梅雨雲
つかむことできるかな
苦瓜の蔓
のびてよ のびて
紫苑の空に星は無くネオンもすくない週末
微風が茉莉の香とペッティングしたらしい
ペッティングした微風は更に私を弄りだす
紫苑の空に星は無くネオンもすくない週末
微風の香にゆだねた私の心情は清浄される
※ 写真と関係なし。
苺月(ストロベリームーン)だそう。
私の散歩する道は工業地帯
ふわふわふわりと銀狐がゆれる横を歩く
散歩する足は軽快になり鼻歌も入れたりして
デタラメな鼻歌はトラックの音がかき消してくれる
チガヤを銀狐とよんでいる
こんな銀色の狐をみたんだもの
誰も信じない私だけが知っている幼い記憶
ふわふわふわりと銀狐の尻尾が揺れる
また会いたいな、私は工業地帯を歩く
私のすむ世界は
ジャンボタニシがいっぱい
マガモもダイサギも食べきれないらしい
大きなウシガエルがたくさおり
トノサマガエルはひっそり隠れる
風車や工場ができエサ場がへった湿地に
一組になったチュウヒの一羽が空を舞う
夜行性の萱ネズミが欠伸し起きはじめ
萱の中にいるバッタは右往左往とび跳ねる
目の前をシオカラトンボたちがクルクルまわる
私の覗いた双眼鏡の世界は
とても慌ただしい