授業中、あやふやな言葉を使ってませんか。
昔、算数の授業研究を参観した時、授業者がだらだらと説明していました。
教室の1番後ろに机に突っ伏している子に、「何のことかわかる?」と聞くと「わかんない」と答えました。
教師は、子どもがわかるように説明しようとして、たくさん話します。しかし、たくさん話す中で、同じ事を違う言い方で言います。言い変えるたび、子どもは混乱します。
これは、脳科学の、ワーキングメモリーで説明できます。通常は7つぐらい。苦手な子は3つぐらいしか一度に覚えられません。
言い換えをすればするほど、話が長くなるほど、ワーキングメモリーからこぼれてしまうのです。
そして、子どもたちはそれぞれ違う言い方で覚えます。
テストをすると、同じ問題なのに、似た言葉の答えがたくさん出てきます。
これは、教師の話や問題解決学習のあやふやな話し合いのため、それぞれの子が勝手な解釈で覚えてしまうからです。
例えば、距離は、長い短いなのに、大きい小さいや、多い少ないと答える子がいます。
例えば、気温が暑いは間違い。気温は高い低い、上がる下がるです。
教師も、答え方が、ニュアンスが似ていても、正確でない答えにはバツをつけるべきです。
その前に、授業の中で、まとめや用語は正しく使わせます。
短く、正しい言葉を使い、言い換えない。
話し合いはしても良いけど、用語を教える際やまとめを書くときは、正しい用語を使い、子どもたちにも、この言葉を使うように言います。
正しい用語を使えることも、教師の仕事です。