夏の暑かった頃の話ですけど、
とうちゃんが運転してる車の
助手席で寝てたみんみがもぞもぞ
起き上がって来て
「それナニ?」って聞くんですよ。
とうちゃんがちいさい声で
「ぷしゅっぷしゅっぷしゅっぷしゅっ……」
って、言ってたのが気になった
らしいんですけど、とうちゃんは
その時、中央分離帯に、伸び放題に
伸びた背の高い雑草が気になって
たんですね。
それで、
「今、車のタイヤの真ん中のトコ
からシュキンッて飛び出した
長い刃物で、横に生えてる草を
ばーって切り倒しながら走ってる
つもりなん……、 だからその音、
……切れる時の音」
説明が終わらないうちに、
みんみが身をよじって笑い出し
たんですよ。
え、そんなんがおもしろいの?
とうちゃんはブログ書くために、
おもしろいコトが起こったら
忘れないように気をつけながら
暮らしてて、結構苦労して書いて
るにもかかわらず、
読んでくれた人には伝わって
なさそうだなー、って
しょっちゅう思うんですよ。
なのに、こんなんで爆笑され
たりすると、なんか自分の努力が
全部アホらしく思えて来ますよね。
ごくたまにしか行けませんけど、
寄席の客席に、とうちゃんの笑い声
だけがけたたましく響き渡るときが
あるんですよ。
とうちゃんのお笑い感度が冴えてる
のか、ハードルが低すぎて、安い飯
食って感涙にむせぶ人みたいに
なってるってコトなのか、
ちょっと気になるこの頃です。
15年も書いてて今さらですけど。