銀河のサンマ

何でもあり

花まる味噌汁

2019-11-08 | 銀河食堂

 

 

風邪の怠さに僕は布団へ潜った夜明け前。

休暇でもとろう、と決断しガバッと布団を捲って起きた。

「立冬の朝に営業してみたの」の文字。

僕は寝惚けているのだろうか?

「銀河食堂」現る、あの小料理屋だ。

寝ぐせ寝巻のままガラリ。

何?また風邪?腎臓また悪くなってるの?大変ね~。

休暇とるから寝るんです。

そう、花まる味噌汁のんで。新作なのよ。

花まる?

ゆで卵を味噌汁にいれたら、御花の様で、ふふっ。女将は恥ずかしそうに笑った。

新作というか、毎度、初めてシリーズだよね?

そう!初めてつくって、今命名した「花まる味噌汁」なの。

へぇ、頂きます。

こわい?腎臓が。きらい?冬が。更に今日は憂鬱?

急に真顔で放った言葉の女将が怖い。

灰色な冬が来ても、桃色の空が時々あるの。女将の顔が戻る。

ん?

みつけてよ、ふふっ。

花まるな日を?

そっ!夜が明けるわ!立冬よ!花まるな一日をっ!ふふふふっ。

女将のその笑いと真っ白なエプロンが僕の前をサーッと煽る。

気がつくとベランダにいて桃色な朝空が迎えている。

花まる味噌汁ねぇ、、、女将を楽観的な人と考える。

憂鬱さ、そんな簡単に抜けないよ、僕は桃色空に、あっかんべーをする。

 

 

 

 

 

 

 

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