走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

意欲を高めるお便り

2009年06月18日 23時36分28秒 | その他
 地元新聞の愛媛新聞には読者の声を投稿する「門」欄というのがあります。
 私たち行政に携わる者としては、かなり神経質になるくらい注視している紙面であります。

 その理由は、読者というよりも市民の声を聴ける手法の一つだからです。
 時に辛らつに、時に厳しい意見や質問が掲載されます。

 そして、今日の意見の中に松山市の窓口サービスについてお褒めの言葉をいただきました。
あまり、褒められたことのない私たちにとっては、驚きであり、何よりも勇気付けられるものです。

思い起こせば松山市の窓口サービスの転換点は、市民課の窓口のワンストップ・サービスからだったと思います。
 現在の中村時広市長一期目の就任早々に「日本一のまちづくり」に関する職員提案の募集があり、その中で「日本一の窓口づくり」の企画が通ったところからスタートします。

 市長のコンセプトは、「お客様(市民)に座っていただいたら動かすな」という単純明快なものでした。
 しかし、これは大変なことなのです。
今までは職員が動かず、お客様が動いていた(これを「たらい回し」と揶揄されていました)わけですから、それと間逆のことをすると職員がカウンターの中で右往左往しなければならないということなのです。

 この改善で一番難しかったのは「心の壁」です。
中でも職員の心の壁です。
 関係者を集めたプロジェクトチームの結成。
恐らく松山市の組織の歴史の中で、初めて横断的に結成されたものであります。
最初は、激しいいいあいからのスタートです。
とても考え方をすり合わせるというような状況ではありませんでした。
窓口業務の洗い出しと整理。
やるべきこととやらないことの取捨選択、本当に解決しなければならない問題が山積していました。

 そして、待ち時間短縮のための秘策として業務のシステム化、さらには窓口ごとにキャッシャー(レジ)と端末機を置くことでした。
つまり、今までの人の流れを見ていて、キャッシャーが一台しかないために川をせき止めるような現象になり、お客様を待たせることになっていたのです。
 しかし、お金のかかることですからドキドキしながら予算を上げたと思いますが、市長はお客様へのサービスのクオリティを上げることを優先しました。

 そして、待ち時間の空間を明るい環境にしたいと思っていました。
 これも松山市の歴史上初めて商業デザイナーを登用し、ユニバーサル・デザインをコンセプトに実現しました。
 「形だけ変えても魂が入らんと何にもならんのぞ」と揶揄されました。

 このことを市長は、抜擢人事で市民課というイメージを高めることで職員の心の壁を乗り切りました。
つまり、魂を入れてくれたのです。
 そして、想定外のことが起こりました。
 当時の市民課長がカウンターの外に出て、コンシェルジェ(水先案内人)を買って出たのです。
何よりも、このことが職員の心を動かしたと思います。
 後ろに隠れていた課長が、自分たちの前でかいがいしくお客様のお世話をしている。
職員の心が動かないはずはない。
それから、本当に松山市の窓口サービスは日本一になったと思います。

 松山市の窓口サービスはこれらのDNAが脈々と受け継がれています。
 今日の門欄のご意見を読ませていただきながら、魂が本当に入ったと改めて思いました。 
 


古代ハス(蓮)の開花

2009年06月17日 12時50分06秒 | その他
 立岩公民館の池田創作公民館主事から古代ハスが咲きましたと写真を送ってきてくれした。
苦労して、松田公民館長と植え返した甲斐がありましたね。
 幻想的でとてもきれいです。

 もう一枚、「立岩ダッシュ村」から見る夕日の写真を送ってくれました。
 今度の土曜日、子どもたちにこの光景を見せてやりたいと改めて思いました。


高浜通信 090615号

2009年06月16日 01時22分54秒 | その他
 高浜の毛利雄一朗公民館主事から下記のような報告と写真が入りました。
写真は、原始時代の恐竜時代の鳥のようにも見えませんか?
また、報告は微笑ましく、うれしくなったので紹介します。

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地域学習振興課の皆様お疲れ様です!

