曲水に詠ふ一首や花菖蒲
（きょくすいにうたういっしゅやはなあやめ）
老うことの何と疾きこと花あやめ
（おうことのなんとときことはなあやめ）
待合の薔薇や看護師美しく
（まちあいのばらやかんごしうつくしく）
緑蔭に睦ぶ家族の埴輪かな
（りょくいんにむつぶかぞくのはにわかな）
姫路の、日本玩具博物館に行ってきました。
いにしへゆ夫唱婦随の籠枕
（いにしえゆふしょうふずいのかごまくら）
昔より言われてきた夫唱婦随を感じさせる夫婦だるまです。
季語「籠枕」＝籐や竹を編んで作った枕
五月の写真俳句を デジブック と アルバム にまとめました。
５月21日～31日のつぶやき句を32句にまとめました。
真清水の岩間に聞こゆ山路かな 真清水や峠に残る一軒家
真清水の延命酒とならまほし 龍口の吐ける真清水社森
白玉に浪花をみなの多弁かな 白玉に少女に戻る二人かな
朝食は夜食の残り蠅入らず 母を待つ心細さや蠅入らず
蠅帳や出口入口なき人生 青時雨茶柱一つ立ちにけり
裸婦像とともに濡れたき緑雨かな 青時雨五つ若やぐ顔エステ
口ずさむ恋唄ひとつ青時雨 古池のしじま破りて錦鯉
泥水に棲みて綾なる緋鯉かな 白壁の映える津和野や錦鯉
看護師の笑顔が救い水中り 悲劇なき人生はなし水中り
四畳半独り住まいや水中り 言ひよどみ麦茶で言葉探しけり
継ぐ言葉探しひと口麦茶かな 麦茶飲み怒り一つを収めけり
不器用の麦茶ばかりが空くデート ママ友の止まぬおしゃべり夏の暮
ボール蹴る少年独り夏の暮 からころと外湯巡りや夏の夕
煙立つ峠の家や夏の夕 街灯に蚊柱立ちて光の環
蚊柱や昭和の残る古ポスター 蚊柱や払ひきれない世の縁
天使魚竜宮城はいづこなる 愚痴一つ聞いてくれるか天使魚