お参り先でのこと…
いつもならご親戚の方々が大勢おまいりされるのですが、今日のご縁は施主さまご夫妻と甥っ子さんと私との四人でのご縁でした
休憩の時に施主さまが、お仏間に飾られてあるご家族の遺影を見ながらいろいろとお話をしてくださいました
今日のご縁の方をはじめ、幼いときにお亡くなりになられたお母さんのこと、後に育ててもらったお母さんのこと、お父さんのこと、おじさんのこと、息子さんのこと…
お一人お一人を懐かしむように、優しい眼差しで遺影をみつめながら…
それは、厳しき時代の中でのほのぼのとした優しさやあたたかさが胸にあるからでしょう
こんなにゆっくりお話を伺ったのは初めてでした
しまいには奥さまとのなれそめまでお話されて…(^-^)
(奥さまは隣で照れていらっしゃいました)
厳しいことにもあわなければならないこの旅であり、この身ですが、
今に繋げて下さった多くのいのちを尊く思わせていただいたご縁でした
実はね~・・・
先日のお葬儀のご縁。
お参りくださってた中にお父さんと2人の子ども・・・
あれれ・・・お母さんは・・・って要らぬことを思っていました。
今日、お参りさせていただきますと喪主さまの奥様がおっしゃるのです、
「実はですね、母のお葬儀の時に息子のところにもう一人子どもを恵まれました。」
って教えてくださるのです。
もう病院から退院されていて母子ともに元気のご様子でしした。
愛しい我が子をご両親が交互に抱いておられました。
可愛い可愛い女の子。
小学5年の女の子、5歳の男の子、
姉ちゃん、兄ちゃんも気になる様子です。
「優しく良く面倒をみてくれるんですよ」ってお婆ちゃん。
みんながみんな、愛おしそうに覗き込んでおられました。
いいもんだな~。
ウチにもそんな時期が・・・
遠い遠い昔のように感じます。
超お大事子の娘。
皆を独占状態・・・
可愛い可愛いで3年間。
と、そこに息子誕生。
彼女にとって大きな大きな出来事でした。
これまでは何もかも一人占めだったのに・・・
小さなおむねでどう受け入れていいのか分からないような状態でした。
息子は息子でなんやら分からんけど
ブレーキの壊れたダンプカーみたいな勢いの物体が
時にはセーラームーン、時にはロールパンナになって迫ってくるのですからジッとしておれません。
身の危険を感じていたのでしょうね、
歩くまで早かったな~・・・
軽くとも重いいのちを抱き上げた時、言いようのない不安感。
やっていけるのか・・・
大丈夫なのか・・・
そんなコイツを今も尚支えてくれる尊いいのち。
わがいのちを懸け今生にいのちを生んでくれた坊守。
苦しかったんです・・・
しんどかったんです・・・
今まで見たこともない形相から明らかなこと。
でも、決して苦難の日じゃないのよね~・・・
自らのしんどさを忘れ子どもの誕生を喜ぶ。
「よう生まれてくれたね・・・」って。
コイツとはエライ違いです。
母とはすばらしいものです。
我、真実の親さま・・・
コイツをお浄土に生まれさんがためにご苦労しとって下さいます。
「大丈夫、大丈夫・・・」と。
そのおはたらきの真っただ中。
コイツも安心してお浄土に往生させていただきます。
歓んで下さるのでしょう・・・
イガイガトゲトゲを抱きしめていたことすら忘れて・・・
あ~・・・なんというありがたい仏さま。
出遇えてよかった。