走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

地域活動について

2008年03月14日 01時34分49秒 | その他
★☆☆ 縦糸・横糸

 今、さまざまな分野で地域社会システムを構築しようという動きがあったり、既にスタートしているものがあります。

 例えば、
  ①子どもたちの見守り活動
  ②子どもたちの放課後の安心安全の確保
  ③いじめ予防及び対策
  ④介護の施設ケアから在宅ケアへの移行
  ⑤障害者の就労支援
  ⑥児童虐待
  ⑦子育ての悩みなどなど

 今、社会環境の変化により顕在化してきている社会問題に対して、もう個人レベルでは解決できないものを地域を巻き込んで取り組んでいこうというものであります。

 しかし、地域活動に積極的に参加していただける方は、ほんの一握りだということです。
そして、今、世の中は力以上のものを地域に求めてきています。
私は、地域の現場にいて本当に頭が下がります。
異口同音に「人のためじゃけん仕方なかろう。」と言いながら、一生懸命に地域活動に取り組んでいる人たちがいます。

 私は、こういう地域でがんばっている人たちをできるだけたくさん世に出していきたいと思います。(おそらく辞退する人ばかりでしょうが)

 また、先に上げたような社会問題を解決するには、地域社会システムの構築が確実に必要です。
しかし、先にも言いましたように、活動してくれる方は少なく、後継者難であり高齢化しているのが現実です。
これらの課題をクリアするのは並大抵ではないと思っています。
でも何か糸口があるはずです。
私は、諦めなければ、いつか、その糸口を見つけられると思っています。

 今は正直、これだという答はもっていません。
ですから、さまざまな取り組みを行ってみようと思います。
私は、少し前までは何事も戦略戦術をもって計画的に推し進めるべきだという持論でした。
しかし、地域活動の現場は、例え二・三割でも手応えがあれば行動に移すべきだと思います。
そして、なにより地域活動に参加したいという方にハードルを低くして、参加しやすい環境をつくりたいと思います。

 そう、縦糸、横糸を組み合わせてしっかりとした布を織るように...

仕事を減らすということ

2008年03月13日 17時30分45秒 | その他
★★★ 現地、現物、現実

 
 今、地方自治体を取り巻く社会環境はますます厳しくなってきております。
当然、都市経営も複雑・多様化してきており、その中で働く私たちの仕事も多種多様化するとともに住民の皆様の要望も高度化してきています。

 そして、今、公民館事業を見たときに、決して社会環境や住民ニーズに即しているとは言い切れません。

 なぜ、そうなのかを考えたときに、まじめに事業を行なおうという姿勢と、社会変化に関する情報が入ってきているようで、実際は入っていない、もしくは消化し切れていないのではないかと思い始めました。
 私が言いたいのは、まじめに事業を行なうことは決して悪いことではありませんし、公民館が理論的なことを学ぶフィールド(場)であるならば、ぜんぜん問題ありません。
でも、社会教育は理論よりもむしろ応用(私たちは「実践」と呼んでいます)を学ぶフィールドであり、その内容は柔軟かつ効果的なものの方がいいと思うのです。
もう一度確認すると、ひとりも参加しない講座や事業を行なっても、自己満足の世界でしかないということであります。

 また、事業企画を補佐する公民館主事にとってもルーチンワークにした方が失敗も少なくなりますし、前例踏襲主義的な発想の方が楽だと思います。(この意見に発奮する部下を心待ちにしています)
そして、ふたこと目には「現場は忙しい」といって新しいことをしない者が多くいます。

 そこで、厳しい財政状況の中で業務の効率化を図るため、大幅な事業統合を断行しました。
でも、私たちはこのことをマイナスと捉えず、プラス思考で事業を統廃合することにより、現場のチャレンジ精神の向上を期待することにしました。
お手並み拝見です。
私は、事業回数よりも、地域住民の未来や幸せにつながる事業が何であるのかを部下たちに問いたいと思います。
 例えば、月に一回しかやらないけれども、地域の人達を巻き込み、こんな事業をやりましたとか、地域を愛する事業を地域の人達自らがやり始めるきっかけをつくりましたなどなど、創意工夫に期待したいと思います。