 先日五明公民館の「ほたる祭り」に行って、子供のとき以来に見た蛍の飛ぶ姿に感激した、海のそばの高浜公民館主事、毛利雄一朗です。

 今回は、先日手に持っている物がちょっと震えてしまう程にキンチョーした体験からお話したいと思います。

 それはこの前の水曜日の朝の8時10分前、場所は高浜小学校、1年松組の教室です。
松組の子どもたち26名のつぶらな瞳が、黒板の前に一人で立っている私を、真剣な眼差しで見つめていて私はとても緊張していました。
担任の先生も廊下から窓越しにこちらを見ています。
私が手に持っているのは1冊の絵本です。
そう、私は高浜小学校の子どもたちに本の読み聞かせをするボランティア活動をすることになったのです。
かすかに指が震えていることを悟られないようにページをめくり、子供たちの方を向いて語りかけます。

 きっかけはボランティアスタッフの方からのお声がけでした。
「主事さん、やってみませんか?」誘ってくれた方は気軽な気持ちで言われたのでしょう。
その場にいた周りの人たちからも「やってみたらええわいね」「そうよそうよ」とけしかけてきました。

 その時私の脳みそは、その呼びかけに対して思いっきり「拒否反応」を起こしていました。
「何でそんなことせんといかんの?」「なんか押し付けられそう!」「自分に子供もおらんのに!」「ムリよ!」「メンドくさい!」「早起きまでしてしたくない!」「主事の仕事と関係ないし」「やったことないし出来ん!」
言葉にするなら、そんな思いで心が一杯になり、その場は一旦お断りをしました。

 しかしその夜、ふともう一度考えてみたのです。
「本当にオレはできないだろうか?」
確かに、運動音痴の私がバスケットボール部のコーチをしたり、楽譜も読めないのにブラスバンドの指揮者をすることは出来ません。

 でも、子どもたちに本を読むことだったら、自分にも出来るんじゃないか?
私は子どもの頃から本が好きでした。
さすがに読む冊数は減りましたが、今でも一番の趣味は読書です。
そして子どもと接することが嫌いではありません。
公民館事業に参加してくれた子たちが、私を憶えていてくれて、道で会ったときに「こうみんかんの人!」と声をかけてくれると嬉しくなります。

「私が本を子供たちに読んで、子供たちがそれを楽しんでくれたら」と想像して、私は一人でワクワクしている自分に気づきました。
さっきまで「押し付けられそうになったやりたくないこと」と思っていたものが
「チャレンジしたいワクワクすること」に変身したのです。

 こうして私は読み聞かせボランティアをすることを選びました。

 今回のわたしの話は幸運な変化を遂げましたが、業務上で起こるこういった葛藤は、必ずしもこう単純ではないと思います

 これは私の個人的な意見ですが例えば現状の業務に加えて新たに業務が発生した時、上司→部下→主事→地域と要請が行くとします。
その流れの中で、要請を受けた者の方が、自分自身でその業務の中に何かしら楽しいことや役に立つこと、「メリット」を見つけだすことはできると思います。

 しかし、それだけでは、依頼をされたことに対し「よろこんで!」という、居酒屋のかけ声のような気持ちにはならないのではないでしょうか?

