(C)TOSSランド/小学校/5年生/理科/もののとけ方
5年理科 てことつり合い 授業記録
第5時 棒を使ってものを楽に持ち上げられるだろうか
臼井俊男
1.導入
全員を前に集める。前時で使ったてんびんを示す。
「片側におもりを吊します。これを持ち上げるにはどうしたらいいですか?」
すかさず、反対側を押せばいいという意見が出る。
「おもりのかわりに、手で持ち上げることもできるんだね。
では、これを床に置きます。持ち上げるにはどうしたらいいでしょうか。」
子どもからは、支点がないので、支点のかわりに三角形の木材を置く、反対側を押せばいい、などの意見が出た。
「では、これは持ち上がるかな?」
演示用のてこを見せる。おもりは15㎏。「やりたい!」と手が挙がる。
最初の子には、てこを使わずに直接手で持ちあげさせる。上がらない!
次の子は、男の子を指名。てこをつかって持ちあげさせる。少しだけ上がる。
もうひとり、女の子にやらせる。かんたんに上がる。
おおー。となる。実は支点の位置を変えたのだ。
当然、そこに気づく子も出てくる。「そうかなあ」このあとの実験があるので、とぼける。
2.めあて~演示実験
席に戻し、めあてを書かせる。
「ぼうをつかってものを楽に持ち上げられるだろうか。」
半数以上が書けたことを確認し、次の指示。
「 準備物は何ですか。」
・イス・三角の木・竹の棒・ロープ・おもりなどが出る。
演示し、キーワードを問う。
「棒を支えている所をなんといいますか。」知っている子も多い。支点と出る。
同様に力点・作用点も問う。
「 このようなしくみをてこといいます。」
準備物、実験図を板書し、ノートに書かせる。
「実験図まで書けたら、班でノートを持ってきます。全員○をもらった班から準備をします。」
しっかりノートに書くことで、実験方法がわかる。妥協せずに、やり直しをさせる。
3.自由に実験させる。
三角の木は、両面テープでイスに貼り付ける。いろいろ試したが、両面テープが一番動かない。支点は、ガムテープを棒の上からかぶせるように貼るといい。
「ぶつからないよう、となりの班から2メートル離します。
1回やったら、班の人と交代です。全員が同じ回数やれるようにします。
実験をしていて、気づいたことがあったら、ノートに個条書きで書きます。」
ロープの結び方も演示する。
10分以上たっぷり時間をとり、自由試行させる。
机間巡視すると、子どもたちから様々な気づきが報告される。
どれも認め、驚いてやる。
4.発表
実験をやめさせ、席に着かせる。
「気づいたこと、わかったこと、思ったことを発表します。」
主だったものを、板書する。
・力点が遠い方が軽い。
・作用点が遠い方が重い。
5.片づけ・次時の予告
「次時は、支点と力点と作用点の関係について調べます。」
班ごとに片づけをする。
ノートにハンコをもらったら、終わり。
参考文献:ドラマを生む向山型理科の展開小学五年(小林幸雄氏の論文) 明治図書
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