走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

喜びの三原則

2008年04月10日 23時23分21秒 | その他
ニューフェイス・デビュー

 本課では、転入者の内、二人新規採用者が含まれています。
彼等は、入所式の翌日から研修を受け、今日の午後から正式に配属されました。
彼らの名前は、池田創作くんと田中誠くんであります。
池田くんを内勤の地域子育て支援チームに、田中くんは垣生公民館に配属しました。

 彼らが今後どのような職員に育つか、私には見届けることはできませんが、彼らの今後の仕事に対する姿勢に影響を与えることはできると考えています。
 しかし、大そうなことを教えられるわけではないのですが、彼らに仕事の楽しさを教えられたと思います。

 そのためには、まず、常に問題提起をし続けられる職員になるよう育みたいと思います。
なぜなら、そこから自ら「発見」することが出てくるからです。
人は、自ら発見すると誰かに教えたくなります。
そして、教わった人が予想以上に反応するとうれしくってたまらなくなります。
うれしさの連鎖が始まるのです。

 次に、解決方法や新たな仕組みづくりを任せようと思います。
これは少し間違えると苦痛になります。
いくら考えても出てこない場合がそういうケースです。
この場合は、細やかな目配せが大事でしょう。
つまり、適当なところで適切なアドバイスをするのです。
 しかし、大事なことは自らその手法や手段を見つけ出す力、いわゆる「創造」力を身につけてもらおうと考えています。

 最後に、自らの力が「上達」していることを実感できるような仕組みづくりが必要です。
これには、当初に目標を設定させておいて、どのあたりまで進んでいるか自らが評価できるようにすべきです。
しかし、こうやって書くと簡単そうですが、実はこの「上達」を見えるようにするというのが難しいのです。
そこで、私は上司や先輩の褒めるという一言が大事だと思うのです。
「よくやった」、「すごいぞ」なんでもいいのです。
人は褒められると次につながり、次もがんばれるエネルギーが発生します。

 以上を整理し、「喜びの三原則」とすると、
  ①発 見
  ②創 造
  ③上 達  かなと思います。

変える勇気と変えない決心

2008年04月09日 23時56分18秒 | その他
 事務引継ぎ

 年度が変わり、顔ぶれも変わったことで、当課の仕事のやり方も変化が見られるようになりました。
 また、新たな仕事が移管され、予想以上に引き継ぎに手間取っています。

 私は、この仕事を受け取るに当たって上司に条件を出しました。
それは、この仕事のスキームが出来上がったときと現状にギャップがあると感じたため、事務改善を行っていいかというものでした。

 これを読まれている民間企業の方は、お役所仕事だと感じられるかもしれませんが、我々は組織がまずあり、その中で、それぞれの部署の仕事の役割りを定めた事務分掌にもとづき仕事をしています。
 そして、それぞれの役職の役割りを明確化した職務権限によって、どの範囲まで最終意思決定権があるかを確認しながら行使します。
 また、その他に仕事によっては他の法律も適用されることがあります。
 つまり、私たちは公権力を行使する前提として、その根拠となる法令等がなければなりません。

 今流行の言葉で言うと「コンプライアンス」でしょうか。
しかし、法令を遵守するあまりに行動が竦(すく)んでしまうことがあります。
法律をネガティブに読むか、ポジティブに読むかで、当然、行動が変わってくると思うのです。
 何が言いたいかというと、私たちの仕事の根拠がどういった法令等に基づいているのかはしっかりと読み込んでおいてほしいということです。
そのことから、絶対しなければならないことが把握できます。
これを怠ると、最悪なことになる可能性があります。
これはリスクマネージメントの観点からも、大事な一歩目なのです。
 でも、それ以外は市民のためになると判断したら有効に解釈してほしいということです。

 また、法令等も制定するまでは市民のニーズやその時点での社会環境など、さまざまな視点からつくり上げますが、つくり上げた時点から陳腐化する要素を秘めています。
私たちは地域社会を構築するために法令等を制度化し、住みやすいまちづくりを目指します。
しかし、社会環境が大きく変化したり、市民の生活様式の変化やニーズの多種多様化によって、当初の目的から乖離したり、必要がなくなることさえあります。

 大事なことは、いかにつくり上げた制度を見直し、改善するかなのです。

 そのためにも、私は部下たちに望むのは、前例踏襲主義にならないでほしいということです。
どのようにうまくいっている制度でも、一度疑ってほしいと思うのです。
そして、それが常に市民のためになるのかどうかを考えてほしいのです。
さらに、市民のためにならないと判断したら、勇気を持って行動してほしいと思います。
しかし、長期的に見たときには、今、不具合があったとしても乗り切ることで最終的には市民のためになると信じたならば変えないでいただきたい。