 そこには「何でそんなことせんといけんの?」という名の壁があるように思います。

 日常で私もついつい使ってしまうこの言葉は、やる気がないこと、積極性なさの表れのようにもみえますが、逆を返せば「何でそれをせんといけんのかが分かればやる」ということ、それをすることの「意義」が分かれば、受ける側は「納得」し、先のことを詳細に説明せずとも、その方針についていくということではないか、と思うのです。

 そうでなければ動かされる側は、例え業務の結果自体が満足できるものなったとしても自分の主体性を宙ぶらりんにされたような、そんな割り切れぬ気持ちが残るのではないでしょうか?
秋山好古のような人物でさえも、納得いかない指令には「しかたない」とあまり乗り気ではない態度を見せています。
 これは公民館主事として私も、肝に銘じなければならないことだと思っています。
 ややもすると、主事と地域の方との関係を上下関係でもあるような、地域が主事の言うことに従うのが当たり前のように思いがちですが、そのような錯覚に陥ることなく地域の方に何かを依頼する時には、相手の思いを読み取り、そしてこちらの手の内をさらした上で互いが「納得」ができる地点を見出すよう自戒を込めて、忘れないで行動したい、と強く思います。

 …8時20分、私の初めての読み聞かせ体験は、何とか無事に終わることができました。
子どもたちは私がページをめくろうとするたび、次のページに何が描かれているのか知りたくて真剣な眼差しで、最後まで飽きることなく、楽しんでくれました。
そのことが本当に嬉しく、安心できた私は途中からは楽しみながら本を読むことが出来ました。
読み聞かせ活動をすることを自分が選んで良かったなあ、と感じています。

次はどんな本を読んでみよう?
次回がとても楽しみです。


 読んでいただいてありがとうございました。
       高浜小学校読み聞かせボランティア
       「ママーズ・トントン」スタッフ 毛利雄一朗


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 私が幸せなのは、こうやって素直に自分の思っていることを直言してくれる部下がいるということです。
そして、その思いを(公民館主事も含めて)課内全員にきちんと伝えようとしているところです。
 どのようないいアイデアや意見も自分の中だけでとどめておけば、形になりません。
毛利雄一朗君の凄いところは、こうやって明言してしまえば、まず自身が率先垂範で行動しないといけなくなるということです。
これはかなりのプレッシャーです。
でも、人は追い込まれれば追い込まれるほど、不思議といい仕事をします。

 私は、どんないい考えをもっている部下よりも、荒削りでも行動に移す部下を評価します。
人のせいや世間のせいにするのは、もうやめましょう。
 私たちの仕事を通して充実感を得られるのは、地域の人たちが自主的に行動をし始めたときだと思うのです。

 日経新聞に鉄鋼王 アンドリュー・カーネーギーの墓標の言葉が掲載されていましたので紹介します。

 「ここに自分より優れた人々を集めるすべを知っていた男が眠る」

心で奏でるピアニスト

2009年06月15日 05時22分45秒 | その他
 今、ピアニスト辻井伸さんが注目を浴びている。
彼の所属しているエイベックス・マーケティング株式会社では、次のような情報を提供しているので紹介しょう。

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コンクール優勝のピアニスト辻井伸行。「スタートラインに立ったばかり。」
[ 2009年06月15日 ]
情報協力 : News2u


米国で開かれた第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝し帰国した日本人ピアニスト、辻井伸行が10日午後、東京都内のホテルで記者会見を行なった。本予選から決勝まで3週間の長丁場から9日に帰国した辻井氏は、「日本に帰ってきてほっとしました。花や電報がたくさん届いてうれしかったです。」と心境について語った。

コンクールについては「不安から途中ナーバスになった時期もあったが、優勝した瞬間は自分の名前が呼ばれるとは思っていなかったのでびっくりし、涙が出ました。しかしようやくスタートラインに立てたところだと思うので、これからももっと勉強してお客様に喜んでいただけるような演奏を心がけたい。」と謙虚な一面をのぞかせた。

コンクール優勝後の辻井人気はすさまじく、今後の出演公演も続々完売。既発のアルバム『Debut』と『ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番』(avex-CLASSICS)もチャート上昇中と、勢いは続きそうだ。秋以降には全国ツアーを予定。東京・紀尾井ホールでの公演のチケットは6月13日(土)より発売開始されるとの事。

