ある授業研で、授業者が指示の説明を20分してました。
子どもたちは、だらけた雰囲気。中には机に突っ伏している子もいます。
そして、授業者は、「はじめ」と言いました。
僕の頭には?がつきました。
何を指示したのか、全くわからなかったのです。
突っ伏している子に「何するかわかった?」と聞いたら、「わかんね」と言って何もしませんでした。
他の子たちも、とりあえずノートを出して鉛筆持つとかしてるのですが、やっぱりなをやるかわからなかったようです。
話は長いほど混乱します。説明してるつもりでも、言葉を変え、言い方を変えていくと、大人でも、「結局何が言いたいの?」と言いたくなってしまいます。
ましてや子どもは、語彙の獲得が少なく、脳の発達も未熟です。言えば言うほど脳は理解不能で混乱します。
脳のワーキングメモリは、子どもなら、3つぐらいと思っておきましょう。それ以上言えば、前のメモリが消えていきます。話が長くなるほど、子どもたちは覚えていられないのです。
では、どうするか。
説明と指示は、子どもにわかる言葉で短くズバッと言いましょう。
説明は1分以内、指示は5秒で一つだけ言えば、子どもは混乱しません。
短い説明、短い発問、短い指示で、子どもの活動はたっぷりとる。
それがいい授業の秘訣です。
実は、上記の授業研のクラスを、僕が翌年担任しました。
今回の内容や、今まで書いた、そしてこれから書く「授業のスキル基本のキ」を行うことで、授業中、突っ伏す子はいなくなりましたよ。