月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

御腹一杯

2012年04月07日 20時48分49秒 | 仏々相念(住職日記)

今日は父が・・・

 

御家族で優しく迎えて下さる御門徒です。

私も楽しみにお参りさせていただいたことです。

 

「ごめんくださ~い、お寺で~す!」

「は~い」と長女さんが出迎えて下さいます。

「今日もお世話になります」と入ったところ、とてもいい匂いが漂っています。

「今日は、父がお寿司を作ると張り切っているんですよ!」

「え~、そうなんですか!凄いですね!」

 

御仏間に入り着替えをさせていただいていますと御主人が入って来られます。

「今日は食事は?」

「すいません、甘えていただいて帰りま~す!」

「よかった!チャンポンも用意してますから!」って御主人がおっしゃると

「ブログで書いていただいてたので・・・」って長女さん。

「え~!そうでしたね!すいませ~ん、いただきます!」

 

お寿司は奥さんのレシピ通り!

何度も何度も指導を得て完璧になります。

そのお寿司を作って下さるのです。

八幡浜は、チャンポンで町おこししておりこれも奥様との思い出の味なのです。

そんなことを前回聞いたのでブログで「チャンポン食べながら・・・」って書いていたのを覚えていてくださったのでしょうね。

この私の為に最高の料理を仕立て上げて下さいました。

 

美味しかったです。

私を思って下さる優しい味がしたことです。

 

間の時間も御斎の時も話しが盛り上がります。

話し下手な私を知ってか知らずか、皆さんそれぞれに日々の思いを話して下さいます。

止めどなく・・・

私にとってこれほど有難いことはなく、会話に苦労しないことがどれだけ嬉しいか・・・

 

長男さんは・・・

お母さんと年に何回も訪れていたお墓参りの話。

最近は一人でず~と続けておられたとか・・・

その話を聞かせていただきながら、コブクロの「蕾」を思い出していました。

これからは一緒に歩いた道で何気なく見ていた花や木々、空気等々でいろんな事を思い出すのでしょうね。

「あっ、今年も咲いてる・・・」って、優しい微笑みに出会っていくのでしょう。

 

長女さんは・・・

大阪で高校時代の大親友に会われるのです。

この友も母のことを本当の母のように慕っておられたとか・・・

話しながら一緒に泣いてくれたのかもしれません、背中を擦り手を握って下さったかもしれません・・・

その友の存在の大切さを話して下さいました。

 

妹さんは・・・

職場で同じ様に同僚が親を亡くされる縁に触れられたとか。

その方の所も浄土真宗だったとか・・・社長さんのところも・・・

浄土真宗という御教えのなか、その味わいについて話されたかもしれません。

 

御縁って有難いですね・・・

それぞれがそれぞれに辛くしんどい御縁に触れつつもその御縁を通しお味わい下さっているのです。

こうやってお育てをいただくのですね。

 

コイツみたいな者に沢山話してくださることに嬉しさいっぱいのひと時でした。

 

お腹いっぱい・・・

優しさに胸いっぱい・・・

皆さんに見送られカタカタコトコト帰ってきました。