大変なオデキ

一日中うすらぼんやりと、いつか偉い人になる日にそなえて待機してる日々でしたが、なかなか出番がまわって来ません。さすがにちょっとあきてきました。そこで、
「世の中のおいそがしい人のために、一肌脱ごうかなぁ、草むしりのお手伝いくらいなら出来るかもしれないし……」
と、思った矢先、背中に大きなオデキができてしまいました。
痛いなぁって思いながら一週間くらいがまんしてたんだけど、どんどんひどくなる一方なので、病院へ行って来ましたが、

そこの先生は名医の証なのか、無頓着な大馬鹿者なのか、白衣を着ないで仕事する主義らしく、フォークシンガーみたいな雰囲気で、気さくに、フンフンてな感じでオデキに触るんだけど、あきらかに後者でした。「いてーよ！おおばかやろお！」
って、怒鳴りたくなるくらいの痛みなんですよ、こちらわ。

ほいで、オデキに針さして膿を出すって言ってぎゅうぎゅうしぼるんだけど、それがまた拷問みたいに痛いんだ。もうどんな秘密でもしゃべりたくなっちゃうんだけど、じっさいには「ハー」とか「ヒー」とかしか声が出ないんですよ。
で、死ぬほどグッタリして、「でましたか？」って聞いたら、「出なかったね」って、
ショックのパーですぜ。

そんで脂汗にじませて肩で息してる患者に痛み止めの薬も出してくれず、四千いくらだかの請求書。
で、糖尿病の検査がおまけみたいにくっついてたので検査結果を聞くために翌日ものこのこ出かけてっちゃったのが大間違い。
昨日とおんなじ拷問にかけられちゃって、やっぱり膿は出ず。
ちょっとした臨死体験でした。

検査結果は、糖尿は心配ないけど肝臓が駄目、
「お酒をひかえなさい」と言われましたが、わたくし下戸でございます。
肝臓がドコにあって何してるトコなのかさっぱり見当がつかなかったもんで、
「どうしたらいいですか？塩分取りすぎてるけどそおゆうのが駄目なんですか？」
って聞いたら
「ははははは、そんな事言ってる様じゃダメだねぇ、インターネットで調べなさい」
ときたもんだ。

……背中のオデキが痛くなかったらひっぱたいてたな。ま、痛くなきゃ行かないけどな。

そいでまた四千いくらだよ。
薬と合わせて一万円ちょっとがパー。
で、その薬ってのがオデキを大きくする成分が入ってるみたいな感じ（そんなわけないけど）で、余計痛くなっちゃって、もう背中にまっかっかの石炭乗っけてるみたいな状態なのですよ。

で、一晩中眠れず、朝一番で別のお医者さんへ。
予約の患者さんでいっぱいだったけど、待合室で痛そうな顔してたら早めに診てもらえて、オデキを切って膿を出してもらえました。

ガーゼを取り替えてもらうために病院通いの毎日です。
うすらぼんやりの日々からはちょっと抜け出せましたが、一肌脱ぐと、お風呂に入ってないので、ちょっと臭いです。