紹介した、いがりまさし氏の写真集が品切れで入手困難なようなので、
氏の著作権に触れないように一点だけ作品を掲載して、
私の花撮影のお手本とする氏の作風を解説してみます。
第2写真集「風のけはい」文一総合出版に掲載された「かわらなでしこ」の写真です。
如何ですか?
草叢に咲くカワラナデシコの佇まいを見事に表現した一枚です。
茅(かや)の、しなやかな曲線を前景や背景にあ . . . 本文を読む
撮り貯めた花の写真を選択してゆく過程で、忘れられない一枚の写真がある。
雨に煙る五月の面河道だった。
まだ桜の花は咲き始めたばかり。
降り続ける春まだ浅い山の雨を浴びて、びっしり雨滴を梢に連ねる
イシヅチザクラの姿に目が留まった。
その山地性の桜が醸し出す、しっとりとした佇まい心惹かれ、
一度通り越してからまた引き返して来て撮影を開始した。
三脚を据えて、はたと思案した。
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HP「石鎚山の四季」よりテーマ別の自選集第2弾は、
「石鎚山の四季] compilation vol.2 Flowers です。
10年間に撮りた貯めた花の写真は膨大な量になるため、
選び忘れた画像も沢山あったと思います。
また風景写真同様、Flowers 第2集も考えています。
「ブッマーク」および一番下の「フォトチャンネル一覧」からどうぞ。
※左サイドバーに「最新フ . . . 本文を読む
また母のアルバムから古い写真を紹介します。
現在84歳の母が女学校の頃の写真ですから、70年くらい前の日本の風景です。
おそらく、この頃の自然景観は100年前も200年前も、それほど大きく変わることは
なかったと思います。
日本の自然景観が大きく変化したのは1960年以降、高度成長期へとシフトを切り換えてからでしょう。
一枚目の画像は母の故郷「岩松川」の風景です。
(東京から帰 . . . 本文を読む
宇和島高女一年生(左後が母)
思い掛けないところから母の少女時代の肖像が、現実的な手触りを伴なって甦ってきた。
四十九日の法要後、宇和島での出来事を記事に書いたことが切っ掛けだった。
そのブログ記事「母の帰郷」に寄せられたカタックリさんのコメント、
母が少女時代を過ごした宇和島の旧富澤町の所在をめぐる書き込みが
発展して宇和島在 . . . 本文を読む
今回は、ちょっと趣向を変えて、お山(石鎚山)で体験した不思議な話をしてみましょう。
山の怪談話ではないのですが、10年以上撮影のために山のなかで野営をしていると
不可思議な現象や光景を幾度か目の当たりにします。
それは普通に見過ごせば、なんでもないようなことかもしれません。
深山幽谷の漆黒の闇が放つ濃密な夜の気配であったり、
私だけが感じるような皮膚感覚(勝手な思い込みとも云う)の類 . . . 本文を読む
母の帰郷
2010-06-07 | 家族
父の49日の法要と納骨を済ませた。
これで、やっと父を弔うための儀式が終了して、喪が明けたことになるようだ。
曇天の予報に反して、暑い陽射しの照りつける一日だった。
本堂での法要は、ひんやり陰に落ちて、時折涼しげな風も通り抜け、
和尚さんの読経の声が時々間遠く聴こえた(昨夜遅くまでの準備と早朝からの
母の喪服の着付けや諸々の手際の悪さが重なり寝不足気味でした)
一転し . . . 本文を読む
森の山水
2010-06-03 | 森
山上湖や深い森のなか緑を映す池の存在は、それだけで神秘的で想像力を掻き立てられる。
残念ながら、私がフィールドとしている石鎚山系には、そんな神秘的な湖水は存在しない。
例えば西黒森近く林道沿いの神鳴池のように地図上に、その名前を記す場所はある。
しかし、図書館でアルピニズム黎明期の文献をあたってみても
大雨の後に水を湛える程度の湿性の窪地だったという記録しか見当たらない。
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