 この境は難しいと思うのですが
   変える勇気と変えない決心をもって仕事に望んでほしいのです。

ある部下の葛藤

2008年04月08日 00時36分10秒 | その他
❀❀❀ 君が必要なのです

 当課では異動前に部下のヒアリングを一人ひとり行い異動希望を聴くようにしています。
その中で、異動してきて間もない公民館主事から異動したい旨の申し出がありました。
私は、本当にびっくりしました。
 なぜなら、彼は地域の人たちから慕われ、実績も出してくれていたからです。
 決してルーチンワークだけに甘んじることなく、新しいことに常に挑戦してくれる部下でした。
仕事ぶりもイキイキとしていただけに、ショックでした。

 彼は、決して口数の多いタイプではありませんが、彼なりに理由を話してくれました。
 彼は、仕事大好き人間で、ついついのめり込むタイプだと自己分析してくれました。
確かに、夜遅くまで、不良と周囲から呼ばれていた少年たちに真正面からぶつかり、やればできることを教えてくれ、みるみる少年たちが変わったのを私は知っています。
そのため、奥さんとのコミュニケーションの時間が大幅になくなったというのです。
当然、喧嘩が絶えなくなってきたというのです。
 そして、彼は意外にも「家内の気持ちが痛いくらいわかるんです。でも、うまくいえないんです。ですから、やり残したことはいっぱいあるんですが、家内のために異動をさせていただけませんか」と。
 続けて、子どもがいないということ、自分がいない時間が増えれば増えるほど彼女の寂しい時間が増えていること。
この話を聴きながら、自分がダブってきました。
そして、私は彼のような気遣いがなかったと改めて反省しました。
 
 しかし、今、彼が勤めてくれている地域は誰よりも彼を必要としています。
私は、彼を異動させないことにしました。

 そんな彼が歓送迎会の時に、
「課長、少年たちの親御さんからお礼の手紙が来ました。」と打ち明けてくれた彼に、
「奥さんに、手紙見せた?」と聞くと、
「いいえ、まだです。」
「そうか、見せておあげよ。」
「ちょっと、怖いんです。なんだか、自分だけが褒められているだけで、ひがまれないかと、つい気にしちゃって。」
「でも、それは君だけがもらったもんじゃないよ。奥さんがいて貰えたもんだろう?」
「そうですね、見せます。」
「そうだ、そうだ、見せておあげよ。」

 きっと彼は今も彼なりに悩み続けていると思います。
 私たちの職場は、普通の人たちが休む時にも仕事をすることが多いところです。
そのために、家庭不和になりやすいと言われています。
本当に悲しいことです。
地域のために仕事をすればするほど家庭が駄目になる可能性が高くなる、上司としては本当に辛いのです。

 でも、私も君が必要なのです。

仕事の喜びとは何か?

2008年04月07日 21時28分12秒 | その他
 君の出発に乾杯

 新聞にサントリーの広告で作家・伊集院 静さんの新入社員に送るメッセージが掲載されていたので紹介します。
この広告は、古くは開高 健、山口 瞳など名だたる方々が広告代理店時代に執筆していたものであります。

 新社会人おめでとう。
 君は今春、どんな職場でどんな仕事に就いただろうか。
 そこが君の出発点だ。
 君を迎えた人たちは皆、こころから祝福している。
 どうして皆がおめでとうと言うのだろうか。
 世の中にはさまざまな事情で働けない人たちが大勢いる。
 その人たちの夢を私は聞いたことがある。
 「どんな仕事でもいいから働きたい。働いて一人前の人として生きたい。」
 皆知っているんだ。
 仕事をする。
 働くことがどんなに素晴らしいかということを。

 仕事とはきびしいものか?
 それはきびしいに決っている。
 仕事はつらいか?
 勿論、つらい時もある。
 耐えなくてはいけない時があるか?
 ある、ある。
 でもそんなものは仕事の一部分でしかない。
 仕事には私たちを辛苦に耐えさせる何かがある。
 働くことで人は今の社会を作ってきた。
 そうでなければとうに人類は地球から消えている。
 すべての人の生に尊厳があるように、どんな仕事にも尊厳がある。
 生きる喜びがあるように、仕事にも喜びがあることを、君はいつか知るだろう。

 仕事の喜びとは何か?
 結果を称(たた)えられることか。
 金を得ることか?
 そんなちっぽけなもんじゃない。
 それは仕事をしていて、自分以外の誰かの役に立っていることがわかることだ。
 それこそが仕事の真の価値なのだ。

 初仕事をはじめる前に守って欲しいことがある。
 それは今まで君が生きてきて大切なものを捨てないことだ。
 ファッションでも、音楽でも、恋愛だっていいんだ。
 大切にしているものには、そこに個性がある。
 個性は君そのものであり、創造の原動力だ。
 皆が同じカラーで仕事をする時代は終わったんだ。
 いつか個性が役立つことがある。
 いつか喜びを知る時がくる。
 目指す頂は高いぞ。
 その時のために身体をこころを鍛えておこう。
 君の出発の日に乾杯。


