思い込みかもしれないが・・・私は胸騒ぎがする時何も手に付かないでどういうわけか衝動的に身の周りの整理や掃除をすることに何時しか気がついた。『そうすれば問題が解決するから』などと言う意識は全くなしに、ただ衝動に駆られて。
もしかしたら無意識が何か知っているのかな?と、或る時考えて先ずは上がり框の履物を出舟に揃え始めた。元々整理整頓大好きだから部屋の掃除、水回りの清掃、手洗いの掃除はやっていたが【履物を揃える】は余り関心がなかった。やり始めて一年、気が付くと長年の心配事がウソのように解決の方向に動き始めた。
色々苦境にある人、家族、そして国、怒ったり争ったり泣いたりする前に先ずは身辺、環境を整理整頓清掃してキレイにしてみてはどうですか。人は散らかったり汚くしている処には住みたくないし行きたくもない。まして神さんは!広島に原爆が落ちてもう七日目には市民が戻って来て瓦礫の片付けを始めたと言う。
東京表参道から始まったと言う GreenBird なる清掃NPO、今は全国に広まりパリにも支部が出来た由。『我々の税金で清掃人を雇っているのだから道路清掃は清掃人の仕事、我々が手だししたら彼らの仕事を奪うことにもなる』との論理でパリ市民は紙屑やタバコの吸い殻散らし放題、犬の糞放置放題だったらしい。この辺りの何と言うかキリスト教教養主義に由来する権利義務博愛慈善などの観念は社会を、人間をダメにすると思う。日本の学校では子供達が校内の清掃をする。これを【虐待】であると言うアメリカの女性団体があるらしいがこれこそ【何事にも屁理屈、議を言うキリスト教】の【愛の教え】とやらに仕組まれた人間、人類破壊爆弾だろう。
見かねたパリ在住日本人が清掃を始めたのが問題解決の端緒だったという。今ではフランス人の参加者が多いとのこと。【道路清掃は清掃人の仕事】と言う観念が日本人には鼻っからない、身の周り、屋内、屋敷内、屋敷周りを散らかしているのは【見苦しい】・・・肥前言葉で『みたんなか』、薩摩言葉で『やんかぶっちょい』(病み被っている)との観念が先に立つ。
江戸末期に日本にやって来た外国人が一様に驚いたのは日本が【アジアの後進国モード・・不潔】ではなく自分たちの国よりも清潔だったことだと言う。そして今、やはり訪日外国人が驚くのは日本の街の清潔さ、らしい。
私思う・・・日本が失われた二十年などと噂されさぞかし衰退していると思いきやまだでもGDP世界第三位・・・個人の生活満足度では世界のトップだろう・・・に居るのはこの清潔好きに起因しているのではなかろうか。ビンボー神の居場所がないのだ。日本人は四六時中掃除をしている、とはある外国人の感想である。