 よく仕事が忙しく、大変なんですという人がいますが、では仕事が減ったらあなたは何をしますかと問うと、ほとんどの人が口ごもると思います。
人は平素から、変化に対しての対応を考えていないと、変化してからでは慌てふためきます。

 実は、仕事が減るということは、私たち行政マンにとっては、自分たちの力をより試されるということであります。
私は、部下たちにこのことを投げかけました。

 上司の評価の根拠が何であるのか、肝に銘じてください。

適材適所

2008年03月12日 00時03分04秒 | その他
★☆☆ 公民館主事の悲哀

 私たち公民館という職場は本当に難しいと思います。
 地域の最前線として、住民と直接接するだけでなく、いっしょに企画から運営まで、様々なシーンで関わらなければならないからです。

 一方、その過程の中で住民とのやり取りがさまざまあるわけですが、これが結構辛いのです。
人格者ばかりだとそういうことはあまりないのですが、相手の人権や人格など考えない人は、「税金泥棒」とか「お前らは給料をもらいよるんじゃけん、お前らがやったらええんじゃ」とか「ワシ等はボランティアで、お前らは仕事じゃけん、お前がするのが当たり前じゃ」など、罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせられることがあります。
それでも、私の部下は耐えてくれます。
耐えて、耐えて、そして地域のために住民のためにがんばってくれることです。

 うれしいのは、そういう時に心ある公民館長や公民館役員がかばってくれます。
ありがたく、感謝します。
公民館主事は、決してスーパーマンではありません。
何でも最初からできるとは思わないで下さい。
特に、始めて公民館主事として赴任した者には、甘えかもしれませんが、温かく迎え入れていただけないでしょうか。
そして、やさしく導いてくれませんか。
 彼らも必死でがんばろうとしているのです。

 近くにいて、守ってやれない不甲斐ない上司からのお願いです。


★☆★ 向き不向き

 公民館主事に求められる能力に、コミュニケーション力と人間関係構築力があります。
この人間関係構築力とは、私の勝手な造語なのですが、この力は次のような段階に分かれ、そこで失敗すると身につけるところまでいかないのです。

 まず、初対面です。
このときに7割から8割、下手をすると9割くらい初対面の印象で、あとの人間関係が決まります。
 そして、次の段階が、少し慣れ始め、気が緩み始めた時です。
ついうっかり、意識せずにいった言葉や表情で、恋人同士の熱が冷めるように相手を嫌いになるのです。
このような状況は、恋人の間だけでなく通常の人間関係でも起こるのです。
 さらに、一度イヤになると嫌なことばかりが目に入るようになります。
こうなると最悪です。ほとんど修復できなくなります。

 今年度、それに近い状況のところが何件か出ました。
どうしょうもなくなったところは、内勤の職員と入れ替えるという超法規的措置をとりました。
甘いといわれるかもしれませんが、これ以上放置しておくとお互いが不幸になると判断したからです。

 そして、内勤に戻された部下のプライドはずたずただったかもしれません。
次に、彼をどう使おうか迷いました。
そこで、今年度からスタートした特定プロジェクトを任せることにしました。
そのことについては、何の根拠もありませんでした。
でも、やってくれそうな予感がしたのです。
私は、人材を登用する時に、この「予感」を大切にします。
そして、今、彼は私が期待した以上の成果を出してくれています。
彼の報告に、私はほとんど頷くだけです。
それだけ信頼しています。

