なぜ三島由紀夫が気になるのか? 2012-05-06 | review 昭和45年(1970年)に三島由紀夫が自決してから、40年以上が経つけれど、未だに彼への関心は薄れない。実際、彼の文学がどれほど若い人たちに読まれているのかは知らないが、あの異様な死に方は「自殺した作家」の系譜に燦然と輝くものがあるだろう。 この本は「豊饒の海」の最終巻「天人五衰」を創作ノートなど、多くの資料を元にありうべき別の形で書こうとしたものだ。その試み自体は(読めば誰でも感じるように)失 . . . 本文を読む