月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

お聴聞のゴールデンウィークのはなし

2010年09月25日 00時55分34秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
9月23日の秋分の日を真ん中にはさんでの一週間はお彼岸のご法縁の期間です。
平安時代から一般的におつとめるようになったそうですが、仏教各宗派それぞれに大切にされるご法縁です。

そのお彼岸のご法座にお参りをさせていただいております。
昨日までは丸亀市の塩屋別院に、そして今日明日は高松市の高松教堂でご法話をさせていただきます。
穏やかに頷いてくださるお参りの方々のお姿に、ご法話をさせていただいているわたしの方がほんわかと温かくなります。
秋空に輝く夕陽や名月を縁として、阿弥陀さまのお心をいただくことです。
ありがたいですねぇ。
世間ではこの秋の連休をシルバーウィークというのだそうですが、私たちにとりましたら、仏さまのおはなしを聞かせていただく《お聴聞のゴールデンウィーク》と言って、よろこばせていただきませんか?

いま、ここにいるわたしに
「ひとりじゃないよ…ひとりにはさせないよ」
と、呼びかけ続けてくださる声を、心も身体もほーっとゆったりと、聞かせていただきましょう。

いよいよ、明日が最終日。
がんばります!

前人未到

2010年09月24日 19時56分25秒 | 仏々相念(住職日記)
すごいよな~・・・

イチロー選手が10年連続200本安打達成。
「チームメートが祝福してくれていたので喜んでいいんだ・・・」ってヘルメットを脱ぎ答えた。
淡々と、これもまた通過点なのですね。
世の中には凄い人がおられますね。

凄いことをしているのに、簡単そうに打っておられます。
これもコツコツと積み上げて行ったものなのでしょうね。
口ばっかりでは何事も・・・

「大変だけど偉いよね!」って、坊守を案じ息子が呟く。
「そうだね、お話をすることはもの凄く大変だよね。でも、あの人柄に触れると皆優しくなれるから、一人でも多く優しくなって欲しいよね」

今、撮りためている「ちりとてちん」(再)を時々見ています。
主人公のお父さんは塗箸職人、頑なに伝統を守って行きます。
「塗箸は、塗り重ねた物しか出てきません。貝殻・松の葉・・・研いで研いで一つ一つが輝きとなって出てくる。人生も同じ、自分が積み重ねたもんしか出てこない。」

悲しさ・辛さ・優しさ・嬉しさ・・・沢山沢山、積み重ねた人柄

私のなかでは、やっぱりご法話は優しくホンワカしたものでありたいと思うのです。
内容は勿論、話し方も・・・
でも、坊守と違って私のメッキの微笑みは直ぐに剥がれ落ち顔が引きつってしまいます。
怒り・嫉み・妬み・・・
そんなもんばっかり積み重ねているので急いでメッキ加工してばっかり・・・

秋雨前線

2010年09月23日 18時45分23秒 | 仏々相念(住職日記)
三ヶ月先・・・

秋雨前線が南下して冷たい空気が入ってきたそうです。
東京では昨日35度あった気温が17度になったとか、
これは真夏から一気に11月の気温になったようなこと。
秋がないかもしれません。
異常ですね・・・
体調管理には気を付けましょう。

さて、今日お参りさせていただいたお家はお母さんの1年忌。
葬儀・出棺と気丈にしていた喪主様が火葬場にて棺に寄りかかるように崩れ落ちられました。
衝撃的な姿でした・・・
離れたくない、そんな思いの表れでしょう。
今もその姿が我目に焼き付いています。

「早いですね、1年。あの時は・・・」って大阪から帰省されていた妹さん。
もう表白から涙涙・・・
その涙で喪主様も・・・
平生は一緒に御三部経もお勤めなされるのに、お経になりませんでした。

もの凄くいい空気でした・・・優しく、切なく。

お浄土にお生まれになられ、今も尚この私を救わんが為にご苦労下さる親心。
泣いているそのまんま・・・
笑っているそのまんま・・・
いつでも、どこでも抱きしめられていた私。

一雨一雨、寒くなります。
身体に力を入れて歩まないといけない季節。

一粒一粒流れる寂しい涙、優しく温かく包み込んで下さるおはたらきに出会いました・・・

中秋名月

2010年09月22日 19時53分01秒 | 仏々相念(住職日記)
出た出た月が・・・

中秋というには暑い一日でしたね。
しかし、この暑さも今日までとか・・・

坊守から℡があり、「お月さま、出てる?」
「いやぁ、さっき出た時には見えんかった。そっちは?」
「う~ん、こっちも見えないのよ。でもそこにおって下さるっていうくらいの明かりは分かるのよ。」

お月さまは、坊守にとって大切なよりどころ・・・
忘れていてもお月さまの方からここにおるよってこの目に飛び込んで来て下さるって・・・
悲しい時も、嬉しい時も・・・ここにおってくださるおはたらき。
雲や霧に覆われようとも・・・ここにおると優しく照らし出してくださる。

一人じゃないんだ・・・

子どもを送り迎えに境内に出ると本堂の右上におってくださいました。
満丸笑顔の坊守そのものです。
「おかえり、疲れたやろ。今日はどうだった?おいしいご飯食べよう!・・・」

声が聞こえそうでしたが、二人の子どもたちは何を思ったのでしょう・・・

塩屋別院彼岸会のご縁のはなし

2010年09月22日 10時05分19秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
今日は香川県の塩屋別院のお彼岸のご法縁にお参りをさせていただいております。

よく晴れた空に大きな御堂……
緊張はピークに達していますが、おみのりをお取りつぎさせていただく中に、これまでお育ていただいた懐かしくも愛しい方々の只今のおはたらきに出会わせていただけることが何より有り難いことです。
阿弥陀さまの恩徳の深きことを、お同行様方とお味わいさせていただきます。


《本願寺塩屋別院本堂全景》