 人間、向き不向きは必ずあります。

ダイナミックな仕事とダイナミックに仕事をすることの違い

2008年03月11日 00時02分26秒 | その他
★★☆ 何のために仕事をするのか

 若い頃、行政にいる限りダイナミックな仕事をしたいと思ったことがあります。
 でも自分の思いどおりに事が運ばないのが現実社会ですから、自分はそういう機会に出会えないだろうとあきらめかけたことがあります。
 しかし、よくよく考えると自分が何のために仕事をするのか、改めて考え直してみると、そのダイナミックな仕事で何をしたいのか、自分でも明確な答が出ませんでした。

 「なあ~んだ、その仕事にあこがれているだけじゃないか」と気づくと、「ダイナミックな仕事をしたい熱」は急速に冷えてしまいました。
そして、何のために仕事をするのかを真剣に考えてみました。
私たちの仕事の究極の目的は、「市民を幸せにする。市民の生命の安全守る。」なんだと改めて認識したのです。


★★★ 戸惑う部下

 先日、こんなことがありました。来年度、国から新たな事業を立ち上げるので本市でも参加してほしい旨の依頼があり、前向きに取り組むこととしました。
国から示されている内容は、まだ概要程度で具体的な内容ではありません。
こういった場合、国の方向性がしっかりと固まるまで待つというのが従来の方法です。

 そして、この事業の担当になったのがY君です。
彼は、仕事をそつなく過ごす、上司にとってはありがたい部下であります。
その彼が、ある程度事業の方向性を整理したので聞いてほしいというのです。
彼の資料も説明も、非の打ち所もないくらい現段階では満点でした。
でも、満点というのは、いざという時にもろいものだと平素考えている私は、いきなり意地悪な質問から入っていきました。
「この事業は何のためにするの?」
Y君は想定外の質問をされ、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)しました。
「それはですねえ、・・・・・。」
「それって事業の目的で、私が聞いたのは、君がこの仕事を通して何がしたいのかを問うたんだよ。(聞いてることが)わからん?」
Y君は、私の声がだんだん大きくなっていくため少し動揺しているようで、
「はあ、家庭がよくなるように...」
「そう、そうなんだよね。実は、私たちがしないといけないのは、目の前の仕事をこなすということも大事だけど、輝く未来を創るということも大切な仕事なんだよね。そのためには、子どもたちががんばってくれないとどうにもならないと思うんだ。子どもたちの輝く未来と幸せをつくる、これも私たちにとっては大事な仕事なんだよね。わかる?」
「はい。」
「子どもの幸せは、幸せな家族がいてはじめて幸せな家庭が築け、実現する。そのためには、今、家庭がそのような環境になっていないから、地域のアドバイスができる人を探して相談やアドバイスをしてあげようというのがこの事業だと思うんだ。だから、国の方針を待つんじゃなく、この松山にあったやり方があると思うんだ。それには、まず、何よりも君の子どもたちのためにという熱いものがいるんじゃないかな。それがないとうわべだけを撫でた事業にならないか。やる限りは、もっとダイナミックに仕事をしようよ。君ならできると思うよ。もっとよく考えて。」

ダイナミックな仕事とダイナミックに仕事をすることの違いとは、こういうことじゃないでしょうか。

そして、週明け、Y君は熱のこもったプレゼン資料を上げてきました。

 できるじゃんY君。(君ならできると期待していました。)

環境の「下町」化

2008年03月10日 00時10分56秒 | その他
★☆★ 愛媛新聞の「道標」

 3月9日(日)の愛媛新聞の一面の「道標」に神戸芸術工科大学の花田佳明先生(はなだ・よしあき 西予市出身)の興味深いコラムが出ていたので紹介しよう。

 先生は、まず下町の生活感溢(あふ)れる空間の秘密をこう解いておられます。
「好きなときに自由に立ち寄ることのできる場所(=アクセスポイント)が町のいたる所にあり、そこへ行けば、次の判断や行動の手がかりとなる情報をもった人やモノ(ナビゲーター)に出会えることだというのである。(大阪大学准教授・鈴木毅さん他の考え方)」