辻井伸行オフィシャルサイト: http://www.nobupiano1988.com/

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 そして、彼が行ったコンサートやCD、お母さんの本まですごい売れ行きをしているそうだ。
少し天邪鬼な私にとっては、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝したのが凄いのか、彼が盲目のピアニストだったから凄いのか、報道を見ているとわからなくなります。

 盲目を悲劇の主人公のような書きぶりは、辻井さんに失礼ではないのかと思うのです。
世の中には、ハンディキャップを背負いながらもイキイキと人生を過ごしている方はいっぱいおられます。
そして、その多くの方が夢や目標をもって、時に立ち止まりながら、時に下がりながらも懸命に前へ向って進んでおられます。

 大事なことは、私たちが(ハンディキャップのある人たちを)特別扱いをするのではなく、その人たちの希望することをアシストする、またそういう社会を作り上げていくことだと思うのです。

 辻井さんは、少なくとも、ハンディキャップのある人たちの「希望の星」になりました。
でも、彼が望んだのではなく、彼は自然体に振舞っただけです。
自分の大好きな音楽とピアノを続けていたら、ここまできたというのが本音ではないでしょうか。
その過程は、本当に大変だったと思いますが、ハンディキャップがあろうがなかろうが通過しなければならないことだったと思うのです。

 しかし、ハンディキャップがあるゆえに苦労し、それを乗り越えたエピソードをお聴きしました。
 オーケストラと演奏をした時の出来事。
コンダクター(指揮者)とのアイコンタクトや顔の表情が読み取れなかったために、音の強弱や早さなど、演奏に苦労したそうです。
そこで、彼は指揮者の息遣いを読み取ることでそれを克服したというのです。
指揮者の方も、普段より大きく息遣いをしたそうです。

 私たちがしなければならないことは、指揮者のような、特別に何かをするのではなく、ちょっとだけアシストをする、それだけでいいんじゃないでしょうか。
自分自身で克服したからこそ、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝できたのではないでしょうか。
 欧米は、ハンディキャップのある人には親切ですが、こと競争社会の中では差別や区別は絶対にしません。
 もう一度いいますが、彼のピアノテクニックがすばらしいから優勝できたということです。

 辻井さん、カッコイイですね。

泥だらけの表彰状

2009年06月14日 20時48分18秒 | その他
 今日は堀江地区(http://www.matsuyama-people.jp/04/horie.html)の「泥んこゲーム大会」を観にいってきました。
 渇水の中、行事の開催が危ぶまれましたが、足洗いなどを「池の水」を使うなどして節水に努めながら開催するということで実施に踏み切りました。

 石丸公民館長からも、あいさつの中で「節水」を呼びかけていただきました。
 最悪の状態が続くと、こういったイベントも中止せざる終えなくなる可能性があり、人ごとではありません。
 でも、水しぶきを上げながら楽しんでいる子どもたちの笑顔を見ていると、実現していただいた関係者の皆様に心からお礼を申し上げます。

 本事業は、単に泥んこになって遊ぶというだけでなく、私たちが子どものときに慣れ親しんだ田んぼを身近に感じ取ってもらい、そこからお米ができるということを子どもたちに知ってもらおうという考え方も入っています。

 そして、さまざまな競技が繰り広げられましたが、競技ごとに優勝者を決め、表彰状が贈られます。
その際に、渡す方も、渡される方も泥のついた手でしますので、表彰状は泥だらけだそうです。
 でも、振り返ったときに泥がついていたら、何のときにもらった表彰状かすぐにわかるからいいですね。

 お天気は、晴れ。帰りの田んぼでは田植えが始まっていました。

 天気は暑いくらいでしたが、水は冷たい!!

 わくわくドキドキ

 開会式が始まるよ~!!

 保護者もたくさん応援に来てくれていました。

 石丸公民館長のあいさつ

 はーい、並んで並んで。ズルはなしよ。

 ドーン!!