走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

横綱の品格

2008年05月26日 20時02分15秒 | その他
 相撲も武士道

 今、千秋楽の横綱相撲が社会にさまざまな話題を提供しています。
 それは、勝負が決した後、勝者が敗者に手を差し伸べるという行為が、勝者が敗者に対して追い討ちをかけるように押すという行為があり、それに敗者が肩打ちで返したというものであります。

 勝負がついた後に、勝者が敗者に手を差し伸べるという行為がいかに崇高かということを、民族がちがうというだけで理解をしてもらえていないことに対して、一抹の不安を感じました。

 相撲は、その形が出来上がったのはやはり江戸時代でしょう。
相撲取りは、大名のお抱えで、藩の威信をかけた勝負がたびたび見られたといいます。
そのせいか、相撲取りは武士の代表として、その行為も武士道にのっとっていたと言われています。

 どのようなスポーツもグローバル化した方が、よりいいものになっていくのかもしれません。
しかし、そのスポーツが完成されるまでに技術的なことばかり追い続けて、本当に後世につなげていくことができるのでしょうか。

 「心技体」という言葉がありますが、どれも欠けてはいけないのではないでしょうか。
「しきたり」とは、そこまでにいたる過程の中で、いいものを積み重ねながら、この心技体を踏まえたものだけを残していったものだと思うのです。

 礼節を軽んじ、うわべだけの帳尻あわせをしてきた結果、この国が壊してしまったいいものの歴史を、図らずも外国人プレーヤーが警鐘として私たちに見せてくれたと受け止めるべきでしょう。

 単に二人の横綱を責めるのではなく、そういう行為を許してしまう歴史を、私たち自身がつくりあげてきたということに、そろそろ気づく時期にきていると思うのは私だけでしょうか。