「たしかに下町には、自宅からの徒歩圏内に喫茶店や本屋がある。銭湯や商店、馴染みの飲み屋もある。そこへの出入りに特別な許可はない。ぶらりと入れば自分の居場所があり、他者との会話も生まれてくる。その中には各自が抱える問題への答も潜む。そういった場所や人や情報のネットワークが下町の空間を満たしており、人々はそれに接続することで、日々の暮らしを豊かなものにしているのだ。
 一方、まさに人々の交流をもくてきに作られたのが団地の集会所だ。しかし、そこで開かれるさまざまな講座や教室は、決まった曜日と時間にしか住民の居場所にしかならないから、各住戸と集会所とを結ぶ単純な往復運動しか生まれない。下町のアクセスポイント(接続のための中継点)とは似て非なる存在なのだ。」

 この集会所を「公民館」に置き換えたら耳が痛い。

「予約型施設は、結局のところ閉じた空間にしかならないが、誰もが自由に出入りし、ひとりで過ごしても他者と接してもよい場所は、開かれた公共的空間となる。さらにそれらが点在すれば、互いを結ぶ人の動きが発生し、環境全体のアクティビティ(活動。行動。)も向上する。私たちが下町と呼んでいるのは、そのような状態の空間のことだ。
私には、このように定義された「下町」こそ、(中略)そこへアクセス(接続)すること自体が目的になるほど魅力的にデザインし、さらにそこで提供するサービスによって新しい生活像へとナビゲートして、町を「下町」化するのである。
 お手本として、2004年に開館した金沢21世紀美術館を挙げたい。この建物は、都市の街路のような画期的な空間構成と、ワークショップなどのソフト面の充実により、子どもから大人まで、年間130万人もの人にとってのアクセスポイントとなり、現代美術を通した世界理解へのナビゲーション(目的地まで導く役割をするもの)に成功した。そして、金沢の町づくりと世界的なアートシーンのネットワークに、新たな点と線を付け加えたのだ。町もアートも「下町」の賑やかさを具体化したのである。(省略)」

 私たちが描く公民館像のヒントがこの中にあるような気がしました。

難波地区文化祭

2008年03月09日 22時00分33秒 | その他
☆★★ なんばふるさと音頭

 午後からは、北条の難波地区の文化祭に出かけました。
この地区では、今年度、地域を再認識し、より地域を愛してもらおうと「なんばふるさと音頭」を作りました。

 今日も、そのお披露目があり、「あらゆる機会に宣伝しようと思とんよ。」と川添公民館長は言っておられました。
この日にあわせて、オレンジの法被(はっぴ)を準備し、より強烈に参加者にアピールしようというものです。


★☆☆ 地域の必死さ

 今、地域活動は低迷の一途です。
その要因は、地域に対する帰属意識の希薄化、さらには個人主義の蔓延など、さまざまなことが重なった結果と言われています。
しかし、地域活動の現場は、何にもせずにただ手を拱(こまね)いているだけではありません。
少なくとも本市では、ここ二年間の間に公民館長たちはこのことをしっかりと受け止めていただき、何とかしなければと立ち上がってくれている公民館が増えています。
 難波の川添公民館長もその一人であります。
公民館が元気になる答は一つではありません。
なぜなら、地域ごとに事情が異なり、そこに至る歴史文化を含めた風土というものが異なるからです。
ですから、なんでもいい、とにかくやってみることだと思います。


★☆★ 地域への浸透

 特別出演として「愛媛リエート吹奏楽団」が参加してくれていました。
この楽団は、浅海公民館の横の施設で練習している楽団です。
ですから、浅海の夏祭りには積極的に参加してくれているのですが、立岩地区の文化祭にも参加していただき、今日は難波地区です。
なぜ、このように水平展開できるかというと、8ブロックの公民館長、館長補佐そして公民館主事は必ずブロック内事業を敵情視察(??)を行うからだと思います。