 名文だとは思いませんか?
 地域学習振興課に転入してくれた諸君、初心にかえってこのメッセージを噛みしめていただきたい。
 そして、ともにがんばりましょう。

お袋との花見

2008年04月06日 22時23分21秒 | その他
 久しぶりのドライブ

 お袋が退院して、はや7ヶ月が過ぎました。
 すっかり出不精になったお袋に、「桜が満開やから車で見に行くかね?」と尋ねたところ、「そうやなあ、見に行ってみようか。」と。

 そこで、北条方面からスタートし、取って返して潮見から、伊台、五明を回って帰ってきました。
 途中で河野公民館で安全茶屋の準備をしていたので立ち寄ったところ、前の金子公民館主事(現:雄郡公民館主事)が手伝いに来てくれていました。
 そして、伊台のさくら祭にも寄ってみると、前公民館主事の大内君(現:農林水産課)が手伝いに来てくれていました。新任の西澤君にとっては、心強かったと思います。

 このように、公民館主事同士助け合いながら、そしてOBの公民館主事の人たちに助けていただきながら今日の私たちがあるのです。

久しぶりの道後公園

2008年04月05日 21時07分06秒 | その他
 職場のお花見

 今日はお昼に道後公園でお花見をしてきました。
 私たち以外にもたくさんの花見客が来ていて盛況でしたが、昔と違い焼肉の煙(私たちは花見弁当だけだったために余計に思ったのかも知れませんが...)に巻かれ、せっかくのお花見も興ざめの感がありました。

 そういえば何かの本で、お花見は享保の時代、徳川吉宗が改革だけでは庶民の不満がたまってはいけないと、大量の桜を植えたところから始まったと書いてありましたが、桜が日本人の心の花だとつくづく感じた一日でした。

課の歓送迎会

2008年04月04日 23時36分56秒 | その他
 別れと出会い

 今日、当課の歓送迎会がありました。
 転入、転出組みを入れると総勢81名の大歓送迎会です。
道後の旅館の大広間を借り切っての歓送迎会は、「勇壮」という言葉が適当かどうかはわかりませんが、なかなかの様です。
この人たちの舵取りをしているのかと思うと、こんな私でイイのかなとつい思ってしまったのが本音ですが、私なりにがんばりますので、またこの一年よろしくお願いします。

誇りは高く、視線は低く

2008年04月03日 05時47分34秒 | その他
 国会中継より

 先日、深夜、たまたま国会の委員会中継を見ていたところ、NHKの福地会長が次のような質問(趣意であり、一部のみの抜粋です)に対して、素敵な答弁(趣意であり、一部のみの抜粋です)をされておられましたので紹介します。

 質問:NHKは近年、さまざまな不祥事などが繰り返され、社員の士気や
    ヤル気が失われ、さらにはそれが悪循環となりさまざまな規範や
    規律といったものが欠如してきているのではないか。
    また、公共放送として、今までのようなやり方でいいのか、考え方と
    今後の方針をお聞かせ願いたい。

 答弁:ご指摘のように今、NHKの社員は伏し目がちになり、誇りを失い
    かけています。
    そこで、私はそうした社員に対して、「誇りは高く、視線は低く」と
    言い続けておるところであります。
    また、NHKが他の民間放送と大きくちがうところは、公共放送と
    しての使命や目標をもって取り組む必要があるということです。
    それは、あらゆる視聴者から平等に受信料をいただいている反面、
    あまねくニーズに応える必要があるからです。
    また、民間の評価基準が視聴率である一方、視聴率では推し量れない
    番組も時に必要であります。
    その時に大事なことは、だからといって評価しないでいいという
    ことにはなりません。
    全国民から受信料というものをいただいている限り、常にそのニーズ
    に応えつつ、それを評価する基準を設け、定期的に評価し、変える
    べきところは変えるという姿勢が大切であり、今後もその方針に従い、
    公共放送に携わっているという自覚と誇りを持つよう指導してまいり
    たいと思っています。」

 行政に携わる者として、このとおりだと思いました。

心動かすとは

2008年04月02日 23時46分27秒 | その他
☆☆

 今日、ある人から「人の心を動かせる人とは、どのような人か、わかりますか?」と聞かれ、口ごもってしまいました。
その人は、すぐさま、「人の心の痛みがわかる人ですよ。」と。

 続けて、「では、あなたは人の心の痛みがわかる人ですか?」と、すかさず矢継ぎ早に質問をされました。
ここでも、思わず「う!!」と言ってしまいました。
なぜすぐさま応えられなかったのか、後で考え直してみましたら、心のどこかにひかかるものがあったからです。

