「提督の責任 南雲忠一」という本を読みました。南雲忠一という提督は真珠湾攻撃、インド洋作戦、ミッドウェー海戦、南太平洋海戦を空母部隊の指揮官として戦い、最後はサイパン島で玉砕した提督です。ミッドウェー海戦の敗北は司令官としての南雲中将にあるといえますが、この本が文庫本ということもあるせいか、突っ込み方が足りないように感じました。
南雲中将はもともと水雷屋なので航空部隊の指揮官の経験はありませんでした。当時の海軍は年功序列が優先されましたから適材適所の人員配置ができませんでした。そういう面では南雲中将だけに責任をおっかぶせるのもいかがなものかという気もします。そんなわけで、参謀長や参謀には航空畑の人間をあてて、司令官を補佐するという体制をとりました。
真珠湾攻撃は米艦隊の戦艦を撃沈破して成功したわけですが、たまたま真珠湾にいなかった空母を撃ち漏らしました。これは責任をとれといっても無理なのですが、燃料を貯蔵したタンクやドックの施設などを攻撃せずに残してしまいました。このおかげで米海軍はずいぶんと助かったといわれています。この点の検証が十分にされていません。
つづいて話はミッドウェー海戦にとんでしまうのですが、その間にインド洋作戦がありました。ここではイギリス艦隊を撃破して成功ということで触れられていないのだと思いますが、実はミッドウェー海戦で失敗したことと同じことをやっていて、たまたま攻撃に会わずにすんだということがありました。この点は本来重要なはずですが一切触れられていません。
そしてミッドウェー海戦の敗北の責任。連合艦隊司令長官の山本五十六大将と空母指揮官の南雲忠一中将との責任を明確にしながら分析すべきだとおもうのですが、話がごたまぜになってしまって誰にどんな責任があるのか明確になっていません。実に残念であります。
そして日本海軍の空母部隊として最後の勝利となった南太平洋海戦は勝利したためかさらっと流されてしまい、ミッドウェー海戦での敗北の教訓をどのように生かしたのか触れるべきではないかと思いました。
ということで、南雲中将の責任を追及するという本でもなく、南雲中将の評伝でもなく、そこらじゅうにたくさんある真珠湾攻撃とミッドウェー海戦をなぞっただけの本という感じのみが残りました。責任を書き表すならば、もっとつっこんで分析して明確に書かれるべきだったのではないかと思いました。
南雲中将はもともと水雷屋なので航空部隊の指揮官の経験はありませんでした。当時の海軍は年功序列が優先されましたから適材適所の人員配置ができませんでした。そういう面では南雲中将だけに責任をおっかぶせるのもいかがなものかという気もします。そんなわけで、参謀長や参謀には航空畑の人間をあてて、司令官を補佐するという体制をとりました。
真珠湾攻撃は米艦隊の戦艦を撃沈破して成功したわけですが、たまたま真珠湾にいなかった空母を撃ち漏らしました。これは責任をとれといっても無理なのですが、燃料を貯蔵したタンクやドックの施設などを攻撃せずに残してしまいました。このおかげで米海軍はずいぶんと助かったといわれています。この点の検証が十分にされていません。
つづいて話はミッドウェー海戦にとんでしまうのですが、その間にインド洋作戦がありました。ここではイギリス艦隊を撃破して成功ということで触れられていないのだと思いますが、実はミッドウェー海戦で失敗したことと同じことをやっていて、たまたま攻撃に会わずにすんだということがありました。この点は本来重要なはずですが一切触れられていません。
そしてミッドウェー海戦の敗北の責任。連合艦隊司令長官の山本五十六大将と空母指揮官の南雲忠一中将との責任を明確にしながら分析すべきだとおもうのですが、話がごたまぜになってしまって誰にどんな責任があるのか明確になっていません。実に残念であります。
そして日本海軍の空母部隊として最後の勝利となった南太平洋海戦は勝利したためかさらっと流されてしまい、ミッドウェー海戦での敗北の教訓をどのように生かしたのか触れるべきではないかと思いました。
ということで、南雲中将の責任を追及するという本でもなく、南雲中将の評伝でもなく、そこらじゅうにたくさんある真珠湾攻撃とミッドウェー海戦をなぞっただけの本という感じのみが残りました。責任を書き表すならば、もっとつっこんで分析して明確に書かれるべきだったのではないかと思いました。