ギター奏法的にはフィードバックがガンガン効いた独特のギターが高校1年生の頃の自分には衝撃的すぎた。音源はビデオだけで、どうやってその音を出しているのか当時は理解もできなかった。さて、すでに廃盤となったこの音源がyoutubeにあった。感慨と共に聞く。
ふと思春期の自分に柳沢きみおの作品はかなりの影響力をもたらしたのだな、と実感した。「月とすっぽん」はギャグマンガで、ちょっとほろっとくる少年向けの作品、中学生の頃によんだ。高校時代は、「翔んだカップル」をよんで、なんとなく後味の悪い恋愛観を醸造した。その後、「Good Girl」では高校生活のまったり感を感じつつも、主人公のあまりにものモテモテぶりにちょっと引きつつも、少年漫画時代の柳沢らしい終わり方に好感が持てた作品だった。「月とすっぽん」のガリ勉キャラの藤波正平にスポットを当てた「正平記」はストレートな少年漫画で私にとって最後の柳沢作品となった。柳沢自身の人生観の陽の部分がうまく表現され、勉強の虫の少年が、迷いつつも勉強と人間としての成長を歩んでゆく作品だった。
私の高校時代に影響を与えた柳沢きみお作品。出会っていなかったら10代に見えた風景はまた変わっていたのかもしれない。当時、めぞん一刻も流行していたがよく読んだものの好きな作品の一つに過ぎなかったのだなと改めて思う。それくらい、柳沢作品はインパクトがあった。
ルイス boys
2013.12.7リンク変更