 私は、いまだに事業を見に行って新たな発見があります。
元気になるには、学び、競い合うという精神が何よりも大切だと思いました。

荏原地区文化祭

2008年03月09日 20時29分37秒 | その他
☆☆★ 団体の心がひとつ

 今日の午前中は、久谷の荏原地区の文化祭に行ってきました。
式典の前に金管バンドの演奏があり、あまりのうまさに驚かされました。
そして、その後、式典が始まったのですが、立ち見が多数でるくらいの盛況でした。

 私のさまざまな事業を見させていただく楽しみの一つに、お手伝いいただく関係者の「動き」があります。
この荏原地区で驚かされたのは、関係者の動きがきびきびしていて、幕間の片付けや準備にそつがなく、それぞれの役割分担がわかっているんだろうなと感じとりました。
後で聴くと、20の分館に2つの組織(分館認定を受けていない団体)を加えた役員さんが裏方を務めてくれているとのこと。
ただ、お手伝いが多ければ多いほど、事前の打ち合わせがしっかりしていないと、こうはうまく動いてくれないものです。

 そういう意味では、公民館主事の役割りは、時にコーディネーターであり、プロデューサーにもならなければなりません。
実は、「離れている部下の方の評価をするのは大変でしょう。」と言われることがよくありますが、地域活動の現場を見に行くのには、活動内容だけでなく部下の力量も見れるという一挙両得だから行くのです。

 また、コミュニケーションが下手な部下もいます。
そういった者から、考え方や取り組み方を聴きだすのは至難の技です。
でも、地域活動を見させていただいて、地域の人たちの笑顔や裏方の動きなども参考になります。
ものを言わない職員ほど地元のファンが多かったり、信頼されてたりします。
私たちの職場は、まず地域の人たちに愛され、信頼される。
そこのところを重視し、評価することだろうと思っています。


☆★☆ 元気な地域活動とは

 地域の人たちが、自らの役割りと自ら次は何をしなければならないかがわかっていて、それを行動に移している人たちが多い地区ほど元気だと思います。
そのためには、上手な演出が大切なポイントです。
荏原地区の例を挙げると次のような演出があります。

 ①各団体ごとに出店を任せています。(自主的な企画運営)
 ②販売する損益分岐点分までは、各団体で前売り券販売を
  してもらい、当日券分が利益になります。(自主的な経営感覚の育成)
 ③収益が各団体の活動費になるようにしています。(活動費の確保)
 ④仕入を地元商店を使うことで地域活動に理解を示し、
  積極的に手伝ってもらっています。(心強い応援団の確保)

 などなど。さまざまなテクニックが凝縮されているのが公民館活動なのです。

垣根を越えた新た取り組み

2008年03月08日 17時47分22秒 | その他
☆☆★ NPOの新たな動き

 NPO法が日本で最初に生まれたときに、当時、経済企画庁(廃止)が所管しており、私の部下のOY君がその部署に研修生として派遣されていたという縁もあって、補助金をいただきNPOを根ざすための研究会を立ち上げたことがあります。
 その時はまだ「NPOて何?」から入っていき、先進的活動をしている欧米でも欧州と米国では、その取り組みや行政との連携の方法が異なることが見えてきました。
特に、米国は政府が「小さな政府」を目指すために、NPOとの連携関係を築きながら活動をしており、当時の私としてはこちらを指示していました。
ですから、松山にNPOが根付くとしたら、行政と連携関係にあるNPOがたくさん生まれることを期待していました。

 しかし残念なことに、一部のNPOでアウトソーシング的な団体が増え始めたことに危惧し始めていました。
そして、何よりもスウェーデンで知った市民活動が気にかかっていました。

