現世は仮の止まり木雁の風呂
(うつしよはかりのとまりぎがんのふろ)
雁風呂=春の季語
秋に飛来する雁は、途中で休息するために、
木片を運んでくると信じられていた。
春になると、再び落としておいた木片をくわえて
海を渡って帰っていくのだと考えられていた。
海岸にまだ残っている木片があると、
それは日本で死んだ雁のものであるとして、供養のために、
旅人などに流木で焚いた風呂を振る舞ったという。
雁風呂や生命貰ひて今を生く
(がんぶろやいのちもらいていまをいく)
雁の風呂貰ひて今を生く身かな(推敲句)
バードウォッチング、楽しいですよ!
現世は仮の止まり木雁の風呂
雁風呂や生命貰ひて今を生く
雁の風呂貰ひて今を生く身かな 鎌ちゃんさん
雁の風呂 の季語知りませんでした。
昔の歌人は粋な事を考えていたのですね。
こちらは雁も来ませんので、蚊帳の外でした。(*^。^*)
一度見たい鳥さんです。
長生き出来そうな気がする、雁風呂も一度入ってみたいです。
>雁の風呂貰ひて今を生く身かな
「雁風呂」は詠んだことはないのですが面白い季語ですね。
「仮の」と「雁の」を重ねられた句も素敵ですが・・
推敲された句・・「雁の風呂貰ひて・・」の句が好きです。
雁供養の風呂を試してみたいけど、今では木片で焚く
風呂は無理なのでしょうね(笑)。
「雁の風呂貰ひて今を生く身かな」
子供の頃家にあった五右衛門風呂を思い出しました。
流木を拾える環境ではなかったので、収穫後の豆の木などを燃やした記憶なのですよ。
雁風呂の意味が今一つはっきりしませんでしたが、おかげさまでよく分かりました。
ありがとうございます♪
日本人の生き物に対する優しさが溢れていて、いい習慣ですね。
現世は仮の止まり木、そう思うと気持ちも軽くなりそうです。
厳しい自然の中を生きる生き物や人間への、慈しみの心、
切なさが感じられるお話ですね。
津軽辺りで生まれた伝説が、今では春の季語になっていることに、
心打たれた先の俳人の方々の気持ちも感じられるようです。
< 雁の風呂貰ひて今を生く身かな
1句めのシリアスなお句に反して仲睦まじい
ツーショットのお写真♪本音が出てて!良いですね♪
2句目はやはり推敲句が良いですね♪
季語の雁風呂を上手く詠まれましたね。
私もいつか使ってみたいと思っていましたが
出来ぬままで現在に至ってます♪
>雁の風呂貰ひて今を生く身かな
「雁の風呂」の謂れは以前に知りましたが
なんとも切ない話に涙した記憶があります。
「仮の止まり木」を上手く盛り込まれて
詠まれましたね。
遠い昔、五右衛門風呂のお風呂沸かしの
煙が目に滲みて辛かったのを思い出しました。
そのような謂れがあったのですね。
知るほどに句の深さが伝わります。
雁風呂や生命貰ひて今を生く
雁の風呂貰ひて今を生く身かな
季語の選択は難しいですがこの時期ならでは
句に思いを感じます。木片、とても興味深いです。