 私は、家族や部下や仲間や私を取り巻くさまざまな人たちに対して、どこまで真剣に向かい合っているのだろうか、自問自答してみました。

 部下に対して、地域の人たちとの対応は「心配り」や「気配り」が大切だと言っておきながら、自分自身がしていなかったのではないかと気づきました。
また、仕事と言ってかまけていたような気がします。
いわゆる高慢で傲慢な人間になっていなかっただろうかと反省しきりです。

 今、ある決意をしています。
 そして、その決意をゆるぎないものにするために、高校時代に書いたノートを引っ張り出してきました。
それは、父が死に、一週間もしない深夜番組から流れてきた俳優・森本レオさんの詩でした。
そして、彼の詩の一部に自分なりのオリジナルを加えたものです。
今となっては、その割合はわかりませんが、あの時、その詩を書いた直後、私が一人の男として生きる覚悟のような契機になりました。
 恥ずかしながら、ご披露します。


 「天国に逝った父さん、さようなら」

  やさしかった父さん、さようなら。
  一度も僕をぶたなかった父さん、さようなら。
  キャッチボールをしてくれた父さん、さようなら。
  頭に入れたものは盗まれないから勉強はしろと
           言っていた父さん、さようなら。
  人に子自慢ばかりしていた父さん、さようなら。
  高校受験失敗した時に僕以上に
         落胆していた父さん、さようなら。
  人の悪口を言っていたら
   悪いところを一つ見たら、良いところを
     二つ探せと言っていた父さん、さようなら。

  部下の首を切るのがイヤで
     自分もやめてしまった父さん、さようなら。
  そのせいで母さん苦労したのに
         黙ったままの父さん、さようなら。
  自分勝手で家族しかない男だと軽蔑しかけていた
               父さん、さようなら。
  職場が危険なところだと一度も言わなかった
               父さん、さようなら。
  戦争で死ななかったから、長生きすると自慢していた
               父さん、さようなら。
  人を助けて自分の命を落としてしまった
               父さん、さようなら。

  大好きだった父さん、さようなら。
      天国へ逝っちまった父さん、さようなら。
  
 この詩が私のそれからの人生を左右したものです。
 そして、これを読み返しながら、その時の父と同い年になる私は、
 自分の生き方の原点に立ち返ろうと思っています。

新年度スタート

2008年04月01日 23時05分24秒 | その他
☆☆☆彡 何とかなるさ

 今日から新年度が始まり、新たな顔ぶれで地域学習振興課がスタートしました。
 公民館活動を中心とする公民館元気活力支援チーム(正職員5名、臨時職員1名)は、A君を除いてすべてニューフェイスで固めています。
 また、青少年活動を中心とする地域子育て支援チーム(正職員5名、嘱託1名、臨時職員1名)は、Y君とYさんの二人を除いてやはりニューフェイスで固められています。このチームには、先月まで校長先生だったT先生に放課後子ども教室や学社連携の要として、今年度から新たに加わっていただきました。
 そして、この2チームともリーダーは新任の方々です。

 配置してから気づいた(大概、しでかしてから気づくおろかさな自分です)のですが、本当にこれだけの新人ばかりで大丈夫なのかということです。
現場を優先すると、こうなりましたというところでしょうか。
 しかし、大仰な私は、すぐ何とかなると思うのです。
 実際、初日の新人さんたちの動きを見ていると、計算しつくして配置したような気分になってきました。

 よくよく考えると、個々の能力が優れているからなのですが。

 また、現場に配置しました転入組の人たちもなかなかのものです。
でも、公民館の経験のない人たちにとっては、とても不安なことでしょう。
現場に追々慣れるとしても、その不安は簡単には拭い去れません。
 でも、早く居直ってください。
 「何とかなるさ」、そんな気持ちで...


★☆☆彡 変なGちゃん

 今回の異動で、前の部署のGちゃん(または岩ちゃん)が希望して当課にきてくれました。
「なんで?」でした。
彼は、私がこちらに来るときと同じタイミングで中小企業庁ヘ派遣された人物であり、地域経済課に戻ってからは、経済部門で前途を嘱望された逸材だと思っていたからです。
私自身も唯一前職で仕事したかなと思ったのは、彼のような若い芽を育て上げたことだったからです。
本当に「なんで?」でした。
 私がしてきたことは、何だったの?です。
 もし仮に、私と仕事をいっしょにしたいと思ったなら、私だって異動の可能性は頭に入っていなかったのでしょうか?
すごく、リスキーなことをするなと。

 なにしろ、私が原因で議会・委員会を紛糾させ、そのために、その夜は徹夜仕事に付き合わせた人騒がせな上司なのですから。

 でも、本音はとってもうれしく、力強く思いました。
 期待してるよ岩ちゃん。