幽玄に能のシテ舞虫合せ
(ゆうげんにのうのしてまいむしあわせ)
しゃべくりの大助花子虫合せ
(しゃべくりのだいすけはなこむしあわせ)
10月11日~20日のつぶやき句を32句にまとめました。
風韻を閉ぢ込めきれず芒原 特急の揺れ残したる芒かな
入り口も出口も在らず芒原 かさこそと静寂を動くいとどかな
侘しきは老いの独居ぞかまどうま いとど棲む美山の里の茅屋かな
山深き隠れの里やかまどうま 時々に痛むすね傷弁慶草
打たれても打たれてもなほ弁慶草 腕白の擦り傷絶えず弁慶草
栗強飯出され酒宴の果てにけり 盛り上がる四方山話栗強飯
丹波より届く縁や栗強飯 黄落の後の深まる静寂かな
秋時雨考え止めずロダン像 半島を遠くけぶらせ秋時雨
秋時雨嗚咽のごときアリアかな 渋柿の見向きもされず朽ちにけり
渋柿を干せる故郷の暮色かな 初雁や対岸見せぬ大琵琶湖
笑へる日いつか来るはず雁渡る 山高く雲なほ高く雁渡る
草の実の飛びて県境超えにけり 草の実飛ぶ園児らの声弾けきて
草の実飛ぶ子ら一陣の風となり 草の実飛ぶ下校の道は約一里
朽ち寺の往時語るや実紫 ときめきを秘める齢や実紫
童女の舞へる小袖や実紫 発するはもののけの池秋の川
伝説を秘める深淵秋の川 北摂の山より発し秋の川