人生の扉
2011-04-23 | 音楽
春の嵐の中、友人の結婚披露パーティーへ出かける。
半分出席。半分仕事。
ピアノの信子ちゃんと演奏した。
ナットキング・コールの「LOVE」から始まり、
「薔薇色の人生」
「Amazing Grace」
そして、花嫁のリクエスト「人生の扉」
「この歌の歌詞が、この頃胸に響くようになって来たんですよ」
花嫁はいわゆる “アラフォー” で、まだまだ “五十路” には時間があるけれど 、
新郎も新婦も、程よく年を重ね、きゃぴきゃぴした若い輝きとは違う、
しっとり落ち着いた、滲み出るような幸せの光を放っていた。
私は心の底から「おめでとう」の気持ちで、この歌を歌った。
今日二人は新しい「人生の扉」を開けたんだね。
これからまた、ひとつひとつ、幸せの扉を開けて行ってください。
私もやっと、この歌を素直に歌えるようになった。
そう思って譜面を用意してた矢先、彼女からのリクエスト。
自分の中に空々しい気持ちがある歌は歌えない。
感じない歌は歌えない。
今は心から「共感」して歌える。
歳を重ねたり、病気をしたりすると、
満開の桜や、燃えるような紅葉を見ると、
美しければ美しいほど悲しくて、
次がある、という余裕など無くなって、
全身全霊でその姿、色、形、匂いや温度、全てを自分に刻みたくなる。
そして、つい焦るけれど、
諦めたり許すことも、得意になっている自分に気づいたりする。
そして、人に優しくなれるんだな。
温かい楽しい雰囲気は、今日の二人ご人徳。
最後は列席者全員で「世界は二人のために」の大合唱。
4コーラス目に新郎にマイクを向けると、
シブい良い声が会場に響き渡った。
幸せのお裾分けをありがとう。
どうぞ末永く、お幸せに。