「さむ・・・あの時はまだ暑かったのに・・・もう、そんな季節になったんだな・・・」
四方を無機質のコンクリートに囲まれた部屋で、私は思わず首を竦めた。
わずかに開いていた窓の隙間から、晩秋の寒風が吹き込んでいたのだった。
話は、二ヶ月ほど遡る・・・
残暑も和らいできた初秋の頃、とある賃貸マンションで一人の若者が自殺した。
「またかよぉ・・・」
その時、複数の自殺現場を抱えていた私は、その死因を聞いてもさして驚きもせず、それよりも少々ウンザリ気味。
本来なら非日常的なことが私にとっては日常的なことになっており、私の神経は、明らかに麻痺しつつあった。
「こりゃ、相当なことになってそうだな・・・」
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四方を無機質のコンクリートに囲まれた部屋で、私は思わず首を竦めた。
わずかに開いていた窓の隙間から、晩秋の寒風が吹き込んでいたのだった。
話は、二ヶ月ほど遡る・・・
残暑も和らいできた初秋の頃、とある賃貸マンションで一人の若者が自殺した。
「またかよぉ・・・」
その時、複数の自殺現場を抱えていた私は、その死因を聞いてもさして驚きもせず、それよりも少々ウンザリ気味。
本来なら非日常的なことが私にとっては日常的なことになっており、私の神経は、明らかに麻痺しつつあった。
「こりゃ、相当なことになってそうだな・・・」
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