
ちょっとひさしぶりに展覧会に行こうと思って、ホントは街角でポスターを見た「ロマネスク美術展」に行くつもりだったんですが、出掛けにネットでチェックしたら「ロマネスク美術写真展」でした。いくらよく撮れててもあちこちうろうろきょろきょろ見るのが美術鑑賞の正しい方法と思っている私には合わないんで断念しました。でも、展覧会に行くぞモードに入っているんで、まあパスしてもいいかなって思ってた国立新美術館の「モネ展」がもうすぐ終わる(7/2まで)と知って、じゃあ行きますかとなりました。
ところが、暑い中をえっちらおっちら歩いて行くと平日の朝いちばんだというのに人がいっぱい。正直、あれは絵画を鑑賞する状況じゃないでしょ。脇のいくつかの部屋でモネと関連する画家ってことで、現代美術のリキステインとかの作品が展示されていてそこだけがまともな空間でした。でも、そんなに浸りたくなるような作品もないんでまた雑踏の中に戻るしかありませんでした。何よりおそろしかったのが1時間ちょっといて、出てみたら既に1時間待ちになっていたことです。今度はマイナーなのにしようって、並行して行われてる各種展覧会の入り口を見ながら決心しました。
そんな調子だったんで、長くて暑苦しい文章を書く気もしないので、簡単に書きます。それから画像は、ネットで見つけた同じような作品で代替していて、展覧会にあったのとは違う場合があります。


モネの構図はかなり作為的だった。……彼は色彩のことばかり言われるような気がしますが、三角の建物の屋根の連なりとか、ポプラ並木とかを見るとリズムを作り出すようにいろいろ工夫していることがわかります。ポプラ並木を伐採する計画を聞いて大金をはたいて待ってもらったり、有名な「サン・ラザール駅」を描くとき、煙をたくさん出してもらうよう頼んだりしたそうです。


モネの絵はだまし絵みたい。……この雪景色を描いた「かささぎ」は適当な距離から見る(画面の対角線の3倍くらいだと思いますが)と写真と見間違えるような圧倒的なリアリティを持って迫ってきます。でも、近づいて見ると適当に描かれたような色と線にしか見えません。そういう遠近の見え方の差はモネの常套手段と言っていいくらいです。


モネは朝と夕方が好き。……この「ラ・ロシュ-ブロンの村、夕暮れ」はかなり極端な例ですが、辺りがバラ色に染まる朝の光とすべてが紫色に溶けていく夕暮れの光を繰り返し描いています。その延長上に霧に包まれたロンドンの風景があるわけです。

睡蓮は空に浮かぶ。……モネと言えば睡蓮で晩年はそればかり描いていたようなイメージがあります。実際、何点かの睡蓮の絵を見て、彼の絵の集約であり、終着点だという気がしました。睡蓮に向こうに逆さまに映る空という構図、空が見えてくると睡蓮が浮かび上がるだまし絵的効果、朝夕の光の中で表情を変える風景。視力が衰えていった画家はそんな世界に繰り返し戻っていったのかなと思いました。
ところが、暑い中をえっちらおっちら歩いて行くと平日の朝いちばんだというのに人がいっぱい。正直、あれは絵画を鑑賞する状況じゃないでしょ。脇のいくつかの部屋でモネと関連する画家ってことで、現代美術のリキステインとかの作品が展示されていてそこだけがまともな空間でした。でも、そんなに浸りたくなるような作品もないんでまた雑踏の中に戻るしかありませんでした。何よりおそろしかったのが1時間ちょっといて、出てみたら既に1時間待ちになっていたことです。今度はマイナーなのにしようって、並行して行われてる各種展覧会の入り口を見ながら決心しました。
そんな調子だったんで、長くて暑苦しい文章を書く気もしないので、簡単に書きます。それから画像は、ネットで見つけた同じような作品で代替していて、展覧会にあったのとは違う場合があります。


モネの構図はかなり作為的だった。……彼は色彩のことばかり言われるような気がしますが、三角の建物の屋根の連なりとか、ポプラ並木とかを見るとリズムを作り出すようにいろいろ工夫していることがわかります。ポプラ並木を伐採する計画を聞いて大金をはたいて待ってもらったり、有名な「サン・ラザール駅」を描くとき、煙をたくさん出してもらうよう頼んだりしたそうです。


モネの絵はだまし絵みたい。……この雪景色を描いた「かささぎ」は適当な距離から見る(画面の対角線の3倍くらいだと思いますが)と写真と見間違えるような圧倒的なリアリティを持って迫ってきます。でも、近づいて見ると適当に描かれたような色と線にしか見えません。そういう遠近の見え方の差はモネの常套手段と言っていいくらいです。


モネは朝と夕方が好き。……この「ラ・ロシュ-ブロンの村、夕暮れ」はかなり極端な例ですが、辺りがバラ色に染まる朝の光とすべてが紫色に溶けていく夕暮れの光を繰り返し描いています。その延長上に霧に包まれたロンドンの風景があるわけです。

睡蓮は空に浮かぶ。……モネと言えば睡蓮で晩年はそればかり描いていたようなイメージがあります。実際、何点かの睡蓮の絵を見て、彼の絵の集約であり、終着点だという気がしました。睡蓮に向こうに逆さまに映る空という構図、空が見えてくると睡蓮が浮かび上がるだまし絵的効果、朝夕の光の中で表情を変える風景。視力が衰えていった画家はそんな世界に繰り返し戻っていったのかなと思いました。
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なんかいろんなものがあるサイトです。
で、感想をきくと、平日なのにすごい人で落ち着いて見るどころじゃなかった~と言うので行く気がしないままだったのですが、やっぱりそうなんですね。
でも「かささぎ」はここの画像で見てもはっとするほど美しいですね。それが近くで見ると適当な感じだなんて。
大きなホールで遠鳴りするけど、近くで聞くといまいち、ていう演奏家って一流のようですが、それみたい、やっぱりすごい人なのね。
ここの縮小画面とリンク先の拡大画面でも印象がかなり違うと思います。大ホールを楽器として鳴らしきるなんていかにもカッコいいですね♪