目も眩むような美しい夕暮れだった。
完璧な夏の夕暮れ、グランドフィナーレと呼ぼう。
霊峰石鎚を遥拝する古来からの聖地である瓶ヶ森から、あまりにも神々しい夕映えの夏石鎚が望まれた。
まとわりつく雲霞の如きブヨの群れなど、ほとんど気にならないくらい降臨した神々の光景に集中した。
卒倒しそうなほど溢れる色彩と光が織り成す、めくるめく時間だった。
そして神々の黄昏が最後のアリアを高らかに歌い上げ幕を閉じる。
フィナーレ間際で岩場のテラスより落下したレンズフードを取るために岩場を下った。
多幸感の余韻に足元が覚束ない。
とたんに足を踏み外して岩場から落下。
う~ん、息もできないくらいの衝撃に意識が遠退く。
しばらく、うずくまって身体が動かなかったようだ。
同行したmasaさんから、その状況を後から聞いた。
頭の空白状態から、次第に末端まで神経回路が繋がるようになって起き上がった。
タラーッ耳から血が滴り落ちて止まらない(汗)
神々の時間から一気に奈落の底へと急転直下。
この落差は何なんだ?
その夜は、肋骨の痛みとバンドエイドで止血しても、
寝返りのたびにタラーと耳の奥へ垂れる血滴のために眠れない(笑)
まったく笑うしかないくらいバカだよね。
夕暮れの撮影前に沢で冷やしておいた麦酒を辛抱できずに飲むんだから。
それでも、その夜の天の川銀河の美しさは格別だった。
夏を代表する蠍座や白鳥座の天の川銀河の綺羅星たち。
翌朝、夜明け前の瓶ヶ森稜線が、ほのかに明るい。
何の光か?と訝しがっていると、
ポッカリ三日月が山の端より浮かび上がった。
地球照に抱かれた細い月が、ゆらゆら空の高みへ舞い上がる。
朝露に濡れた山道を女山山頂まで。
日の出前まで石鎚を望む谷をびっしり覆っていた雲海は、日の出と共に潮が引くように消えていった。
夏のこの時期、瓶ヶ森山上に咲く白いノリウツギの花を目指して空飛ぶ旅人がやって来る。
以前、瓶ヶ森で出会った虫ヤさんが教えてくれた東風に乗ってやって来るハナカミキリの空中飛行だ。
折からの北東の風に乗って、女山山頂は小さな空からの旅人が次々に舞い降りる。
深緑色の旅人、フタコブハナカミキリだ。
咲き始めたヒヨドリバナ目指して、秋の渡りの途上にある旅人、アサギマダラの姿のチラホラ見かけ始めた。
そういえば女山山頂周辺でホシガラスの姿をよく見かけた。
瓶壺周辺の五葉松のまだ固い実を啄みに来るというホシガラス狙いの鳥ヤさんたちの想いとは裏腹だったのが残念でした。
夏は短い命を全うする生き物たちの物語が、其処此処に溢れている。
男に生まれたかったと呟きましたよ
お怪我は?
なんでもない所で怪我をする年齢になりました。
治りにくいのも難儀です。(東赤石をるんるんで登り、降りつきのんびりしていたから打撲)
若くないことを痛みとともに実感中。
お大事に
これも縁です。
misaさんは念願の北海道の夏風景を堪能したので良しとしましょう(笑)
久しぶりに北東の風が吹く週末だったのと、山沿いは雷雨の天気予報に食指が動きました。
本当は、ずっと夏風景として狙っている石鎚山上朝の虹の風景だったのです。
まぁ、思惑は99%外れるものです。
人の浅はかな思惑を遥かに超えるから、自然は素晴らしいのだと、
いつも思い知らされます。
涼しい山から下りて来ると猛暑の夏でした(汗)
積雪期石鎚山上での右足首骨折に続いて、またか?
