霜柱忍耐強き祖母なりき
(しもばしらにんたいづよきそぼなりき)
霜柱の立つ姿は、最近見たことが無いですが、
故郷の遠き日を思い出して詠んでみました。
霜柱どつこい過疎の里なれど
(しもばしらどっこいかそのさとなれど)
故郷頑張れとの思いを込めて。
12月11日~20日の、つぶやき句を自選30句にまとめました。
冬夕焼帰つて来いと故郷かな 物の怪の出番待ちかな冬夕焼
卵酒四畳ひと間の孤独かな 百薬の長とて過ごす卵酒
卵酒より効きにけり女の肌 卵酒ひと夜添ひ寝をくれし女
寒潮や時に抗う頑固者 寒潮やひと夜唸る越の海
寒潮や死刑執行てふニュース 炉話やざしきわらしのふと気配
炉話や翁はポンと煙管打ち 炉話に百鬼夜行の気配かな
山姥の舌舐めずりや炉火揺るる 極月の明日が昨日になる速さ
極月や場末のママの独りぼち 呼び戻せないもの数多極の月
ちんどんのにぎにぎやかに年の市 初氷割れたる夢の数多あり
初氷割れたる夢の欠片かな 初氷幼き恋の二人かな
初恋や儚く消えし初氷 次の世もこの妻ならむ畳替
畳替ここまでくれば共白髪 断捨離の効かぬ煩悩畳替
冬帽子脱ぎて齢のばれにけり 冬帽子脱ぎて語りし本音かな
畳替決断すべきことのあり 短日や忙中閑に紅茶入れ
短日や風にかたかた恋の絵馬 短日や追ひつ追はれつ影法師