 スウェーデンでは、国が進めた介護政策が一時破綻をします。
そこで立ち上がったのが各地の有志による介護プログラムです。
なによりも優れていたのが、そのスキームです。
 まず、現場のスタッフと専門的知識を持った学識経験者、そして市民(サービス利用者)によってチームが組織されます。
 そして、そのチームによってプログラムが組まれ(企画立案)、何度も何度もチームの中で叩きます。
 次に、そのプログラムを行政が評価します。
 そのプログラムが評価されるとモデル事業がスタートします。
その時に大事なことは、擬似市場(本物の市場の縮小版)を準備し、本格展開をする場合に環境にズレが生じないようにすることです。
 モデル事業についても、行政が評価します。
 そして、いけると踏んだ時に、本格導入です。
 当然、評価と改善はそれ以降、スキームの中に組み込みます。


 昨日、松山NPOサポートセンターの佐野事務局長と友川社会福祉士が訪ねて来られ、先日複数のNPOが協力して行った事業の報告に来ていただきました。
時間をいただき、上記の経験談をお話させていただきました。
彼らも、今回の事業がかなりの自信につながったようで、私の話に傾聴してくれました。
一団体で難しいことも、複数の団体で力を合わせれば、さまざまな取り組みができます。
 そして、彼らが考えた企画が松山で形になるのもそう遠い話ではないでしょう。

失敗を許さない社会

2008年03月07日 17時45分01秒 | その他
★★★ 誰も不思議と思わない!?

 たまたまある先生が書いた文書に目を通していて、このように書かれていました。

 「夢を持つ大切さに気づいてください。夢を持つのとそうでないのでは、自ずとその成果はちがってきます。夢をかなえるために、ひたすらがんばる強い意志と努力によって、夢を実現してください。そして、その次にくる夢に向って更なる精進をしてください...」

 思わず「え!?」と言ってしまいました。何に驚いたかというと、この文章は失敗が前提にないのです。
 例えば、子どもが野球をやりたいとリトルリーグに入ったとします。
でもレギュラーに成れるのは9人です。そこで、挫折感を味わいます。
中学に入り、今度こそはとがんばったんだけど、レギュラーに成れるのはやはり9人です。また、挫折感を味わいます。
それでも悔しいから高校に進学し、レギュラーにはなれたのだけど、甲子園には出れませんでした。またまた、挫折感を味わいます。
その悔しさをバネに六大学に進みレギュラーを獲得し、神宮のスターになりましがプロ野球からは声がかかりませんでした。さらなる挫折感を味わいます。
 この子の「夢」はイチローのように大リーグでスター選手になることでした。

 この子は駄目な子なのでしょうか?

 また、リトルリーグでレギュラーになれなかった子がサッカーを始めたとしても駄目な子なのでしょうか?
そして、サッカーでもレギュラーになれなかったからといって駄目な子なのでしょうか?

 「教育」とは、教え育(はぐく)むと書きます。
挫折したときに、いかに温かい声や手を差し伸べられるのかが教師だと思うのです。

 大切なことは、どんなに挫折してもちがう道を見つけたり、ちがう機会でがんばろうと思う子に育てることだと思うのです。

人生の先輩

2008年03月06日 23時24分35秒 | その他
☆★☆ 楽しいひととき

 私の交友関係の中に、私が勝手に友人と決めている人がいます。
その中には、私よりも少し年上の、いわゆる人生の先輩がいます。
その先輩たちにとっては、本当に迷惑なことだと思います。

 この先輩たちとお酒を酌み交わした後でよく反省するのですが、同年の友人のように話をしてしまい、失言も多々あるような気がするのですが(何と無責任な...)、その先輩たちは私よりもずっと器が大きく、このような私でも受け止めてくれて、大概は私の失言を笑い飛ばしてくれます。

 そんな先輩の一人に、ある大手企業に勤められ、松山ゆかりのベンチャー企業に移られたKさんがおられます。(今は、退職されシニアのフリーターになっています。)
Kさんは松山で生まれ育ったわけではないのですが、先祖が松山藩の御殿医をされていたという縁もあって、そのベンチャー企業に身を投じられました。
そのKさんとは、たしか初対面から意気投合し、それ以来、私の友人名簿の中にKさんは勝手に入れられてしまいました。

