こげなのが、流行ってるんだって。
鯖の缶詰のパプリカ・・・チリソースじゃて。
ほぉ、洒落とりますなぁ。
味御飯にしましょうよ、御義父さんっ。
これをかね?!
ほぉっ。洒落た、お御馳走になりましょうな。
生姜少し入れてみようかしら御母さん。
ローリエと玉葱みじん切りも入れてみんさい。
少し和風にもして御義父さん。
あいよ。色も大事やけの。
あの子好き嫌い激しいものね。
さ、火をつけますばい。
やがて土鍋が吹き、火を小さくし湯気がでて火を止める。
わーっ。出来たわっ!御母さん!
成功したごとありますな。
お御馳走になりましたなぁ。
3人は土鍋を満足げに眺める。
おや・・・地面が揺れだしたが。
あの子の心の揺らぎだわ。
さっ。銀河食堂の用意ですたい。
ワシが今日は出ましょうか?
いえな、私が行きますたい。
御義父さん!御母さん!私が行くわっ!じゃねー。
あれまっ・・・
一番若手の女が消えてゆく。
そして、あの子の前が歪みだす。
ふふ、っと笑みをこぼし女は木札を掲げる。
「小寒い虹蔵不見な日も銀河食堂営業中」