と身体を動かす度に激痛の走る肋骨に己の愚かさを恥じました。
あの時も避難小屋の鍋パーティの酩酊後の凍結した山上の事故でした。
沢で冷やしておいた麦酒ロング缶2本を、つい散策後の暑気払いの呑んでしまったのが後の祭り。
幸い打撲で済んだようです。
肋骨の罅は、オートバイに乗っていた頃から経験しています。
肋骨罅の完治は長い時間を要するので、もう懲り懲りです(汗)
確かに年齢と共に、何でもないところで転んでしまいます。
う~ん、お互いに気を付けないとね。
お見舞い、ありがとうございます。
最近の天気予報はほんと当たりませんね。雨が降る
と思ってたら徐々に晴れだし 雲海が広がってました。ただ雲海の下は雨だったのかもしれませんが、
今回の遠征は良かったと思います。
あのフードを追いかけ降りられ バタン!!という
音がして 下を見たらほとんど動かれてなかったので
「やばい!」と一瞬思いましたが その後何事もなか
ったかのようにフードを探し始めたので ほっと一安
心でした。でも 念のために病院は行かれた方がいい
ですよ。
さぁ、襲い掛かるブヨの攻撃に集中力を欠いていたmasaさんでしたが、
あの千載一遇の風景を、どう再現できるか楽しみにしています(笑)
若い頃から夏はサーフィンやオートバイツーリングに明け暮れていたので怪我慣れしています。
特に転倒によるダメージが顕著な肋骨の痛覚は、身体が覚えています(笑)
もし骨折や罅なら、二日くらいで痛みが治まることはありません。
100%完治とは云えませんが、この程度のダメージなら、まず打撲です。
耳からの出血も止まったので一安心。
しかし、あれだけ雨の多い梅雨だったのに、瓶ヶ森の沢は水が干上がっていました。
これでは水源の水が乏しい堂ヶ森小屋脇の水場は絶望的でしょうね。
天気予報を見ると、しばらく安定した晴れ間が続きそうですが、
何処へ行こうか?思案中です。
また里山通いが続きそうですね。
取り敢えず雨が降らないと風景写真は面白くない。
脳科学の最新研究として、「人が幸せを感じるメカニズム」を紹介していました。
最も幸福感が高いのは、嫌いな人や憎しみを抱く対象と和解し赦し合うこと。
幸福という感情とは真逆の行為のように映りますが、
宗教的体験において、赦しや寛容、慈悲の至高体験や法悦を思い浮かべると、
これはハードルが高いだけに脳の幸福感の指標であるセロトニンの分泌も半端じゃないのでしょうね(笑)
(適者生存のときにも触れたように、人は個体では弱い生き物です。
集団で生き残るために利他的な行為に悦びを見い出す本能を身につけたのではないでしょうか?)
同様に脳内快楽物質であるドーパミンも、身体能力の限界を越えた先に分泌されますからね。
だからお金や物の充足とういうハードルの低い物欲の満足感は、幸福度としては刹那的なものなのでしょう。
とりあえず、人が幸福感を感じるのは脳内物質であるセロトニンの分泌によるところが大きいようです。
以下にセロトニン分泌のための食物摂取の具体的な方法を。
http://www.serotonin-dojo.jp/Q&A4.html
これらを食べて、暑い夏を快適に過ごしましょう(笑)
もちろん太陽を浴びて野外で汗をかく運動も忘れずに。
心と身体の健康が一番です。
誰の所為?
自分だ。
しかたがない。
我慢するか。
山便り、ランスケさん久しぶりです。
それより怪我は大丈夫ですか?
痛みは後からきます。
こんな光景に出会うのは、何度も登っていないと出会えない。
運と呼ぶには恐れ多い。
ただ粘りと継続・・・
自然は良い。
人間が壊さない限りだが・・・
7時くらいまでは、まだ涼しいのですが、
8時過ぎると、もう暑くなって来ますね。
週明けから予報通りの猛暑の夏、到来です。
ブログ拝見しています。
和霊祭りも終え、鬼城さんの忙しさも一段落か、と思っていました。
まだ忙しいのですか?
どうも毎年、夏風邪を長患いされている様子なので御自愛ください。
夏越(なごし)の祭りの画像が、いつも和みます。
最も暑いこの時期に、夕涼みがてらの厄落としの祭りと輪くぐりの様子が涼しげです。
なごしと音にした言葉の響きも好いですね。
http://kijo0621.blog74.fc2.com/blog-entry-954.html
私の家にも、月末に町内会より椿神社の夏越しの厄払いの人形(ひとがた)が配られます。
夏越しの起源は宮中で行われる祭祀、大祓の儀式だったのですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%A5%93
本当に久しぶりに山写真の醍醐味を堪能しました。
この夕映えの夏石鎚は18年間通った石鎚夏風景のbest3に入る稀有な風景でした。
湧き上がる雲の海、そして雲間に浮かぶ霊峰の背景には夏雲と黄金の夕焼け空です。
完璧な石鎚、夏の夕暮れ風景でした。
こういう御褒美があるから、また性懲りもなく山へ通うのでしょうね(笑)
怪我は、もう問題ありません。
日課にしているストレッチの幾つかは、まだ肋骨の痛みで無理ですが(汗)
重い荷物を担いだ自転車山越えで無ければ大丈夫でしょう。
セロトニン分泌のためにも近郊の里山で身体を動かして来ます。