 今は、当時とはお互い環境が変わりましたが、お互いどういう立場でも、変わらぬ付き合いをしています。
何が楽しいかというと、いっしょにお酒を飲んでいて、ずっと笑いぱなしで、「愉快、愉快。」と言いながら、また杯を重ねるのです。

 実は、このブログを始めようかなと思うきっかけに、Kさんの「あんたの人生おもしろい。何かに残したら。」と宴席で言ってくれた一言が後押しになったのです。
今回のお酒も楽しく、おいしいものでした。
ついつい話しに夢中になり、時間の過ぎるのも忘れ、帰りには「定期的にやろうよ。」と言われ硬い握手をして別れました。

 「本当に公務員らしくない。民間人なら結構おもろいことをやってただろうなあ。」と残念がるKさん、私ほど公務員らしい、公務員はいませんよ。(誰も肯定してくれないでしょうけど)

久しぶりの友人

2008年03月05日 23時10分35秒 | その他
☆☆☆ 元気な顔が見れてよかったです

 昨年まで、臨時職員として働いていたMS君が久しぶりに職場を訪ねて来てくれました。
彼は、私の配慮不足から途中退職をしてしまいました。
責任感の強い若者だっただけに、誰よりも自分が許せなかったのかもしれません。
私は、未来のある若者を不幸にしたのではないかと、ずっと気にしていました。
それなのに、久しぶりに見る彼の顔は、心なしかしっかりと見えました。

 近況を聞くと、就職活動をしているとのこと。民間企業の経験がなく、就職活動も生まれて始めてとのこと。
笑いながら、「新規採用が増えている一方で中途採用枠が少なくなってきている現実を身をもって感じました。」と言っていました。
 今、民間企業は一時の即戦力になる中途採用者をもてはやしていた時代から、色の染まっていない新規採用者の方を多く採るようになってきています。
「何か手伝えることがあったら手伝うよ。」と申し出たところ、「自分でできるところまでやってみようと思います。それでだめな時には相談に来ます。」とキッパリ言われてしまいました。
「本当にたくましくなったなあ...」と思いつつ、「いつでもいいから、おいで。何にもなくても、顔をお見せ。」と言うと、「ありがとうございます。また、来ます。」

 この若者には、本当に苦労をかけました。
 それだけに、彼の良さを理解して、輝ける未来を与えてくれる会社があることを祈っています。

 いつでも相談においで、周べぇ。

「悪党的思考」のすすめⅡ

2008年03月04日 23時26分47秒 | その他
★★★ 本文紹介

 昨日に引き続き、タイトルの本の本文を一部紹介します。

 世の中をよくしていくためには、善意の量を増やすだけでは足りず、悪意を応援するような社会的な勢力の力を削ぐこともしなければなりません。
そして、善意を力強くして腕力をつけ、かつ知恵をフル回転させていかなければなりません。
 こうしたことを構想し、実行するのが本書でいう悪党的思考であり、悪党的な発想です。
 まず、原理的なことを確認しておかなければならないのは、人間や社会を変えるということは、その取り組みそのものが「闘い」であるということです。

   (中略)

 このように考えていくと、結局は社会をよくするためには「悪党」的な発想が必要になります。
それも戦略のある「悪党」でなければなりません。
社会全体を改革する方向性をもつことです。
そうすることによって、企業のあり方も政治の方向性も、社会のあり方全体をも改革していくことができるのです。


☆★★ 得をする人、損をする人

 私たち行政の立場にいる者にとって本当に自分たちの使命や力を認識している人がどれだけいるのでしょうか。
それを知らずして行動や行為を行った場合、意図とはちがった結果が地域社会に影響を与えることになります。
 私たちが注意しなければならないことは、十分な予見力をもって、自分がなそうとしている行動や行為によって地域社会がどのように、どのくらいのスピードで変化していくのかも含めて考えておかなければなりません。
変化によって、得をする人が出れば、必ず損をする人が出るという構図を理解しておかなければなりません。
そのことを踏まえて動かないと、思惑どおりことは運ばないでしょう。
 いわゆる上段の文章を引用するならば、原理的なことを確認しておかなければ、人間や社会を変えるということはできないということです。

