を「いける」と言う会話の主が気になりました。
この話し方、聞いたことがあります。
姿を確かめようと、近づくと、
現代美術を扱う東京の超有名なギャラリーの方でした。
作家のリサーチに来られていたご様子。
10分くらいで会場を廻り、とても満足されて足早に会場を去っていかれました。

卒業制作展は在学中の成果を発表すると同時に、
作家デビューのチャンスを得る機会でもあるのだと、この現場に出会って実感しました。
(アートマーケットが機能している国ではあたりまえのことですが。)

Yoshie


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