走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

心で奏でるピアニスト

2009年06月15日 05時22分45秒 | その他
 今、ピアニスト辻井伸さんが注目を浴びている。
彼の所属しているエイベックス・マーケティング株式会社では、次のような情報を提供しているので紹介しょう。

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コンクール優勝のピアニスト辻井伸行。「スタートラインに立ったばかり。」
[ 2009年06月15日 ]
情報協力 : News2u


米国で開かれた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝し帰国した日本人ピアニスト、辻井伸行が10日午後、東京都内のホテルで記者会見を行なった。本予選から決勝まで3週間の長丁場から9日に帰国した辻井氏は、「日本に帰ってきてほっとしました。花や電報がたくさん届いてうれしかったです。」と心境について語った。

コンクールについては「不安から途中ナーバスになった時期もあったが、優勝した瞬間は自分の名前が呼ばれるとは思っていなかったのでびっくりし、涙が出ました。しかしようやくスタートラインに立てたところだと思うので、これからももっと勉強してお客様に喜んでいただけるような演奏を心がけたい。」と謙虚な一面をのぞかせた。

コンクール優勝後の辻井人気はすさまじく、今後の出演公演も続々完売。既発のアルバム『Debut』と『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番』(avex-CLASSICS)もチャート上昇中と、勢いは続きそうだ。秋以降には全国ツアーを予定。東京・紀尾井ホールでの公演のチケットは6月13日(土)より発売開始されるとの事。

辻井伸行オフィシャルサイト: http://www.nobupiano1988.com/

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 そして、彼が行ったコンサートやCD、お母さんの本まですごい売れ行きをしているそうだ。
少し天邪鬼な私にとっては、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝したのが凄いのか、彼が盲目のピアニストだったから凄いのか、報道を見ているとわからなくなります。

 盲目を悲劇の主人公のような書きぶりは、辻井さんに失礼ではないのかと思うのです。
世の中には、ハンディキャップを背負いながらもイキイキと人生を過ごしている方はいっぱいおられます。
そして、その多くの方が夢や目標をもって、時に立ち止まりながら、時に下がりながらも懸命に前へ向って進んでおられます。

 大事なことは、私たちが(ハンディキャップのある人たちを)特別扱いをするのではなく、その人たちの希望することをアシストする、またそういう社会を作り上げていくことだと思うのです。

 辻井さんは、少なくとも、ハンディキャップのある人たちの「希望の星」になりました。
でも、彼が望んだのではなく、彼は自然体に振舞っただけです。
自分の大好きな音楽とピアノを続けていたら、ここまできたというのが本音ではないでしょうか。
その過程は、本当に大変だったと思いますが、ハンディキャップがあろうがなかろうが通過しなければならないことだったと思うのです。

 しかし、ハンディキャップがあるゆえに苦労し、それを乗り越えたエピソードをお聴きしました。
 オーケストラと演奏をした時の出来事。
コンダクター(指揮者)とのアイコンタクトや顔の表情が読み取れなかったために、音の強弱や早さなど、演奏に苦労したそうです。
そこで、彼は指揮者の息遣いを読み取ることでそれを克服したというのです。
指揮者の方も、普段より大きく息遣いをしたそうです。

 私たちがしなければならないことは、指揮者のような、特別に何かをするのではなく、ちょっとだけアシストをする、それだけでいいんじゃないでしょうか。
自分自身で克服したからこそ、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝できたのではないでしょうか。
 欧米は、ハンディキャップのある人には親切ですが、こと競争社会の中では差別や区別は絶対にしません。
 もう一度いいますが、彼のピアノテクニックがすばらしいから優勝できたということです。

 辻井さん、カッコイイですね。