 私たちは、今、地域や市民のために「悪党」になる勇気が必要です。

「悪党的思考」のすすめ

2008年03月03日 05時06分07秒 | その他
☆★☆ 逆説のニューリーダー論

 NPOのユニバーサル・クリエートの代表の佐伯さんより本をいただいた。
彼には内緒だが、彼に薦められたり、いただいた本はしっかり読まさせていただいています。
そのことをあからさまに言うと、次から次へと本を持ってこられそうなので、まだ内緒です。(しかし、このブログを彼も呼んでいるでしょうから、これでオープンになってしまいましたが...)

 佐伯さんは、めんどくさがりやだからきっと人に薦められも、読む気がおこらないときっと私のところに持ってくるにちがいないと思っています。
そして、ことあるごとに私が読んでいるかどうかを試すタイプなのです。
きっと、彼が私を女房役と決めている証拠なのでしょうが...

 そして、久々にいただいたのが今日のタイトルにもありますように「悪党的思考」のすすめ(田中尚輝 著/中央アート出版)なのであります。
一瞬、私への面当てかと思ったのですが、私は大人ですので眉間に皺(しわ)を寄せながら「俺のこと。」と聞き返しました。
彼は、薄笑いを浮かべながら、「まあ、読んどうみゃ。」と言い放ったのであります。
 手にして、サブタイトルを読むと
  NPOリーダーと企業管理職たちに贈る
   絶対に成功させるための事業推進法
 と書かれているではありませんか。

 そして、「悪党」とは、中世日本における革新分子の別称である。彼らの大活躍は、大化の改新から明治維新にいたる間に幾度かある、日本の大転換の流れのひとつを起こしている。善と理想を社会に実現しようとする者は、彼らの「悪党たる」強い意志や手腕、行動力を見習い、現代に再現してみてはどうだろう。と書かれています。

 褒められているのか、腐されているのかわかりませんが、ほとんど一日で読んでしまい、また佐伯ワールドに引き込まれた感があります。
内容につきましては、次回のお楽しみということで...

正岡地区文化祭

2008年03月02日 23時08分27秒 | その他
☆★★ 本日最後のイベント

 河野地区から更に北の正岡地区の文化祭に行ってきました。
当初は、正岡地区は予定には入っていなかったのですが、河野地区の文化祭を訪ねた時に正岡地区もやっているというのを聞き(担当課長としては失格ですが)、足を伸ばしました。

 ここは、秋祭りが盛んな地区でもあり、青年団(又は青年学級)はないのですが、お祭の地区青年組織を地域活動に上手に取り込んでいる地区でもあります。
出店などはその組織が運営をしていました。

 ここでホットなニュースとして、太平洋戦争時代に都会から疎開してきていた人たちがわざわざ訪ねて来られており、第二の故郷として正岡地区があったんだということを知りました。

河野地区文化祭

2008年03月02日 22時57分14秒 | その他
★☆☆ 本日三つ目のイベント

 松山の北部に位置する河野地区の文化祭に行ってきました。
 河野地区は、北京オリンピック女子マラソン代表に選考された土佐礼子さんの出身地区でもあります。
そこで、早速、土佐礼子さんのコーナーも設けられ、地域の人たちの機運を高めようと心憎い演出をしておられました。

 ここでも、焼き芋が売られていましたが、好例のうどんではなく豚汁でした。
本当に美味で、これもイベントを見て回る楽しみの一つです。

 それから、室内では石井地区を拠点にしているイーダーの稲葉さんと駄場元さんが地域の子どもたちに紙芝居のおもしろさを伝えに来てくれていました。